東京大学 工学系研究科 2020年度 数学 第2問
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Kai
I.
固有値の和はトレースに等しいので、\(\alpha = 5\)
II.
固有値の積は行列式に等しいので、
\[
\begin{aligned}
-16
&= (\alpha + 2 + 2) - (1 + 1 + 4 \alpha)
\\
&= - 3 \alpha + 2
\\
\therefore \ \
\alpha &= 6
\end{aligned}
\]
III.
\(||A||=4\) ということは、 \(A\) の最大固有値が \(4\) ということである。
\(A\) が固有値 \(4\) を持つという条件は、
\[
\begin{aligned}
0
&= \det \begin{pmatrix}
1-4 & -2 & -1 \\ -2 & 1-4 & 1 \\ -1 & 1 & \alpha-4
\end{pmatrix}
\\
&= 5 \alpha - 10
\\
\therefore \ \
\alpha &= 2
\end{aligned}
\]
である。
\(\alpha=2\) のとき、 \(A\) の固有値は \(-1, 1, 4\) であるから、 これが求める条件であることがわかる。
IV.
1.
固有値は \(-1, 2, 5\) であり、 それぞれに対応する規格化された固有ベクトルは、
\[
\begin{aligned}
\boldsymbol{v}_1
= \frac{1}{\sqrt{2}} \begin{pmatrix} 1 \\ 1 \\ 0 \end{pmatrix}
, \ \
\boldsymbol{v}_2
= \frac{1}{\sqrt{3}} \begin{pmatrix} 1 \\ -1 \\ 1 \end{pmatrix}
, \ \
\boldsymbol{v}_3
= \frac{1}{\sqrt{6}} \begin{pmatrix} -1 \\ 1 \\ 2 \end{pmatrix}
\end{aligned}
\]
である。( \(-1\) 倍の不定性がある。)
2.
与えられたベクトル \(\boldsymbol{y}\) は \(\boldsymbol{v}_1, \boldsymbol{v}_2\) が張る平面上にあるので、 \(\boldsymbol{y}^T A \boldsymbol{y}\) の値域は \(-1\) 以上 \(2\) 以下の実数である。