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東北大学 情報科学研究科 数学教室 2021年8月実施 [7]

Author

Miyake

Description

区間 \([−1,1]\) 上の一様分布に従う独立な確率変数 \(X,Y\) に対して,それらの和 \(Z=X+Y\) を考える.

(1) 確率変数 \(Z\) の平均値 \(E[Z]\) と分散 \(V[Z]\) を求めよ.

(2) 実数 \(u\) に対して,確率 \(P(Z \le u)\) を求めよ.

(3) 確率変数 \(Z\) の確率密度関数を求めて,そのグラフの概形を図示せよ.

Kai

(1)

\[ \begin{aligned} E[X] = 0, V[X] = \frac{1}{3}, E[Y] = 0, V[Y] = \frac{1}{3} \end{aligned} \]

であるから、

\[ \begin{aligned} E[Z] = E[X] + E[Y] = 0 \end{aligned} \]

であり、また、 \(X,Y\) が独立であることを考慮して、

\[ \begin{aligned} V[Z] = V[X] + V[Y] = \frac{2}{3} \end{aligned} \]

である。

(2)

\(u \leq -2\) のときは、

\[ \begin{aligned} P(Z \leq u) = 0 \end{aligned} \]

である。

\(-2 \leq u \leq 0\) のときは、

\[ \begin{aligned} P(Z \leq u) = \frac{\frac{1}{2} (2+u)^2}{4} = \frac{(u+2)^2}{8} \end{aligned} \]

である。

\(0 \leq u \leq 2\) のときは、

\[ \begin{aligned} P(Z \leq u) = 1 - \frac{\frac{1}{2} (2-u)^2}{4} = \frac{-u^2+4u+4}{8} \end{aligned} \]

である。

\(2 \leq u\) のときは、

\[ \begin{aligned} P(Z \leq u) = 1 \end{aligned} \]

である。

(3)

求める確率密度関数を \(f(u)\) とする。

\(u \leq -2\) のときは、

\[ \begin{aligned} f(u) = 0 \end{aligned} \]

である。

\(-2 \leq u \leq 0\) のときは、

\[ \begin{aligned} f(u) = \frac{d}{du} \frac{(u+2)^2}{8} = \frac{u+2}{4} \end{aligned} \]

である。

\(0 \leq u \leq 2\) のときは、

\[ \begin{aligned} f(u) = \frac{d}{du} \frac{-u^2+4u+4}{8} = \frac{-u+2}{4} \end{aligned} \]

である。

\(2 \leq u\) のときは、

\[ \begin{aligned} f(u) = 0 \end{aligned} \]

である。