東京大学 数理科学研究科 数理科学専攻 2019年8月実施 専門科目 A 第1問
Author
祭音Myyura (with GPT 5.5)
Description
次の行列 M が対角化可能となるために複素数 a,b,c,d,e が満たすべき必要十分条件を求めよ。
M=a00bd0cea
ただし、行列 M が対角化可能であるとは、複素数を成分とする正則行列 P がそ存在して、P−1MP が対角行列となることである。
Kai
行列 M は上三角行列であるから,固有値は対角成分より
である。したがって,固有値 a の代数的重複度は少なくとも 2 である。
場合 1:d=a のとき
固有値は
であり,a の代数的重複度は 2,d の代数的重複度は 1 である。
対角化可能であるためには,固有値 a に対する固有空間の次元が 2 であればよい。
M−aI=000bd−a0ce0
である。固有空間の次元が 2 となるためには,
rank(M−aI)=1
であればよい。
ここで d−a=0 なので,第 2 行は零ベクトルではない。したがって,第 1 行と第 2 行が一次従属であることが必要十分である。
つまり,
bd−ace=0
であればよい。
よって,
be−c(d−a)=0
すなわち
be=(d−a)c
である。
場合 2:d=a のとき
このとき固有値は a のみであり,代数的重複度は 3 である。
対角化可能なら,対角化後の行列は
である。したがって,もとの行列も
でなければならない。
よって,
b=c=e=0
が必要十分条件である。
行列 M が対角化可能であるための必要十分条件は,
{d=a のとき,be=(d−a)c,d=a のとき,b=c=e=0.