早稲田大学 創造理工学研究科 経営システム工学専攻 2016年7月実施 計画数理学 問題9
Author
祭音Myyura
Description
需要が単位時間当たり d で連続的に発生し、発注から p 単位時間後に発注量 Q が入荷する基本的な在庫管理問題を考える。単位在庫を単位時間保管する費用を B、1回の固定発注費用を K とする。
- 経済的発注量を導出せよ。
- B=2, K=1000, d=40, p=2 のとき、最適発注量と最適発注間隔を求めよ。
- 単位購入費用を A とし、Q≥V なら A が1割引となる。小問2の設定に加え A=50, V=500 として、費用関数のグラフを用いて最適発注量を求めよ。
Kai
[小問 1]
時刻0の在庫を Q とし、m 回目の入荷時刻までの期間を [0,T] とする。この期間の総販売量は
1◯ dT
である。在庫は入荷のたびに Q だけ増え、期間の始点と終点で同じ水準に戻るので
dT=mQ,2◯ m=QdT.
在庫量は Q から0まで直線的に減少するため、平均在庫量は
3◯ 2Q.
したがって期間 [0,T] の保管費用と発注費用は
4◯ 2BQT,5◯ QKdT
となる。入荷間隔は Q/d であり、入荷の p 時間前に発注するので、k 回目の発注時刻は
6◯ dkQ−p
である。単位時間当たりの総費用は
7◯ C(Q)=2BQ+QKd.
Q>0 で微分すると
C′(Q)=2B−Q2Kd,C′′(Q)=Q32Kd>0.
よって経済的発注量は
8◯ Q∗=B2Kd.
[小問 2]
Q∗=22⋅1000⋅40=200.
したがって最適発注間隔は
dQ∗=40200=5.
リードタイムは p=2 なので、各入荷の 5−2=3 時間後、すなわち在庫量が dp=80 になった時点で次回分を発注する。
[小問 3]
購入費用を含む単位時間当たりの総費用は
C(Q)=⎩⎨⎧Q+Q40000+2000,Q+Q40000+1800,0<Q<500,Q≥500.
Q<500 の範囲では Q=200 が最小で、
C(200)=2400.
Q≥500 では、割引後の費用関数の制約なし最小点 Q=200 が範囲外にある。この範囲では C′(Q)>0 なので、左端 Q=500 が最小となり、
C(500)=500+50040000+1800=2380.
2380<2400 であるから、数量割引を利用する方が有利である。したがって
Q∗=500.