早稲田大学 先進理工学研究科 生命医科学専攻 2023年7月実施 基礎工学I 問2
Author
祭音Myyura (Based on Miyake's answer refined with GPT 6 Astra)
Description
次の文章を読んで以下の問いに答えなさい。必要なときは、R を 8.31JK−1mol−1 として用い、セルシウス温度と絶対温度との換算は 20∘C=293.2K としなさい。
2-1) 熱力学の第一法則及び熱力学の第二法則についてそれぞれ説明しなさい。
2-2) 温度が T1 の熱源と T2 の熱源を用意し(T1<T2 とする)、n モルの理想気体に図1のような A→B→C→D→A において、以下の 4 段階の準静的変化(カルノーサイクル)を行わせることを考える。
(a) A→B(等温膨張、T=T2)
(b) B→C(断熱膨張)
(c) C→D(等温圧縮、T=T1)
(d) D→A(断熱圧縮)
ただし、気体が外部にした仕事および気体が吸収した熱量を正とする。また断熱過程においては、pVγ=一定(p は圧力、V は体積、γ は定数で、γ>1)が成立するとする。

2-2-1) (a) から (d) の各段階において、気体が外部にした(またはされた)仕事と気体が吸収(または放出)した熱量を求めなさい。
2-2-2) カルノーサイクルにおいて吸収した熱量に対する仕事の総量の比を熱効率 η とする。T1 と T2 を用いて η を求めなさい。
2-3) 化学ポテンシャルとエントロピーとの関係を示し、化学ポテンシャルを相の安定性の観点から説明しなさい。
2-4) 反応 CaCO3(g)⇌CaO(s)+CO2(g) の 25∘C における平衡定数 Kp を求めなさい。CaCO3(g),CaO(s)、及び CO2(g) の標準生成ギブズエネルギーは −1129.1kJ、−603.3kJ、及び −394.4kJ とする。
2-5) H2(g)+I2(g)⇌2HI(g) の反応において、初期濃度が [H2]=0.180M 及び [I2]=0.200M である時、600K における、H2,I2、及び HI の平衡濃度を求めよ。なお、この反応の平衡定数は 600K において、55.0 とする。
2-6) CO2 1.00mol を 2.00atm の一定圧で加熱したところ、温度が 250K から 275K まで上昇した。CO2 の定圧モル熱容量が 37.1JK−1mol−1 であることを使って、内部エネルギーの変化 ΔU、及びエンタルピーの変化 ΔH を求めなさい。
2-7) NO2 のある温度での分解反応について表1に示した実験データがある。
表1 NO2 の分解反応における [NO2] の時間変化
| 時間(秒) | 0 | 100 | 200 | 300 | 400 |
|---|
| [NO2] (M) | 0.00800 | 0.00560 | 0.00425 | 0.00350 | 0.00295 |
2-7-1) この反応の次数は二次反応として、反応速度定数を求めなさい。
2-7-2) [NO2] が 0.00200M になる時間を求めなさい。
题目描述
阅读题文,回答下列问题。需要时取 R=8.31JK−1mol−1;摄氏温度与绝对温度的换算采用 20∘C=293.2K。
2-1) 分别说明热力学第一定律与第二定律。
2-2) 准备温度分别为 T1,T2 的两个热源(T1<T2),让 n 摩尔理想气体沿图1的 A→B→C→D→A 进行以下四段准静态变化(卡诺循环)。
(a) A→B(等温膨胀,T=T2)
(b) B→C(绝热膨胀)
(c) C→D(等温压缩,T=T1)
(d) D→A(绝热压缩)
规定气体对外做的功以及气体吸收的热量为正。绝热过程中满足 pVγ=常数,其中 p 为压强,V 为体积,γ 为常数且 γ>1。

2-2-1) 分别求 (a)~(d) 各段中气体对外做的功(或外界对气体做的功),以及气体吸收(或放出)的热量。
2-2-2) 将卡诺循环中总功与吸收热量之比定义为热效率 η。用 T1,T2 表示 η。
2-3) 写出化学势与熵的关系,并从相稳定性的角度解释化学势。
2-4) 求反应 CaCO3(g)⇌CaO(s)+CO2(g) 在 25∘C 时的平衡常数 Kp。CaCO3(g),CaO(s),CO2(g) 的标准生成吉布斯能分别为 −1129.1kJ、−603.3kJ、−394.4kJ。
2-5) 对反应 H2(g)+I2(g)⇌2HI(g),初始浓度为 [H2]=0.180M、[I2]=0.200M。求 600K 时 H2,I2,HI 的平衡浓度。该温度下反应的平衡常数为 55.0。
2-6) 在恒压 2.00atm 下加热 1.00mol 的 CO2,温度从 250K 上升到 275K。利用其定压摩尔热容 37.1JK−1mol−1,求内能变化 ΔU 和焓变 ΔH。
2-7) 表1给出了某温度下 NO2 分解反应的实验数据。
表1 NO2 分解反应中 [NO2] 随时间的变化
| 时间(秒) | 0 | 100 | 200 | 300 | 400 |
|---|
| [NO2] (M) | 0.00800 | 0.00560 | 0.00425 | 0.00350 | 0.00295 |
2-7-1) 将此反应视为二级反应,求反应速率常数。
2-7-2) 求 [NO2] 降至 0.00200M 所需的时间。
Kai
2-1)
第一法則はエネルギー保存則であり、外部への仕事を正として dU=δQ−δW。第二法則は孤立系のエントロピーが減少しないことを述べ、ΔS≥0、可逆過程では等号が成り立つ。
2-2)
W=∫pdV と第一法則から、各過程の仕事と吸収熱は次のとおり。
| 過程 | W | Q |
|---|
| A→B | nRT2log(VB/VA) | nRT2log(VB/VA) |
| B→C | nR(T2−T1)/(γ−1) | 0 |
| C→D | nRT1log(VD/VC) | nRT1log(VD/VC) |
| D→A | nR(T1−T2)/(γ−1) | 0 |
断熱式と状態方程式から TVγ−1 が一定なので VB/VA=VC/VD。断熱二過程の仕事は相殺し、
η=nRT2log(VB/VA)nR(T2−T1)log(VB/VA)=1−T2T1.
2-3)
純物質の化学ポテンシャルはモルギブズエネルギーに等しく、
dμ=−SmdT+Vmdp,(∂T∂μ)p=−Sm.
一定の温度・圧力では化学ポテンシャルが小さい相が安定であり、二相が平衡共存するとき両相の化学ポテンシャルは等しい。
2-4)
原題では CaCO3 に (g) と記され、標準生成ギブズエネルギーの単位は kJ とされている。以下では、与えられた値を各物質 1 mol 当たりの標準生成ギブズエネルギーとして計算する。
与えられた標準生成ギブズエネルギーから
ΔrG∘=−603.3−394.4+1129.1=131.4kJmol−1.
T=298.2K として、標準状態で無次元化した平衡定数は
Kp=exp(−RTΔrG∘)=exp(−8.31×298.2131400)≃9.36×10−24.
2-5)
初めに HI は含まれないとして、反応した H2 の濃度を x と置く。
55.0=(0.180−x)(0.200−x)(2x)2,0≤x≤0.180.
この範囲の根は x=0.148677M であり、
[H2]=0.0313M,[I2]=0.0513M,[HI]=0.297M.
2-6)
一定熱容量および理想気体近似を用いると、
ΔH=nCpΔT=1.00×37.1×25=927.5J,
ΔU=ΔH−nRΔT=927.5−8.31×25=719.75J.
2-7)
C=[NO2] とする。1/C は順に約 125,178.6,235.3,285.7,339.0M−1 となり、時間に対してほぼ直線的に増加する。これは題意で指定された二次反応と整合する。濃度減少速度を −dC/dt=kC2 と定義すれば、
C1=C01+kt,k≃4001/0.00295−1/0.00800=0.535M−1s−1.
よって求める時間は
t=k1/0.00200−1/0.00800≃701s.
実験データは完全な直線上にはないため、直線回帰などの推定法によって数値はわずかに異なる。
Reference