東京大学 工学系研究科 2019年8月実施 数学 第1問
Author
Miyake、後生楽 広小路
Description
2020年度入試問題 Exam paper 数学
Kai
y=(cosx)m とすると
dxdy=−m(cosx)m−1sinx,dx2d2y=m(m−1)(cosx)m−2sin2x−m(cosx)m
となるので,式(1)より
cosxdx2d2y−sinxdxdy−cosxy=cosx[m(m−1)(cosx)m−2sin2x−m(cosx)m]−sinx[−m(cosx)m−1sinx]−cosx(cosx)m=−m(cosx)m+1+m2sin2x(cosx)m−1−(cosx)m−1=−m(cosx)m+1+m2(1−cos2x)(cosx)m−1−(cosx)m−1=(m2−1)(cosx)m−1−m(m+1)(cosx)m+1=(m−1)(m+1)(cosx)m−1−m(m+1)(cosx)m+1=(m+1)(cosx)m−1[(m−1)−mcos2x]=0
となる.これが x によらず成り立つのは
m+1=0∴m=−1
である.
問I.1の結果より,式(1)の特殊解は
y=(cosx)−1=cosx1
である.そこで,xを 変数とする関数 u(x) を用いて
y=cosxu(x)
とすると,
dxdy=cos2xu′cosx+usinx,dx2d2y=cos4x[(u′′cosx−u′sinx)+(u′sinx+ucosx)]cos2x+(u′cosx+usinx)⋅2cosxsinx=cos3x(u′′+u)cos2x+2(u′cosx+usinx)sinx
となる.よって
u′′cosx+u′sinxu′′u=0=−u′tanx′=C1cosx(∵変数分離形)u=C1sinx+C2
となる.ただし,C1,C2 は任意定数である.ゆえに
y=cosxu(x)=cosxC1sinx+C2=C1tanx+cosxC2
は解である. tanx と cosx1 のロンスキアン W を計算すると
W=tanx(tanx)′cosx1(cosx1)′=tanxcos2x1cosx1cos2xsinx=tanxcos2xsinx−cosx1cos2x1=cos3xsin2x−1=−cosx1=0
となるから, tanx と cosx1 は線形独立である.したがって,式(1)の一般解は
y=C1tanx+cosxC2
である.
(前問の結果を用いない)別解
式(1)より
cosxdx2d2y=sinxdxdy+cosxy
である.両辺を cosx で割ると
dx2d2ydxdydxdy−ytanx=tanxdxdy+cos2xy=dxd(ytanx)=ytanx+C1(C1:任意定数)=C1
となる.両辺に cosx(=exp∫tanxdx) を掛けると
cosxdxdy−ysinxdxd(ycosx)ycosx∴=C1cosx=C1cosx=C1sinx+C2(C2:任意定数)y=C1tanx+cosxC2
となる.
解説:
変数係数2階線形斉次常微分方程式です.
問I.1では基本解の一つを求めるための誘導がされています. y=(cosx)mx ではなく y=(cosx)m と書かれているのは,答である m=−1 のときに y=(cosx)−1x書かれると逆余弦関数 arccosx と紛らわしいからでしょう.
問I.2では,問I.1の結果を用いてもう一つの基本解を求めます.
変数係数2階線形微分方程式の解法
このようにして求めた2つの解の線形結合が式(1)の解の全体を表せているのか,つまり2つの解は線形独立であるのかを確認するため,ロンスキアンが0ではないことを調べます.
実は,この微分方程式は特殊解がわからなくても別解のように1階線形非斉次微分方程式に帰着させて解くことができます.しかし,問題文には問I.1の結果を用いよという指示があるので,別解では満点をもらえないでしょう.
II.
y=x2−1 として、
I=∫1∞x5e−x4+2x2−1dx=∫1∞x5e−(x2−1)2dx=∫0∞(y+1)2e−y22dy=21∫0∞(y2+2y+1)e−y2dy
ここで、
∫0∞e−y2dy∫0∞ye−y2dy∫0∞y2e−y2dy=21π=−21[e−y2]0∞=21=−21∫0∞y(e−y2)′dy=−21[ye−y2]0∞+21∫0∞e−y2dy=41π
なので、
I=84+3π
III.