東京大学 新領域創成科学研究科 海洋技術環境学専攻 2019年8月実施 第1問~第5問
Author
Miyake
Description
第1問
次の定積分を求めよ。
I=∫03x2+1dx
第2問
整数 m、任意の実数 θ について、変数 x、y を以下のように定義する。
⎩⎨⎧x(θ)y(θ)=m=0∑∞(2m)!θ2m=m=0∑∞(2m+1)!θ2m+1
ただし、m!≡m×(m−1)×(m−2)×⋯×2×1、0!=1、00=1 である。
この時、以下の問いを答えよ。
1) dydx を x、y で表せ。
2) x、y の満たす関係を求めよ。
第3問
A=121253164
について以下の問いに答えよ。
1) A−1 を求めよ。
2) ∣A−1∣=∣A∣1 となることを示せ。
第4問
座標系 Oxy 上の三角形 ABC が、座標系 Ox′y′ 上の三角形 A′B′C′ に変換された。
この時、座標系 Oxy 上の任意の点 x から座標系 Ox′y′ 上の点 x′ への変換を求めよ。
第5問
行列
A=(a1−a1−aa)
について、以下の問いに答えよ。ただし a は実数で、0<a<1 とする。
1) 固有値、固有ベクトルを求めよ。
2) An を求めよ。ただし、n は自然数である。
3) limn→∞An を求めよ。
Kai
第1問
I=∫03x2+1dx=[logx+x2+1]03=log(2+3)
第2問
dθdx(θ)dθdy(θ)=m=1∑∞(2m−1)!θ2m−1=y(θ)=m=0∑∞(2m)!θ2m=x(θ)
なので、dydx=dθdydθdx=xy
を得る。
xdx=ydy
であり、これを積分すると、積分定数を C として、
x2=y2+C
である。
θ=0 のとき x=1,y=0 なので、 C=1 がわかり、
x2−y2=1
を得る。
第3問
掃き出し法により、次のように求められる:
1212531641000100011002111431−2−1010001100010−74−15−21−21−1001100010001−22−15−31−74−1
∴ A−1=−22−15−31−74−1
サラスの方法より、
∣A∣∣A−1∣=(20+12+6)−(5+18+16)=−1=(−6−20−14)−(−21−8−10)=−1
なので、
∣A−1∣=1/∣A∣ が成り立っていることがわかる。
第4問
x=(x,y) から x′=(x′,y′) への変換は次のように表される:
(xy)=(acbd)(x′y′)+(ef)
点 A, B, C がそれぞれ 点 A', B', C' に変換されることから、
a=1,b=0,e=0,c=31,d=32,f=31−1
がわかる。
つまり、
x′y′=x=3x+2y+1−3
である。
第5問
A の固有値を λ とすると、
0∴ λ=det(a−λ1−a1−aa−λ)=(λ−1)(λ−2a+1)=1,2a−1
を得る。 a=1 なので、これらは相異なる固有値である。
固有値 1 に属する固有ベクトルを求めるために
(00)=(a−11−a1−aa−1)(xy)
とおくと x=y であり、
固有値 2a−1 に属する固有ベクトルを求めるために
(00)=(1−a1−a1−a1−a)(xy)
とおくと x+y=0 であるから、それぞれに属する固有ベクトルは例えば
(11),(1−1)
である。
1) で求めた固有ベクトルを使って、
P=21(111−1)
とおくと、
P2PAP=(1001)=(1002a−1)
が成り立つので、
An=P(1002a−1)nP=P(100(2a−1)n)P=21(1+(2a−1)n1−(2a−1)n1−(2a−1)n1+(2a−1)n)
を得る。
0<a<1 より −1<2a−1<1 なので、
limn→∞(2a−1)n=0 であり、
n→∞limAn=21(1111)
を得る。