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早稲田大学 創造理工学研究科 経営システム工学専攻 2016年7月実施 システム論 問題6

Author

祭音Myyura

Description

[小問 1]

次のゼロ和2人ゲームの利得行列 (a)–(e) について答えよ。行プレイヤーを最大化プレイヤー、列プレイヤーを最小化プレイヤーとする。

  1. 鞍点がないゲームはどれか。
  2. 純戦略の範囲で鞍点の値が同じゲームはどれか。
  3. 複数の鞍点があるゲームはどれか。
  4. 最大化プレイヤーの鞍点戦略が、他のすべての戦略に対する支配戦略となるゲームはどれか。

[小問 2]

囚人のジレンマを簡潔に定式化し、ナッシュ均衡を導出せよ。また、パレート最適の観点からその意味を考察せよ。

Kai

[小問 1]

各行の最小値、各列の最大値、鞍点を並べると次のようになる。

ゲーム行最小値列最大値鞍点
(a)、値
(b)、値
(c)、値
(d)、値
(e)なし

したがって、

  1. 鞍点がないのは
  2. 鞍点の値が同じなのは 。いずれも値は4である。
  3. 複数の鞍点があるのは
  4. 該当するのは 。第3行 は第1行と第2行を各列で上回り、最大化プレイヤーの支配戦略である。

[小問 2]

2人の囚人が別々に取り調べられ、各自が協調 (黙秘)または裏切り (自白)を選ぶとする。典型的な利得表は

囚人2: 囚人2:
囚人1:
囚人1:

であり、利得の順序は 、ここでは である。

囚人2が なら囚人1は を選ぶと 、囚人2が でも囚人1は を選ぶと である。したがって囚人1にとって を厳密に支配する。対称性により囚人2も同じなので、唯一のナッシュ均衡は

で、利得は となる。

しかし の利得 は両者にとって より大きいので、 はパレート最適ではない。個人合理的な支配戦略の選択が、両者にとって劣る社会的結果を生む点が「ジレンマ」である。