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東京大学 工学系研究科 機械工学専攻 2022年度 機械工学第1部 問題1 I

Author​

祭音Myyura (Based on SN's answer refined with GPT 6 Astra)

Description​

質量 1 kg1\,\mathrm{kg}、定積比熱 cvc_v、比熱比 κ\kappa の理想気体を用いる閉じた系のヒートポンプを考える。状態1は周囲温度 T1T_1、体積 V1V_1。断熱圧縮で状態2(T2>Th>T1,V2T_2>T_h>T_1,V_2)とし、定積放熱で温度一定の蓄熱体 ThT_h に熱を渡して状態3とする。次に V1V_1 まで断熱膨張して状態4となり、定積吸熱で状態1に戻る。熱交換時の流動損失はなく、伝熱面積は十分大きい。

  1. 可逆断熱圧縮の圧縮比 V1/V2V_1/V_2 を求めよ。
  2. 膨張も可逆のとき、周囲からの吸熱量 QcQ_c を求めよ。
  3. 成績係数 ε=Qh/(Wc−We)\varepsilon=Q_h/(W_c-W_e) を求めよ。
  4. 定積線の s,Ts,T 関係を示し、TT–ss 線図に状態1〜4を描け。
  5. 圧縮・膨張を不可逆とする。1→51\to5 で T5=T2T_5=T_2 とし、V5V_5 一定で ThT_h の状態6まで放熱した後、V1V_1 まで膨張して状態7となり、定積吸熱して1へ戻る。状態5〜7と定積線を同じ線図に描け。
  6. この不可逆サイクルの成績係数が1となる条件を約50字で述べよ。
  7. 1→51\to5 の比エントロピー生成量を sgs_g とし、V1/V5V_1/V_5 を求めよ。
  8. 前記の理想気体・定積熱交換等の条件下で、成績係数を向上する方法を4つ以上、各約50字で述べよ。

题目描述​

质量 1 kg1\,\mathrm{kg} 的理想气体运行逆奥托循环:从环境温度 T1T_1 绝热压缩至 T2>ThT_2>T_h,定容向温度 ThT_h 的蓄热体放热,再绝热膨胀至原体积,定容吸收环境热量。求可逆情况下的压缩比、吸热量、供热性能系数及 TT–ss 图。再考虑相同压缩终温的不可逆压缩和膨胀,画出状态,求性能系数为1的条件、按压缩熵产表示的压缩比,并提出至少四项性能改进方法。

Kai​

(1)​

TVκ−1=const.TV^{\kappa-1}=\mathrm{const.} より

V1V2=(T2T1)1/(κ−1).\boxed{\frac{V_1}{V_2}=\left(\frac{T_2}{T_1}\right)^{1/(\kappa-1)}}.

(2)​

T4=Th(V2V1)κ−1=ThT1T2,Qc=cvT1(1−ThT2).T_4=T_h\left(\frac{V_2}{V_1}\right)^{\kappa-1} =\frac{T_hT_1}{T_2},\qquad \boxed{Q_c=c_vT_1\left(1-\frac{T_h}{T_2}\right)}.

(3)​

Qh=cv(T2−Th)Q_h=c_v(T_2-T_h)、Wc−We=Qh−QcW_c-W_e=Q_h-Q_c より

ε=T2T2−T1.\boxed{\varepsilon=\frac{T_2}{T_2-T_1}}.

(4)​

定積線は ds=cv dT/Tds=c_v\,dT/T、すなわち

s−s∗=cvln⁡TT∗.\boxed{s-s_*=c_v\ln\frac T{T_*}}.

s2=s1s_2=s_1、s3=s4=s1+cvln⁡(Th/T2)s_3=s_4=s_1+c_v\ln(T_h/T_2)。断熱線を鉛直、定積線を指数曲線として結ぶ。

(5)​

不可逆断熱圧縮では s5>s1s_5>s_1。T5=T2T_5=T_2 より V5>V2V_5>V_2 で、

s6=s5+cvln⁡ThT2,s7>s6.s_6=s_5+c_v\ln\frac{T_h}{T_2},\qquad s_7>s_6.

状態7は V1V_1 の定積線上で T7>T4T_7>T_4 に位置する。周囲から吸熱するには T7<T1T_7<T_1 が必要である。不可逆過程の途中は平衡状態の経路として定まらないため破線で示す。

Reversible and irreversible heat-pump states

(6)​

ε′=T2−Th(T2−Th)−(T1−T7).\varepsilon'=\frac{T_2-T_h}{(T_2-T_h)-(T_1-T_7)}.

よって T7=T1\boxed{T_7=T_1}。膨張後に環境から吸熱できず、投入した正味仕事だけが蓄熱体への放熱になる場合である。

(7)​

断熱過程ではエントロピー増加が生成量に等しい。R=(κ−1)cvR=(\kappa-1)c_v より

sg=cvln⁡T2T1+Rln⁡V5V1.s_g=c_v\ln\frac{T_2}{T_1}+R\ln\frac{V_5}{V_1}.

したがって

V1V5=(T2T1)1/(κ−1)exp⁡[−sg(κ−1)cv].\boxed{\frac{V_1}{V_5}= \left(\frac{T_2}{T_1}\right)^{1/(\kappa-1)} \exp\left[-\frac{s_g}{(\kappa-1)c_v}\right]}.

(8)​

  • 圧縮機の摺動摩擦を低減し、同じ温度上昇でのエントロピー生成を抑える。実現できる圧縮比が増す。
  • 膨張機の摩擦・非平衡損失を減らし、膨張仕事の回収を増す。膨張後の温度が下がり、環境からの吸熱が増す。
  • 必要以上の圧縮を避け、放熱可能な範囲で圧縮終温を ThT_h に近づける。蓄熱体との温度差による損失を減らす。
  • 多段のヒートポンプと中間蓄熱体を用い、各段の温度上昇幅を小さくする。各段の定積熱交換の温度差を減らす。

Reference​