大阪大学 基礎工学研究科 数理科学 (システム創成専攻) 2019年度 数理科学 I [4]
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Kai
(1)
\[
\begin{aligned}
\lim_{t \ \downarrow \ 0} \frac{d^2 y(t)}{dt^2}
&=
\lim_{t \ \downarrow \ 0} \left( 2 x(t) - 2 \right)
= -2
\\
\lim_{t \to \infty} \frac{d^2 y(t)}{dt^2}
&=
\lim_{t \to \infty} \left( 2 x(t) - 2 \right)
= 0
\end{aligned}
\]
(2)
(D) の2番目の式を \(t\) で2回微分して、1番目の式を使うと、
\[
\begin{aligned}
\frac{d^4 y(t)}{dt^4} - 2 \cdot \left( - 2 y(t) \right) &= 0
\\
\therefore \ \
\frac{d^4 y(t)}{dt^4} + 4 y(t) &= 0
\end{aligned}
\]
を得る。
(3)
\(y(t) = e^{kt}\) を (2) で得た微分方程式に代入すると、 特性方程式
\[
\begin{aligned}
k^4 + 4 = 0
\end{aligned}
\]
を得る。 したがって、特性根は、
\[
\begin{aligned}
k = 1+i, 1-i, -1+i, -1-i
\end{aligned}
\]
である。
(4)
(2) で得た微分方程式の独立な特殊解は、 (3) より、
\[
\begin{aligned}
e^{(1+i)t}, e^{(1-i)t}, e^{(-1+i)t}, e^{(-1-i)t}
\end{aligned}
\]
であるが、実数値関数の
\[
\begin{aligned}
e^t \sin t, e^t \cos t, e^{-t} \sin t, e^{-t} \cos t
\end{aligned}
\]
も同様である。 したがって、実数解 \(y(t)\) は、実数 \(A, B, C, D\) を使って、
\[
\begin{aligned}
y(t) =
A e^t \sin t + B e^t \cos t + C e^{-t} \sin t + D e^{-t} \cos t
\end{aligned}
\]
と書ける。
条件 \(\lim_{t \to \infty} y(t) = 0\) より \(A=B=0\) であり、 条件 \(\lim_{t \ \downarrow \ 0} y(t) = 0\) より \(D=0\) であることがわかる。 よって、
\[
\begin{aligned}
y(t) = C e^{-t} \sin t
\end{aligned}
\]
となり、
\[
\begin{aligned}
\frac{dy(t)}{dt} &= C e^{-t} (\cos t - \sin t)
\\
\frac{d^2 y(t)}{dt^2} &= -2C e^{-t} \cos t
\end{aligned}
\]
となる。
ここで、条件 \(\lim_{t \ \downarrow \ 0} d^2 y(t) / dt^2 = -2\) より \(C=1\) がわかり、
\[
\begin{aligned}
y(t) &= e^{-t} \sin t
\\
\frac{d^2 y(t)}{dt^2} &= -2 e^{-t} \cos t
\end{aligned}
\]
を得る。 これは、条件 \(\lim_{t \to \infty} d^2 y(t) / dt^2 = 0\) を満たす。
また、このとき、
\[
\begin{aligned}
x(t)
&=
\frac{1}{2} \frac{d^2 y(t)}{dt^2} + 1
\\
&=
- e^{-t} \cos t + 1
\end{aligned}
\]
となる。
以上より、求める実数解 \(x(t), y(t)\) は、
\[
\begin{aligned}
x(t) &= - e^{-t} \cos t + 1
\\
y(t) &= e^{-t} \sin t
\end{aligned}
\]
である。