早稲田大学 先進理工学研究科 物理学及応用物理学専攻 2022年8月実施 力学および電磁力学 問題3
Author
Miyake
Description
Kai
時刻を で表し、時間微分を や で表す。
(1)
質点にはたらく力を とすると、
運動方程式 が成り立ち、また、
中心力であることから
が成り立つ。
さらに、速度 と運動量 は平行なので、
が成り立つ。
よって、質点の角運動量
の時間微分は
となり、 は保存することがわかる。
(2)
質点の質量を とすると
である。
微小な時間 の間の質点の位置の変化は
であるので、
この間に原点と質点の位置を結ぶ線分が掃過する面積のベクトル
(その大きさが面積で、向きは
に直交し、
が右手系をなす)は
となる。
(1) より は保存するので、
が保存することがわかり、
これは面積速度が一定であることを意味する。
(3)
物体 A が B におよぼす重力を とすると、
B が A におよぼす重力は であり、
が成り立つ。
また、A, B それぞれの運動方程式は
である。
よって、
となるので、
は保存されることがわかる。
(4)
A, B それぞれの運動方程式は
なので、
について、
が成り立つ。
これは、質量 力
の1つの質点の運動方程式と同じである。
(5)
速度の動径方向に垂直な成分は であるので、
力学的エネルギーの総和 は
である。
(重力のポテンシャルエネルギーは で とした。)
(6)
(5) より
なので、
を得る。
(7)
(i) であるような運動はありえない。
(ii) のときは、 は一定 であり、円運動である。
(iii) のときは、 に関して有界な運動である。
(iv) のときは、 に関して非有界な運動である。