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山口大学 人間社会科学研究科 臨床心理学専攻 令和8年度第1回(2025年10月実施) 専門科目(心理学)

Author

祭音Myyura (co-authored with GPT 5.6 SOL)

Description

心理学の基礎知識と、それを具体例に結びつけて説明する力を問う六題である。

  1. 系統誤差と偶然誤差を、例を用いて説明する。
  2. 仮説検定における多重性の問題と、その具体的な対処法を説明する。
  3. ストループ効果を、例を用いて説明する。
  4. 内集団バイアスの意味と、それが生じる理由を説明する。
  5. サクセスフル・エイジングの概念と、生涯発達における意義を説明する。
  6. 「叱る」という教育的介入が学習行動を低減させうる理由を、学習理論に基づいて説明する。

題意の要約。出典は Reference を参照。

题目描述

本部分由六道心理学基础题构成,要求结合概念、实例和相关理论进行说明。

  1. 结合实例说明系统误差与随机误差。
  2. 说明统计假设检验中的多重检验问题,并给出具体的控制方法。
  3. 结合实例解释斯特鲁普效应。
  4. 解释内群体偏差,并说明其产生原因。
  5. 解释成功老龄化,并说明其在毕生发展中的意义。
  6. 根据学习理论,说明“责骂”这种教育干预为何可能减少学习行为。

Kai

第1問:系統誤差と偶然誤差

系統誤差

測定を繰り返しても、結果を一定の方向、またはほぼ一定の量だけ偏らせる誤差である。例えば、ゼロ点がずれた体重計を使うと、測るたびに実際よりほぼ同じ量だけ重く表示される。反復測定の平均を求めても偏りは消えにくいため、機器の校正、測定方法の点検、適切な対照条件の設定などによって原因を取り除く必要がある。

偶然誤差

測定のたびに大きさや方向が不規則に変わる誤差である。回答時の一時的な注意の揺れ、周囲のわずかな騒音、測定器の電気的ノイズなどにより、同じ対象でも値が少しずつ変動する。独立した測定を繰り返して平均を取ることで、その影響を小さくできる。

したがって、系統誤差は主に測定の正確さを損ない、偶然誤差は主に精密さや再現性を損なう。

第2問:検定の多重性

帰無仮説がすべて正しい場合でも、同じ有意水準で多数の検定を行うほど、少なくとも一つを誤って棄却する確率、すなわちファミリーワイズ第1種過誤率が高くなる。各検定が独立で、有意水準を α\alpha、検定数を mm とすると、この確率は

1(1α)m1-(1-\alpha)^m

となる。例えば、α=0.05\alpha=0.05 で20回検定すれば、少なくとも一つの偽陽性が生じる確率は約 0.640.64 になる。

対処法の一つであるBonferroni法では、各検定の有意水準を α/m\alpha/m にする。Holm法は、得られた pp 値を小さい順に並べて段階的に判定し、Bonferroni法より検出力を保ちやすい。探索的研究では、検定統計量の独立性などの条件を満たす場合には、Benjamini-Hochberg法で偽発見率を制御する方法もある。研究目的に応じて、制御する誤り率と分析方法を事前に定めることが重要である。

第3問:ストループ効果

ストループ効果とは、課題に必要な情報と、自動的に処理される別の情報が一致しないときに、反応が遅くなったり誤反応が増えたりする干渉現象である。

例えば、赤色のインクで「青」と印刷された文字を見て、語の意味ではなくインクの色を答える課題を考える。単なる赤い色片や、赤色で「赤」と書かれた一致条件よりも、「青」という語の読みが自動的に活性化して「赤」と答える反応と競合するため、反応時間が長くなる。

この現象は、語の読みが高度に自動化されていることと、課題に不要な情報を抑制して必要な反応を選ぶ実行制御が求められることを示す。

第4問:内集団バイアス

内集団バイアスとは、自分が所属する集団の成員を外集団の成員より好意的に評価し、信頼や資源配分などで優遇する傾向である。実際の能力差や利害関係がなくても、最小条件集団のような恣意的な分類だけで生じることがある。

社会的アイデンティティ理論では、人は自己概念の一部を所属集団から得ると考える。内集団を外集団より肯定的に位置づけることは、集団間に肯定的な差異を作り、自尊感情を保つことにつながる。そのため、所属集団への同一視が強いときや、集団の価値が脅かされたときには、内集団を高く評価する動機が働きやすい。

加えて、接触機会の多さによる親近性、相互依存、外集団を一様に捉えやすい認知的単純化、集団規範への同調なども、内集団バイアスを強めうる。したがって、自己評価を保つ動機と、情報処理・社会環境の双方から理解するのが適切である。

第5問:サクセスフル・エイジング

サクセスフル・エイジングとは、加齢に伴う変化や喪失があっても、本人にとって重要な機能、社会参加、生活満足感、主観的幸福感などを可能な範囲で維持・向上させる老い方を指す。単に病気がないことだけでなく、身体・認知・社会・心理の諸側面を含む概念である。

Baltesらの生涯発達論では、目標を絞る「選択」、残された資源を有効に使う「最適化」、失われた機能を別の手段で補う「補償」というSOCモデルから適応を捉える。例えば、流動性知能や視力が低下しても、経験に基づく結晶性知能、ICT機器、環境調整を活用し、世代を越えた関係や本人にとって重要な活動を続けることができる。

生涯発達の観点では、発達は青年期で終わらず、成人期・老年期にも獲得と喪失を伴いながら続く。長寿化した社会において、個人と環境の相互作用、可塑性、適応方略を研究することは、充実した老年期だけでなく、人生終末期の生活の質を考えるうえでも重要である。

第6問:叱責、罰、嫌悪学習

学習理論上、叱責は、行動の直後に嫌悪刺激を提示してその行動を減らそうとする正の罰として機能しうる。しかし、罰によって何と何が結びつくかは、教育者の意図どおりになるとは限らない。

学習場面で繰り返し叱られると、問題を解く、質問する、提出するといった学習行動だけでなく、教室、教材、教師そのものが嫌悪刺激や恐怖と条件づけられることがある。その結果、学習者は誤答を減らすよりも、発言しない、課題に着手しない、欠席するといった、学習場面から逃避・回避する行動を身につける可能性がある。嫌悪学習は少ない試行でも成立し、長く残る場合がある。

また、罰は望ましい代替行動を直接教えない。叱責への馴化から刺激を強め続ける悪循環や、失敗への不安によって遂行がさらに悪化する可能性もある。望ましい学習行動を具体的に示し、小さな達成を正の強化によって増やすこと、誤答しても安全に修正できる環境を整えることが重要である。

出題の意図

各設問は、心理学研究法、心理統計法、認知心理学、社会心理学、発達心理学、教育心理学について、基礎的な知識を身につけているかを確認するものである。

Reference