電気通信大学 情報理工学研究科 機械知能システム学専攻 2022年8月実施 必須問題(数学)問1
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Kai
(1)
\(x = r \cos \theta, y = r \sin \theta\) とおくと、
\[
\begin{aligned}
\frac{dx}{d \theta}
&= \frac{dr}{d \theta} \cos \theta - r \sin \theta
\\
&= a \cos \theta - r \sin \theta
\\
\frac{dy}{d \theta}
&= \frac{dr}{d \theta} \sin \theta + r \cos \theta
\\
&= a \sin \theta + r \cos \theta
\end{aligned}
\]
であり、\(\theta = \pi/2\) のとき
\[
\begin{aligned}
r &= \frac{\pi a}{2}
\\
\frac{dx}{d \theta} &= - \frac{\pi a}{2}
\\
\frac{dy}{d \theta} &= a
\\
\frac{dy}{dx} &= \frac{\frac{dy}{d \theta}}{\frac{dy}{d \theta}} = - \frac{2}{\pi}
\end{aligned}
\]
である。よって、求める接線の傾きは \(-2/\pi\) である。
(2)
\[
\begin{aligned}
\iint_D x e^{y^3} dx dy
&= \int_0^1 dy e^{y^3} \int_0^y dx x
\\
&= \frac{1}{2} \int_0^1 dy e^{y^3} y^2
\\
&= \frac{1}{6} \int_0^1 dz e^z
\ \ \ \ \ \ \ \ (z = y^3)
\\
&= \frac{1}{6} \left[ e^z \right]_0^1
\\
&= \frac{e-1}{6}
\end{aligned}
\]
(3)
まず、
\[
\begin{align}
\frac{d^2 y}{dx^2} - 4 \frac{dy}{dx} + 4y = 0
\tag{a} \label{a}
\end{align}
\]
に \(y=e^{\lambda x}\) ( \(\lambda\) は \(x\) によらない定数)を代入すると、
\[
\begin{aligned}
(\lambda-2)^2 &= 0
\\
\therefore \ \
\lambda &= 2
\end{aligned}
\]
となるので、微分方程式 (\(\ref{a}\)) の一般解は
\[
\begin{aligned}
y = Ae^{2x} + Bxe^{2x}
\ \ \ \ \ \ \ \ \text{($A,B$ は任意定数)}
\end{aligned}
\]
である。
また、与えられた微分方程式に \(y=C x^2 e^{2x}\) ( \(C\) は \(x\) によらない定数)を代入すると、 \(C=1/2\) を得るので、 \(y=(1/2)x^2e^{2x}\) は特殊解である。 以上より、与えられた微分方程式の一般解は
\[
\begin{aligned}
y = Ae^{2x} + Bxe^{2x} + \frac{1}{2} x^2 e^{2x}
\ \ \ \ \ \ \ \ \text{($A,B$ は任意定数)}
\end{aligned}
\]
である。