東京大学 新領域創成科学研究科 人間環境学専攻 2016年8月実施 线性代数
Author
思齐塾, 祭音Myyura
Description
実数aとbを含む以下のような3行3列の行列Aがある.
A=a2b−2b−2b21+a21−a2b21−a21+a
任意の位置ベクトル p=xyz をAにより p′=x′y′z′=Ap に一次変換させるとき, ∣p∣=∣p′∣ が成り立っている. 以下の4つの設問全てに解答せよ.
(1) AtA=E であることを示せ. また, a2+b2=1 が成り立つことを示せ.
ただし, At はAの転置行列, Eは3行3列の単位行列である.
(2) Aの固有値がただ一つだけ存在することを示すと共に, その固有値と固有ベクトルを求めよ.
(3) p=010 として, 問(1)の関係を満たしながらaとbが変化するとき, p′=x′y′z′ の軌跡はある平面に含まれる. この平面を表す式を求めよ. また, x'とy'の関係をxy 平面上に図示せよ.
(4) 問(3)で求めた軌跡上を動く 3 点をそれぞれ u=u1u2u3 , v=v1v2v3 および w=w1w2w3 とおく. このとき, 行列式 detu1u2u3v1v2v3w1w2w3 の最大値を求めよ.
题目描述
设 a,b 为实数,并定义三阶实矩阵
A=a2b−2b−2b21+a21−a2b21−a21+a.
对任意位置向量
p=xyz,p′=x′y′z′=Ap,
已知线性变换保持长度,即 ∣p∣=∣p′∣。回答以下四问:
-
证明 AtA=E,并证明 a2+b2=1,其中 At 为 A 的转置矩阵,E 为三阶单位矩阵。
-
证明 A 只有一个特征值,并求该特征值及其特征向量。
-
取
p=010.
当 a,b 在满足第 1 问关系的条件下变化时,p′=(x′,y′,z′)t 的轨迹包含在某一平面内。求该平面的方程,并在 x′y′ 平面上画出 x′ 与 y′ 的关系。
-
在第 3 问所得轨迹上任取三个动点
u=u1u2u3,v=v1v2v3,w=w1w2w3.
求行列式
detu1u2u3v1v2v3w1w2w3
的最大值。
Kai
(1) 任意の p∈R3 に対して ∣Ap∣=∣p∣ なので,
pT(ATA−I)p=0
がすべての p について成り立つ。 ATA−I は実対称行列であるから,
これは ATA−I=0 ,すなわち
ATA=I
を意味する。直接計算しても
ATA=a2+b20002a2+b2+121−a2−b2021−a2−b22a2+b2+1.
したがって第 (1,1) 成分から
a2+b2=1
を得る。この関係を上式に代入すれば,確かに ATA=I となる。
(2) Aの固有値と固有ベクトルを求める。
det(λI−A)=(λ−1)(λ2−2aλ+1)=(λ−1)((λ−a)2+b2),
ここで a2+b2=1 を用いた。したがって λ=1 は常に実固有値であり,
A011=011.
よって通常の場合の固有空間は
ker(A−I)=span⎩⎨⎧011⎭⎬⎫.
b=0 なら二次因子は実根を持たないので,実固有値は 1 だけである。
複素数体上では残りの固有値は a±ib である。
なお,境界の場合には注意が必要である。 (a,b)=(1,0) なら A=I で,
固有値は 1 のみ,固有空間は R3 である。
一方 (a,b)=(−1,0) なら実固有値は 1,−1 の2つとなるため,
「実固有値がただ一つ」という主張にはこの例外がある。このとき
ker(A−I)=span⎩⎨⎧011⎭⎬⎫,ker(A+I)=span⎩⎨⎧100,01−1⎭⎬⎫.
(3) p′=Ap=a2b−2b−2b21+a21−a2b21−a21+a010=−2b21+a21−a=x′y′z′ 。 a2+b2=1 を利用する。
x′=−2b , y′=21+a , z′=21−a 。よって、 b=−2x′ , a=2y′−1 , a=1−2z′ .
a=y′−z′ 、 a2+b2=1 より、 (2y′−1)2+2x′2=1 , 2x′2+4y′2−4y′+1=1 , 2x′2+4y′2−4y′=0 , x′2+2y′2−2y′=0 , x′2+2(y′2−y′)=0 , x′2+2(y′2−y′+41)=21 , x′2+2(y′−21)2=21 , 21x′2+41(y′−21)2=1 。
平面を表す式は, z′=21−a より a=1−2z′ 。 y′=21+a に代入して、 y′=21+1−2z′ 。 y′=1−z′ . よって、 y′+z′=1 。
したがって x′y′ 平面上では,中心 (0,21) ,半軸
21 と 21 の楕円
1/2x′2+1/4(y′−1/2)2=1
として図示される。これは z′=0 と置くことではなく,軌跡を
x′y′ 平面へ射影して得られる関係である。
(4) 軌跡は単位球面と平面 y′+z′=1 の交線であり,中心
c=(0,21,21)T ,半径 1/2 の円である。
この平面と原点との距離も 1/2 である。
軌跡上の3点 u,v,w が作る三角形の面積を S とすると,
∣det(u,v,w)∣=2S⋅21.
半径 1/2 の円に内接する三角形の面積は正三角形のとき最大で,
Smax=433(21)2=833.
列の順序を適切に選べば行列式を正にできるので,
maxdet(u,v,w)=836.
例えば (a,b) を単位円上で角度 0,32π,34π
に対応させた3点でこの値をとる。