九州大学 工学府 船舶海洋工学専攻 2023年度 ① 微分方程式
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問題 1
以下の微分方程式を解け。
\[
y' + y = x
\]
ただし初期条件 \(y(0)=1\)
問題 2
以下の微分方程式を解け。
\[
y'' - y' + 2y = 0
\]
問題 3
以下の微分方程式を解け。
\[
y'' + 3y' + 2y = e^{-x}
\]
Kai
問題 1
まず、 \(y'+y=0\) の一般解は
\[
\begin{aligned}
y = C e^{-x}
\ \ \ \ \ \ \ \ ( C \text{ は積分定数 } )
\end{aligned}
\]
である。 次に、与えられた微分方程式に \(y = Ax+B\) ( \(A,B\) は \(x\) によらない定数 ) を代入すると、 \(Ax+(A+B)=x\) したがって \(A=1,B=-1\) を得るので、
\[
\begin{aligned}
y = x - 1
\end{aligned}
\]
は与えられた微分方程式の特殊解である。 よって、与えられた微分方程式の一般解は
\[
\begin{aligned}
y = C e^{-x} + x - 1
\ \ \ \ \ \ \ \ ( C \text{ は積分定数 } )
\end{aligned}
\]
である。 与えられた初期条件を満たすのは \(C=2\) のときであるから、求める特殊解は
\[
\begin{aligned}
y = 2 e^{-x} + x - 1
\end{aligned}
\]
である。
問題 2
与えられた微分方程式に \(y = e^{\lambda x}\) ( \(\lambda\) は \(x\) によらない定数 ) を代入すると、
\[
\begin{aligned}
\lambda^2 - \lambda + 2 = 0
\\
\therefore \ \
\lambda = \frac{1 \pm \sqrt{-7}}{2}
\end{aligned}
\]
を得る。 よって、与えられた微分方程式の一般解は
\[
\begin{aligned}
y = e^\frac{x}{2} \left(
A \sin \frac{\sqrt{7}}{2} x + B \cos \frac{\sqrt{7}}{2} x \right)
\ \ \ \ \ \ \ \ ( A, B \text{ は積分定数 } )
\end{aligned}
\]
である。
問題 3
まず、 \(y''+3y'+2y=0\) に \(y = e^{\lambda x}\) ( \(\lambda\) は \(x\) によらない定数 ) を代入すると
\[
\begin{aligned}
\lambda^2 + 3 \lambda + 2 &= 0
\\
(\lambda - 1)(\lambda - 2) &= 0
\\
\therefore \ \
\lambda &= -1, -2
\end{aligned}
\]
を得るので、この微分方程式の一般解は
\[
\begin{aligned}
y = A e^{-x} + B e^{-2x}
\ \ \ \ \ \ \ \ ( A, B \text{ は積分定数 } )
\end{aligned}
\]
である。 次に、与えられた微分方程式に \(y = Cxe^{-x}\) ( \(C\) は \(x\) によらない定数 ) を代入すると、 \(C=1\) を得るので、
\[
\begin{aligned}
y = x e^{-x}
\end{aligned}
\]
は与えられた微分方程式の特殊解である。 よって、与えられた微分方程式の一般解は
\[
\begin{aligned}
y = A e^{-x} + B e^{-2x} + x e^{-x}
\ \ \ \ \ \ \ \ ( A, B \text{ は積分定数 } )
\end{aligned}
\]
である。