早稲田大学 先進理工学研究科 物理学及応用物理学専攻 2022年8月実施 力学および電磁力学 問題3
Author
Miyake
Description
問題の要旨(日本語)
問題の要約
- 原点からの中心力だけを受ける質点について、位置 r と運動量 p から角運動量保存を示す。
- 同じ運動の面積速度が一定であることを導く。
- 万有引力だけで相互作用する二質点 A、B の原点まわりの全角運動量が保存されることを示す。
- 質量を M,m、相対位置を r=rB−rA、A が B に及ぼす力を F とし、相対運動の方程式とその解釈を述べる。
- A を原点に固定する。B の半径 r、動径速度 vr、角運動量の大きさ l を使って全エネルギーを表す(万有引力定数 G )。
- 動径運動の運動エネルギー以外を V(r) とし、概形、最小値 Vm、その位置 rm を求める。
- 全エネルギーによって場合分けし、動径運動の特徴を説明する。
公式の試験問題
题目描述
回答以下各题。
- 一个质点位于位置 r,动量为 p,所受的力只有以原点 O 为力心的中心力。证明该质点关于原点的角动量守恒。
- 在第 1 问的情形下,证明原点与质点之间的连线所扫过的面积速度为常量。
- 空间中只有可视为质点的物体 A、B,位置分别为 rA,rB,动量分别为 pA,pB,关于原点的角动量分别为 lA,lB。若两物体只受彼此之间的万有引力,证明总角动量 lA+lB 守恒。
- 在第 3 问中,令 B 相对于 A 的位置为 r=rB−rA,A 对 B 的引力为 F,A、B 的质量分别为 M,m。用 r,F,M,m 写出相对运动方程,并说明该方程表明的等效单质点运动。
- 现将 A 固定在原点,并以 A 为中心用极坐标表示 B 的位置。设 B 的径向坐标为 r、速度的径向分量为 vr、关于 A 的角动量大小为 l;B 仍只受 A 的引力,万有引力常数为 G。用 r,vr,l,M,m 表示 B 的总机械能 E。
- 把第 5 问总能量中除径向动能以外的部分视为径向运动的有效势能 V(r)。画出 V(r) 的大致形状,并用 l,M,m,G 求其最小值 Vm 及达到最小值时的半径 rm。
- 根据第 6 问的有效势能,按总能量 E 的不同取值分类说明 B 的运动特征,尤其说明径向运动是可能、不可能、有界还是无界,以及临界情形对应的轨道。
Kai
時刻を t で表し、時間微分を d/dt や ˙ で表す。
(1)
質点にはたらく力を f とすると、
運動方程式 p˙=f が成り立ち、また、
中心力であることから r×f=0
が成り立つ。
さらに、速度 r˙ と運動量 p は平行なので、
r˙×p=0 が成り立つ。
よって、質点の角運動量
l=r×p の時間微分は
l˙=r˙×p+r×p˙=0
となり、 l は保存することがわかる。
(2)
質点の質量を m とすると
p=mr˙ である。
微小な時間 Δt の間の質点の位置の変化は
r˙Δt であるので、
この間に原点と質点の位置を結ぶ線分が掃過する面積のベクトル
ΔS
(その大きさが面積で、向きは
r,r˙ に直交し、
r,r˙,ΔS
が右手系をなす)は
ΔS=21r×(r+r˙Δt)=2mΔtl
となる。
(1) より l は保存するので、
ΔS/Δt が保存することがわかり、
これは面積速度が一定であることを意味する。
(3)
物体 A が B におよぼす重力を f とすると、
B が A におよぼす重力は −f であり、
(rB−rA)×f=0
が成り立つ。
また、A, B それぞれの運動方程式は
p˙A=−f, p˙B=f
である。
よって、
dtd(lA+lB)=dtd(rA×pA+rB×pB)=r˙A×pA+rA×p˙A+r˙B×pB+rB×p˙B=(rB−rA)×f=0
となるので、
lA+lB は保存されることがわかる。
(4)
A, B それぞれの運動方程式は
Mr¨A=−F, mr¨B=F
なので、
r=rB−rA について、
r¨∴ m1+M11r¨=r¨B−r¨A=(m1+M1)F=F
が成り立つ。
これは、質量 1/((1/m)+(1/M)) 力 F
の1つの質点の運動方程式と同じである。
(5)
速度の動径方向に垂直な成分は l/(mr) であるので、
力学的エネルギーの総和 E は
E=21m(vr2+(mrl)2)−rGmM=21mvr2+2mr2l2−rGmM
である。
(重力のポテンシャルエネルギーは r→∞ で 0 とした。)
(6)
以下の最小値および (7) の軌道の分類では l>0 とする。
(5) より
V(r)drdV(r)=2mr2l2−rGmM=−mr3l2+r2GmM=mr3−l2+Gm2Mr
なので、
rmVm=Gm2Ml2=V(rm)=−2l2G2m3M2
を得る。

(7)
(i) E<Vm であるような運動はありえない。
(ii) E=Vm のときは、 r は一定 rm であり、円運動である。
(iii) Vm<E<0 のときは、 r に関して有界な運動であり、軌道は楕円である。
(iv) E=0 では放物線軌道、 E>0 では双曲線軌道となり、どちらも r に関して非有界である。
なお l=0 の場合は純粋な動径運動となり、 V(r)=−GmM/r は r→0+ で −∞ となるため有限の最小値を持たない。 E<0 では外側の転回点があるが、内側の遠心力障壁はなく、原点での衝突を除外して上の円・楕円軌道の議論をそのまま適用することはできない。