早稲田大学 先進理工学研究科 物理学及応用物理学専攻 2022年8月実施 量子力学および熱・統計力学 問題5
Author
Miyake
Description
問題の要旨(日本語)
問題の要約
規格直交状態 ∣L⟩,∣R⟩ が完全系をなす二状態系を考える。
- H^0=εL∣L⟩⟨L∣+εR∣R⟩⟨R∣ の固有値・固有状態を求める。
- V^=Δ(∣L⟩⟨R∣+∣R⟩⟨L∣) を加えた H^ の行列表現を書く。
- その行列の固有値を求める。
- 以降 εL=εR=ε とし、規格化した固有状態を求める。
- X^=∣R⟩⟨R∣−∣L⟩⟨L∣、Y^=∣L⟩⟨R∣+∣R⟩⟨L∣ に対して、 Z^=−i[X^,Y^]/2 と [Y^,Z^]、[Z^,X^] を求める。
- 時間発展演算子 e−iH^t/ℏ を計算する( ℏ=h/(2π) )。
- 初期状態 ∣L⟩ からの ∣ψ(t)⟩ を求める。
- ∣L⟩,∣R⟩ を見出す確率 PL(t),PR(t) を求める。
- 両確率を時間の関数として図示する。
公式の試験問題
题目描述
考虑某量子粒子的两个不同状态 ∣L⟩,∣R⟩。二者均已归一化且彼此正交:
⟨L∣L⟩=⟨R∣R⟩=1,⟨L∣R⟩=⟨R∣L⟩=0.
假设与这两个状态正交的其他状态均不参与,故 {∣L⟩,∣R⟩} 构成完备基底,并有
∣L⟩⟨L∣+∣R⟩⟨R∣=1^.
回答以下各题。
-
对哈密顿算符
H^0=εL∣L⟩⟨L∣+εR∣R⟩⟨R∣,
求其全部本征值和本征态。
-
再加入相互作用
V^=Δ(∣L⟩⟨R∣+∣R⟩⟨L∣),H^=H^0+V^.
在基底 {∣L⟩,∣R⟩} 下写出 H^ 的矩阵表示。
-
求第 2 问所得哈密顿矩阵的本征值。
-
以下令 εL=εR=ε。求 H^ 每个本征值对应的归一化本征态,并用狄拉克符号表示。
-
定义
X^=∣R⟩⟨R∣−∣L⟩⟨L∣,Y^=∣L⟩⟨R∣+∣R⟩⟨L∣,
以及 Z^=−2i[X^,Y^]。分别求 Z^、[Y^,Z^] 和 [Z^,X^],其中 i 为虚数单位。
-
求该系统的时间演化算符 exp(−iH^t/ℏ),其中 t 为时间,ℏ=h/(2π)。
-
若系统从初态 ∣ψ(0)⟩=∣L⟩ 开始演化,求时刻 t 的状态 ∣ψ(t)⟩。
-
对第 7 问的状态,分别求时刻 t 测得 ∣L⟩ 和 ∣R⟩ 的概率 PL(t),PR(t)。
-
以 t 为横轴,画出 PL(t) 与 PR(t) 的函数图像。
Kai
(1)
H^0∣L⟩=εL∣L⟩, H^0∣R⟩=εR∣R⟩
なので、 H^0 の固有値は εL,εR で、
それぞれに属する固有ベクトルは、 ∣L⟩,∣R⟩ である。
εL=εR なら各固有空間はそれぞれの状態のスカラー倍からなる。 εL=εR=ε なら H^0=ε1^ なので、任意の規格化された重ね合わせ a∣L⟩+b∣R⟩( ∣a∣2+∣b∣2=1 )が固有状態である。
(2)
H=(εLΔΔεR)
(3)
H の固有値を λ とすると、
0∴ λ=det(εL−λΔΔεR−λ)=λ2−(εL+εR)λ+εLεR−Δ2=2εL+εR±(εL−εR)2+4Δ2
(4)
(2), (3) の結果は、 εL=εR=ε とすると、
次のようになる:
Hλ=(εΔΔε)=ε±Δ
Δ=0 を仮定する。
H の固有値 ε+Δ に属する固有ベクトルを求めるために
(εΔΔε)(xy)=(ε+Δ)(xy)
とおくと x=y がわかり、
H の固有値 ε−Δ に属する固有ベクトルを求めるために
(εΔΔε)(xy)=(ε−Δ)(xy)
とおくと x+y=0 がわかる。
よって、 H^ の固有値 ε+Δ,ε−Δ
に属する規格化された固有ベクトルは、それぞれ、
21(∣L⟩+∣R⟩), 21(∣L⟩−∣R⟩)
と選べる。 Δ=0 の場合にもこの2状態を正規直交固有基底として選べるが、固有値はともに ε となり、任意の規格化された重ね合わせが固有状態となる。
(5)
Z^[Y^,Z^][Z^,X^]=i∣L⟩⟨R∣−i∣R⟩⟨L∣=2i(−∣L⟩⟨L∣+∣R⟩⟨R∣)=2iX^=2i(∣L⟩⟨R∣+∣R⟩⟨L∣)=2iY^
(6)
H^=ε1^+ΔY^
であり、 1^ と Y^ は可換であるから、
e−ℏiH^t=e−ℏiεte−ℏiΔtY^
であり、さらに Y^2=1^ であるから、
e−ℏiΔtY^=n=0∑∞n!1(−ℏiΔt)nY^n=n=0∑∞(2n)!(−1)n(ℏΔt)2n1^−in=0∑∞(2n+1)!(−1)n(ℏΔt)2n+1Y^=cos(ℏΔt)1^−isin(ℏΔt)Y^
であるので、次を得る:
e−ℏiH^t=e−ℏiεt(cos(ℏΔt)1^−isin(ℏΔt)Y^)
(7)
∣ψ(t)⟩=e−ℏiεt(cos(ℏΔt)1^−isin(ℏΔt)Y^)∣L⟩=e−ℏiεt(cos(ℏΔt)∣L⟩−isin(ℏΔt)∣R⟩)
(8)
PL(t)PR(t)=∣⟨L∣ψ(t)⟩∣2=cos2(ℏΔt)=∣⟨R∣ψ(t)⟩∣2=sin2(ℏΔt)
(9)
Δ=0 のとき、両確率の周期は T=πℏ/∣Δ∣ である。 PL は t=0 で 1、PR は 0 から始まり、常に PL+PR=1 である。

Δ=0 では PL(t)=1、PR(t)=0 の水平線となる。