東京工業大学 情報理工学院 数理・計算科学系 2019年度 午前 問4
Author
祭音Myyura
Description
次の線形計画問題 \(\mathcal{P}\) を考える:
ただし,\(\mathcal{P}\) の変数は \(\boldsymbol{x} \in \mathbb{R}^n\) であり,入力は \(\boldsymbol{A} \in \mathbb{R}^{m \times n}, \boldsymbol{b} \in \mathbb{R}^m, \boldsymbol{c} \in \mathbb{R}^n\) である. また,上付き添え字 \(T\) はベクトルまたは行列の転置を表し,\(\boldsymbol{x} \geq \boldsymbol{0}\) はベクトル \(\boldsymbol{x}\) の各要素が非負であることを示す.
(1) \(\mathcal{P}\) の双対問題 \(\mathcal{D}\) を書け.ただし,\(\mathcal{D}\) の変数は \(\boldsymbol{y} \in \mathbb{R}^m\) とする.
(2) \(\mathcal{P}\) と \(\mathcal{D}\) が実行可能であると仮定し,\(\overline{\boldsymbol{x}}\) と \(\overline{\boldsymbol{y}}\) をそれぞれ \(\mathcal{P}\) と \(\mathcal{D}\) の実行可能解とする. このとき,\(\boldsymbol{c}^T \overline{\boldsymbol{x}} \leq \boldsymbol{b}^T \overline{\boldsymbol{y}}\) を示せ.(つまり,弱双対定理を示せ.)
(3) 以下の入力のときの \(\mathcal{P}\) の最適解と最適値を求めよ.
Kai
(1)
(2)
\(\overline{\boldsymbol{x}}\) が \(\mathcal{P}\) の実行可能解なので、\(\boldsymbol{A} \overline{\boldsymbol{x}} \leq \boldsymbol{b}\)。
\(\overline{\boldsymbol{y}}\) が \(\mathcal{D}\) の実行可能解なので、\(\boldsymbol{A}^T \overline{\boldsymbol{y}} \geq \boldsymbol{c}\)。
よって、
(3)
シンプレックス法で解くと、
を得る。最適値は \(33\) である。