東京大学 工学系研究科 2021年8月実施 数学2
Author
Miyake
Description
2022年度大学院入学試験問題数学 2
Kai
AB=36−180−1854−180−1836=182−10−13−10−12
2つの n 次実対称行列 C,D を考え、 CD=DC が成り立つとする。
また、どちらもそれぞれ n 個の固有値は互いに異なるとする。
C の固有値 c に属する固有ベクトルを w とすると、
CwCDw=cw=DCw=Dcw=cDw
であり、 Dw も C の固有値 c に属する固有ベクトルであることがわかる。
C の c に属する固有空間は1次元なので、
Dw=dw
と書ける。
つまり、 w は D の固有ベクトルでもある。
同様にして、 D の固有ベクトルは C の固有ベクトルでもある。
C の固有値 c1,c2,⋯,cn に属する規格化された固有ベクトル
w1,w2,⋯,wn は
互いに直交し、直交行列
P=(w1w2⋯wn)
によって C は対角化される。
w1,w2,⋯,wn は、
D の n 個の互いに直交する(1次独立な)固有ベクトルでもあるので、
P によって D も対角化される。
つまり、 C と D は同時対角化可能である。
A の固有値を λ とすると、
0∴ λ=det7−λ−21−210−λ−21−27−λ=−(λ−6)2(λ−12)=6,12
である。
A の固有値 12 に属する固有ベクトルを求めるために、
−5−21−2−2−21−2−5xyz=000
とおくと、 −5x−2y+z=0,x+y+z=0,x−2y−5z=0 であるから、例えば、
x1=611−21
が固有ベクトルである。
A の固有値 6 に属する固有空間を求めるために、
1−21−24−21−21xyz=000
とおくと、 x−2y+z=0 であるから、
x2=2110−1, x3=61210
を基底とする空間が固有空間である。
B の固有値を μ とすると、
0∴ λ=det5−μ−1−1−15−μ−1−1−15−μ=−(μ−3)(μ−6)2=3,6
である。
上と同様に考えると、
y1=31111
は B の固有値 3 に属する固有ベクトルであり、
y2=211−10, y3=2110−1
を基底とする空間が B の固有値 6 に属する固有空間である。
よって、x1 について、
Ax1=12x1, Bx1=6x1
が成り立ち、y1 について、
Ay1=6y1, By1=3y1
が成り立つ。
さらに、 x1,y1 に直交する規格化されたベクトルとして、
z=2110−1
を考えると、
Az=6z, Bz=6z
が成り立つ。
つまり、6つのベクトル ±x1,±y1,±zは、規格化された同時固有ベクトルである。(これら以外にはないことは次のようにしてわかる。
α=0,β=0,γ=0 として、
αx1+βy1 は
A,B どちらの固有ベクトルでもなく、
αx1+γz は
B の固有ベクトルだが A の固有ベクトルではなく、
βy1+γz は
A の固有ベクトルだが B の固有ベクトルではなく、
αx1+βy1+γz は
A,B どちらの固有ベクトルでもない。)
以上より、
(v,a,b)=611−21,12,6, −611−21,12,6,31111,6,3, −31111,6,3,2110−1,6,6, −2110−1,6,6
を得る。
II.
A=200022022, b=2210−11
A の固有値を λ とすると、
0=det2−λ0002−λ2022−λ=−λ(λ−2)(λ−4)
となるので、
d1=4,d2=2,d3=0
つまり、
D=400020000
である。
固有値 d1,d2,d3 に属する規格化された固有ベクトルは、それぞれ、
v1=21011, v2=100, v3=2101−1
なので、
PT=2101120001−1, P=2102010110−1
とすると、 A=PTDP となる。
f(x,y,z)=(xyz)Axyz+2bTxyz=(xyz)PTPAPTPxyz+2bTPTPxyz=(XYZ)DXYZ+2bTPTXYZ=4X2+2Y2−Z
平面 y−z−2=0 は次のように書き直せる:
(01−1)xyz(01−1)PTXYZ=2=2
これを整理して Z=1 を得る。
また、 3. で得た
4X2+2Y2−Z=0
は、 Z(>0) を固定すると、 X,Y に関する楕円の方程式であり、その面積 S(Z) は、
S(Z)=π4Z2Z=22πZ
である。
よって、求める体積は、
∫01S(Z)dZ=22π∫01ZdZ=42π
である。