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早稲田大学 創造理工学研究科 経営システム工学専攻 2018年7月実施 システム論 問題8

Author

祭音Myyura

Description

  1. 代替案 a,b,ca,b,c、外乱 x,y,zx,y,z に対する利得が

    xyzak1k2k3bk4k5k6ck7k8k9\begin{array}{c|ccc} &x&y&z\\ \hline a&k_1&k_2&k_3\\ b&k_4&k_5&k_6\\ c&k_7&k_8&k_9 \end{array}

    である。確実下、確率が (p,q,r)(p,q,r) と既知のリスク下、ミニマックス基準を用いる不確実下の意思決定を説明せよ。

  2. システムのフィードバックについて答えよ。

    1. 入出力システムにおけるフィードバックを定義せよ。
    2. 負のフィードバックと正のフィードバックを、学習と適応の観点から説明せよ。
    3. PDCA サイクルを負のフィードバックの観点から説明せよ。

Kai

[小問 1-1]

確実下では、どの外乱が生じるかが既知である。例えば外乱 xx が確実なら

max{k1,k4,k7}\max\{k_1,k_4,k_7\}

を与える代替案を選ぶ。yy または zz の場合も対応する列の最大利得を選べばよい。

[小問 1-2]

リスク下では各外乱の確率が既知なので、代替案ごとの期待利得

Ea=pk1+qk2+rk3,Eb=pk4+qk5+rk6,Ec=pk7+qk8+rk9\begin{aligned} E_a&=pk_1+qk_2+rk_3,\\ E_b&=pk_4+qk_5+rk_6,\\ E_c&=pk_7+qk_8+rk_9 \end{aligned}

を計算し、最も大きいものを選ぶ。ただし p+q+r=1p+q+r=1 とする。

[小問 1-3]

外乱の確率も不明な不確実下でミニマックス基準を用いる場合、まず各外乱列の最大利得を基準に機会損失を作る。例えば

Ra,x=max{k1,k4,k7}k1R_{a,x}=\max\{k_1,k_4,k_7\}-k_1

であり、他のセルも同様である。各代替案 ii の最大機会損失

Rimax=maxj{x,y,z}Ri,jR_i^{\max}=\max_{j\in\{x,y,z\}}R_{i,j}

を求め、これを最小にする代替案を選ぶ。これは起こり得る最悪の後悔を最小化する決定である。

[小問 2-1]

フィードバックとは、システムの出力または出力から得た情報を入力側へ戻し、目標値との差に応じて後続の入力・内部状態・動作を変える仕組みである。出力を一切参照しない開ループ系に対し、フィードバックを持つ系は閉ループ系となる。

[小問 2-2]

負のフィードバックは、目標と出力の偏差を打ち消す方向へ入力を修正する。環境変化があっても性能を目標へ戻すため、安定化、誤差修正、適応学習に適している。

正のフィードバックは、出力の変化を同じ方向へ増幅する。成功した行動の強化や急速な学習を生む場合がある一方、誤差も自己増幅し、発散・不安定化・環境への過剰適応を招くことがある。したがって制限や負のフィードバックとの併用が必要である。

[小問 2-3]

PDCA では Plan で目標と計画を定め、Do で実行し、Check で実績を測って目標との差を検出し、Act でその偏差を縮小する是正処置を行う。Act の結果を次の Plan へ戻す閉ループを反復するため、PDCA は実績と目標の偏差を継続的に減らす負のフィードバックとして解釈できる。