東京大学 工学系研究科 機械工学専攻 2017年8月実施 機械工学第1部 問題1 II
Author
祭音Myyura (Based on SN's answer refined with GPT 6 Astra)
Description
図 1-3 に示すように,流速 u∞,温度 T∞,熱伝導率 λ∞ の空気の流れの中に,直径 d,長さ l の細線が細線の軸と空気の流れの向きが直交するように置かれている。細線は電流を流すことにより一様に加熱されており,単位時間・単位体積当たりの発熱量を q˙ とする。T∞,λ∞,および q˙ は時間的に変化しない。細線の両端は断熱されており,両端部の影響は考慮する必要はない。また,細線の熱伝導率は十分に高いため細線内の温度分布は一様であり,細線の熱容量は十分に小さく無視できる。自然対流や輻射の影響は考慮する必要はない。以下の設問に答えよ。

(1) 細線の熱伝達率(周方向の平均値)を h とする。細線の温度 Td を u∞,T∞,λ∞,d,l,h,q˙ の中から必要なものを用いて表せ。
(2) 設問 (1) からわかるように,細線の温度は細線の熱伝達率により変化する。そこで,空気の流速 u∞ が変化すると細線の熱伝達率も変化することを利用し,細線をセンサーとして用い,細線の温度の変化から流速 u∞ を計測したい。u∞=15m/s,d=1μm とするとき,細線のまわりの空気の流れの流線を模式的に描け。ただし,空気の動粘性係数は ν=1.5×10−5m2/s とする。
(3) 設問 (2) に示した条件において,空気の流速が u∞=15m/s を平均値として ±1.5m/s の範囲で時間的に変動する場合を考える。変動の周波数を f とする。一般に,一様流中に置かれた物体まわりの流れは,一様流速 u∞ × 時間 τ で表される距離が物体の代表寸法の 5 倍から 10 倍と等しくなる時間 τ が経過すると統計的に平衡状態に達する。このことを使って,このセンサーの動特性(追従性)を論ぜよ。
(4) 設問 (3) に示した条件において,f=1.0kHz であった。細線の直径 d を代表長さとして定義されるヌッセルト数 Nu(周方向平均値)は空気の流速 u∞=15m/s のとき 1.0 であり,Nu はレイノルズ数の 0.3 乗に比例する。q˙=1.0×1013W/m3,T∞=20∘C とするとき,細線の温度変化の概略を図に示せ。ただし,空気の熱伝導率は λ∞=0.025W/(mK) とする。
次に,空気の流れに含まれる塵等が細線に付着し,センサーの出力が変化することを防ぐために,図 1-4 に示すように,外径 D,長さ l,密度 ρ,比熱 Cp,熱伝導率 λ の被覆材で細線を被覆した。被覆材の物性値は一定であるとする。このとき以下の設問に答えよ。


(5) 図 1-5 に示す点線で囲まれた検査体積内の熱のバランスを考慮することにより,被覆材内部の半径方向の温度分布 T(r)(ただし,r は半径方向の位置)を求める基礎方程式を導出せよ。ただし,被覆材の温度分布は周方向および軸方向には一様であるとする。また,u∞,T∞,λ∞,ρ,Cp,λ,d,D,l,h,q˙ の中から必要なものを用いて,被覆材の内表面(r=d/2)および外表面(r=D/2)における境界条件を示せ。ここで,h は被覆材の外表面における熱伝達率(周方向の平均値)である。
(6) 設問 (5) において,空気の流速が一定である場合,ある程度の時間が経過すれば細線の温度 Td も一定となる。この場合の細線の温度 Td を求めよ。
(7) ρ=2.5×103kg/m3,Cp=8.0×102J/(kgK),λ=1.0W/(mK),D=1.0mm であった。設問 (5) で求めた,被覆材内部の温度分布を表す基礎方程式の各項のオーダーを評価することにより,設問 (3) の条件で示した細線の動特性と比較して,被覆材で被覆したセンサーの動特性はどのように変化するかを論ぜよ。
题目描述
图 1-3 中,直径 d、长 l 的细线横置于空气流中,细线轴线与气流垂直。空气流速、温度、导热系数分别为 u∞,T∞,λ∞。细线通电均匀发热,单位时间、单位体积发热量为 q˙。T∞,λ∞,q˙ 均不随时间变化。细线两端绝热,可忽略端部影响;其导热系数足够高,内部温度均匀,热容量小到可以忽略。不必考虑自然对流和辐射。
(1) 细线周向平均换热系数为 h,从 u∞,T∞,λ∞,d,l,h,q˙ 中选取必要量表示细线温度 Td。
(2) 根据 (1),细线温度随换热系数变化。利用空气流速 u∞ 改变会使换热系数改变这一特性,以细线为传感器,从其温度变化测量流速。取 u∞=15m/s、d=1μm,示意画出细线周围空气的流线。空气运动黏度为 ν=1.5×10−5m2/s。
(3) 在 (2) 的条件下,流速以 15m/s 为平均值,在 ±1.5m/s 范围内随时间波动,频率为 f。通常物体周围的流动经过时间 τ 后达到统计平衡,其中距离 u∞τ 为物体特征尺寸的 5~10 倍。利用这一事实讨论传感器的动态响应(跟随性)。
(4) 在 (3) 的条件下,f=1.0kHz。以细线直径 d 为特征长度的周向平均努塞尔数 Nu 在 u∞=15m/s 时为 1.0,且正比于雷诺数的 0.3 次方。取 q˙=1.0×1013W/m3、T∞=20∘C,画出细线温度变化的概略图。空气导热系数为 λ∞=0.025W/(mK)。
为防止空气中的尘埃等附着于细线并改变输出,如图 1-4 给细线加上涂覆层,其外径 D、长度 l、密度 ρ、比热 Cp、导热系数 λ 均已知,物性不变。
(5) 对图 1-5 虚线围成的控制体作热平衡,推导描述涂覆层径向温度分布 T(r) 的基本方程,r 为径向位置。温度沿周向和轴向均匀。再从 u∞,T∞,λ∞,ρ,Cp,λ,d,D,l,h,q˙ 中选取必要量,写出内表面 r=d/2 与外表面 r=D/2 的边界条件。此处 h 为涂覆层外表面的周向平均换热系数。
(6) 在 (5) 中,若流速恒定,经过一定时间细线温度 Td 也达到恒定,求此时的 Td。
(7) 取 ρ=2.5×103kg/m3、Cp=8.0×102J/(kgK)、λ=1.0W/(mK)、D=1.0mm。通过估算 (5) 基本方程各项的数量级,讨论加涂覆层后相对于 (3) 中细线的动态响应将如何变化。
Kai
(1)
q˙πd2l/4=hπdl(Td−T∞) より
Td=T∞+4hq˙d.
(2)
Re=u∞d/ν=1。粘性の影響が大きく、はく離渦列を生じず、流線は円柱を滑らかに回り込む。

(3)
τf≃(5〜10)u∞d=(3.3〜6.7)×10−7s.
fτf≪1 なら準定常に追従できる。f=1kHz では十分成立する。
(4)
u∞=15[1+0.1sin(2000πt)] とすれば
h(t)=dλ∞[1+0.1sin(2000πt)]0.3.
したがって
Td(t)=20+100[1+0.1sin(2000πt)]−0.3[∘C].
一次近似では Td≃120−3sin(2000πt)。速度が大きいと温度は低くなる。

(5)
円筒殻への正味伝導熱と蓄熱を等置して
ρCp∂t∂T=rλ∂r∂(r∂r∂T).
境界条件は
−λ∂r∂Td/2=4q˙d,−λ∂r∂TD/2=h[T(D/2,t)−T∞].
(6)
単位長さの発熱 q′=q˙πd2/4 は、被覆の熱抵抗 ln(D/d)/(2πλ) と外面の熱抵抗 1/(πDh) を通る。よって
Td=T∞+8λq˙d2lndD+4Dhq˙d2.
(7)
熱拡散率は α=λ/(ρCp)=5.0×10−7m2/s。代表長さを D とすると
τdiff∼D2/α=2s.
被覆厚さを代表長さにとっても約 0.5s であり、1kHz の周期 10−3s より大幅に長い。被覆なしに比べ追従性が著しく低下する。
Reference