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東京大学 新領域創成科学研究科 メディカル情報生命専攻 2025年8月実施 問題7

Author

KardeniaPoyu

Description

行列 について、以下の問いに答えよ。

(1) の固有値、固有ベクトルを求めよ。
(2) を満たす、非ゼロの を求めよ。

実行列 実行列 に対して、 を満たすベクトル は必ず を満たすとき、以下の二つを示せ。

(3)
(4) を満たす 実行列 が存在する。

Kai

(1)

行列 の固有値を とすると、特性方程式は次のように表される。

これを解くと、固有値は となる。

次に、それぞれの固有値に対する固有ベクトルを求める。 とおく。

のとき より、

よって、 が得られる。 したがって、対応する固有ベクトルは となる。

のとき より、

よって、 が得られる。 したがって、対応する固有ベクトルは となる。

以上より、固有値と固有ベクトルは以下の通りである。

  • 固有値 に対する固有ベクトル:
  • 固有値 に対する固有ベクトル:

(2)

(1) で求めた固有ベクトル は一次独立であるため、これらを基底として を表すことができる。 実数 を用いて、

と表すとする。このとき、 は次のように計算できる。

ここで、 の極限を考える。 であるため、 は発散する。 一方、 であり、 であるため、 となる。

したがって、 が成り立つためには、発散する項の係数 でなければならない。

のとき、

となる。 は非ゼロであるため、 である。 よって、求める非ゼロのベクトル は、

である。

(3)

行列、 行列とする。 仮定より、 を満たすベクトル は必ず を満たす。 すなわち、行列 の核 (Null space) を 、行列 の核を とすると、

が成り立つ。 これより、それぞれの核の次元 (Nullity) について以下の不等式が成り立つ。

ここで、次元定理 (Rank-Nullity Theorem) より、任意の 行列 について、

が成り立つ。行列 はともに 列の行列であるため、

となる。これらを変形して不等式に代入すると、

が示された。

English: Let be an matrix and be an matrix. By assumption, any vector satisfying also satisfies . That is, if we denote the null space (kernel) of matrix as and that of matrix as , then: This implies the following inequality for the dimensions of the kernels (nullities): From the Rank-Nullity Theorem, for any matrix : Since matrices and both have columns: Substituting these into the inequality: This completes the proof.

(4)

仮定より である。 任意の部分空間 について、その直交補空間を と表す。包含関係の直交補空間をとると、包含関係が逆転するため、

が成り立つ。 任意の行列について、その核の直交補空間は行空間 (Row space) と一致する。すなわち、行列 の行空間を とすると、 である。 これを用いると、上の包含関係は次のように表せる。

これは、行列 のすべての行ベクトルが、行列 の行ベクトルの線形結合として表せることを意味する。 行列 番目の行ベクトルを とし、行列 番目の行ベクトルを とすると、 任意の について、あるスカラー が存在して、

と表せる。 ここで、 成分に持つ 行列を と定義する。 このとき、行列の積 の第 行は となり、これは に等しい。 よって、 が成り立つ。 以上より、 を満たす 実行列 が存在することが示された。

English: By assumption, . For any subspace , let denote its orthogonal complement. Taking the orthogonal complement of both sides reverses the inclusion relation: For any matrix, the orthogonal complement of its null space is its row space. That is, if is the row space of matrix , then . Thus, the inclusion can be rewritten as: This means every row vector of matrix can be expressed as a linear combination of the row vectors of matrix . Let be the -th row vector of , and be the -th row vector of . For each , there exist scalars such that: Define an matrix where the -th entry is . Then, the -th row of the product is , which equals . Therefore, holds. This proves that there exists an real matrix satisfying .