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早稲田大学 創造理工学研究科 経営システム工学専攻 2019年7月実施 システム論 問題8

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祭音Myyura

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  1. チェーンストアゲームについて答えよ。事業家が撤退すればチェーンストアと事業家の利得は 、参入後に協調すれば 、競争すれば である。
    1. 1つの町での部分ゲーム完全 Nash 均衡を後ろ向き帰納法で求めよ。
    2. 20の町で異なる事業家と順に同じゲームを行う場合の均衡を求め、チェーンストア・パラドクスを限定合理性から考察せよ。
  2. システムについて答えよ。
    1. システムモデルの役割を3つ、例とともに説明せよ。
    2. PDCA サイクルを負のフィードバックとして説明せよ。

Kai

[小問 1-1]

事業家が参入した後、チェーンストアは協調なら利得2、競争なら0なので協調を選ぶ。これを予見した事業家は、参入すれば2、撤退すれば1なので参入を選ぶ。したがって部分ゲーム完全 Nash 均衡は

調

で、均衡利得は である。

[小問 1-2]

第20の町では、その後に評判を利用する機会がないため、1町の場合と同じく協調が最適で、事業家は参入する。第19の町の事業家も、第20町でチェーンストアが協調することを知っているため、現在の競争に将来の抑止効果はない。同じ議論を第1町まで遡ると、

調

のが有限反復ゲームの部分ゲーム完全均衡となる。

しかし現実には、チェーンストアが初期に競争して「強硬な企業」という評判を作り、後の参入を抑止することがある。これは完全合理性・完全情報の後ろ向き帰納法とは食い違うためチェーンストア・パラドクスと呼ばれる。事業家が計算能力に限界を持つ、将来行動を完全には予測できない、またはチェーンストアが常に競争する型である可能性を少しでも考えるなら、初期の競争は信念を変えるシグナルとなる。限定合理性や型の不確実性を導入すると、評判形成と参入抑止を説明できる。

[小問 2-1]

システムモデルの代表的な役割は次の3つである。

  1. 記述・理解:複雑な対象から重要な要素と関係を抽出する。例えば在庫の因果ループ図により、需要・発注・在庫の関係を理解する。
  2. 予測:入力や環境変化に対する将来出力を推定する。例えば待ち行列モデルで顧客の平均待ち時間を予測する。
  3. 設計・制御・意思決定:望ましい出力を得る入力や方策を比較する。例えば生産計画モデルで費用を最小にする生産量を決める。

モデルは現実を目的に応じて単純化したものであり、妥当性を実データで確認する必要がある。

[小問 2-2]

Plan で目標と計画を定め、Do で実行し、Check で実績と目標の偏差を測定し、Act で偏差を小さくする是正処置を行う。Act の結果を次の Plan へ戻すことで閉ループが形成される。したがって PDCA は、出力のずれを入力側へ戻して打ち消す方向に修正する負のフィードバックであり、環境変化への適応と継続的改善を実現する。