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東京大学 情報理工学研究科 数理情報学 2017年度 第2問

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hari64boli64

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2 枚のコイン \(A\), \(B\) がある。 \(A\) を投げたとき表の出る確率は \(\theta_A \ (0 < \theta_A < 1)\), \(B\) を投げたとき表の出る確率は \(\theta_B \ (0 < \theta_B < 1)\) である。 どちらかのコインを投げ、表が出たら次も同じコインを投げ、裏が出たら次はもう一方のコインを投げる、というルールに従ってコインを \(n\) 回投げる。 1 回目に投げるコインは確率 \(1/2\)\(A\)\(B\) を選ぶものとする。 以下の設問に答えよ。

(1) \(n\) 回目に投げるコインが \(A\) である確率を求めよ。

(2) \(n\) 回投げたとき、表の出る回数の期待値を \(H(n)\) とする。

\[ \lim_{n \to \infty} \frac{H(n)}{n} \]

を求めよ。

(3) \(\theta_A \neq \theta_B\) のとき、(2) で求めた値は \((\theta_A + \theta_B) / 2\) より大きいことを示せ。

Kai

(1)

漸化式を解く。

\[ \begin{aligned} \left (\frac{1}{2} - \frac{1-\theta_B}{2-\theta_A-\theta_B} \right) \left(-1+\theta_A+\theta_B \right)^{n-1}+\frac{1-\theta_B}{2-\theta_A-\theta_B} \end{aligned} \]

(2)

漸化式を解く。

\[ \begin{aligned} \frac{\theta_A+\theta_B-2\theta_A\theta_B}{2-\theta_A-\theta_B} \end{aligned} \]

(3)

比較する。

\[ \begin{aligned} \frac{\theta_A+\theta_B-2\theta_A\theta_B}{2-\theta_A-\theta_B} - \frac{\theta_A+\theta_B}{2} & = 2(2-\theta_A-\theta_B)(\theta_A-\theta_B)^2 \\ & \geq 0 \end{aligned} \]