東京大学 工学系研究科 2017年8月実施 物理学 第2問
Author
祭音Myyura (co-authored with GPT 6 Astra)
Description
真空中に長さ a、幅 b、電極間距離 d (d≪a,b) の平行平板コンデンサがある。真空の誘電率を ε0 とする。長さ a/2、幅 b、厚さ d、誘電率 ε>ε0 の誘電体を挿入する。誘電体の左端の位置を x (0≤x<a) とし、摩擦なく動かせる。0≤x≤a/2 では誘電体全体が電極の間にあり、a/2<x<a では一部が右側にはみ出す。
スイッチで端子 A、B、C のいずれかを選び、図の三つの回路に接続する。図示したもの以外の容量、インダクタンス、抵抗は無視する。

A に接続して十分時間が経過した。定圧直流電源の電圧を V1 とする。
- 全静電容量 C(x) を 0≤x<a で求めよ。
- コンデンサに蓄えられるエネルギー U(x) を 0≤x<a で求めよ。
- a/2<x<a で誘電体をゆっくり Δx 動かすとき、蓄えられる電荷量の変化 ΔQ(x) を求めよ。
- 誘電体に作用する水平方向の力 F1(x) を求めよ。x が増える向きを正とする。
各式は x,ε0,ε,a,b,d,V1(3 ではさらに Δx)のうち必要なものを用いて表せ。
誘電体の位置を x=3a/4 に設定し、A に接続して十分時間が経過した後、B に切り替える。B の抵抗を R1、切替時刻を t=0 とする。誘電体に働く力 F2(t) を求めよ。力の正方向は I.4 と同じである。R1 は十分大きく、変位電流による磁場は無視できる。
III
C に接続する。抵抗を R2、コイルのインダクタンスを L、交流電源を V(t)=V2sinωt とする。
- 抵抗 R2 で消費される電力の実効値 P2(x) が 0≤x<a で極大値を持つための L の条件を、ε0,ε,a,b,d,V2,R2,ω のうち必要なものを用いて示せ。
- この条件の下で P2(x) を最大に調整したとき、コンデンサ両端の電圧と電源電圧の波形を同じグラフに例示し、両者の関係の物理的意味を説明せよ。
题目描述
真空中有长 a、宽 b、极板间距 d≪a,b 的平行板电容器,真空介电常数为 ε0。插入长 a/2、宽 b、厚 d、介电常数 ε>ε0 的介质。介质左端位置为 x (0≤x<a),可无摩擦移动。0≤x≤a/2 时介质全部位于板间;a/2<x<a 时部分伸出右侧。通过开关连接端子 A、B 或 C,选择图示三种电路。忽略图示以外的电容、电感和电阻。
I. 连接 A 足够久,恒压直流源电压为 V1。
- 求 0≤x<a 内的总电容 C(x)。
- 求同一区间内储存的能量 U(x)。
- 在 a/2<x<a 内缓慢移动 Δx 时,求储存电荷量的变化 ΔQ(x)。
- 求介质受到的水平力 F1(x),以 x 增大方向为正。
各式使用 x,ε0,ε,a,b,d,V1 中所需的量,第 3 小问还可使用 Δx。
II. 将介质位置设为 x=3a/4,连接 A 足够久后,在 t=0 切换至 B。B 中的电阻为 R1。求作用在介质上的力 F2(t),正方向与 I.4 相同。R1 足够大,可忽略位移电流产生的磁场。
III. 连接 C,电阻为 R2、线圈电感为 L,交流电源为 V(t)=V2sinωt。
- 求使电阻 R2 消耗功率的有效值 P2(x) 在 0≤x<a 内具有极大值的 L 的条件,用 ε0,ε,a,b,d,V2,R2,ω 中所需的量表示。
- 在该条件下把 P2(x) 调至最大,举例在同一图中画出电容器两端与电源的电压波形,说明二者关系的物理含义。
Kai
- 誘電体部分と真空部分は並列接続であるから、
C(x)=⎩⎨⎧2dab(ε+ε0),db[ε(a−x)+ε0x],0≤x≤a/2,a/2<x<a.
- 電圧が一定なので、
U(x)=21C(x)V12.
- ΔQ=V1ΔC より、
ΔQ=−db(ε−ε0)V1Δx.
- 電源が供給する仕事は V1dQ であり、V1dQ=dU+F1dx。よって、
F1=21V12dxdC=⎩⎨⎧0,−2db(ε−ε0)V12,0≤x<a/2,a/2<x<a.
誘電体は電極間へ引き込まれる。端効果を無視した近似では x=a/2 に折れ点があり、力は左右の極限で与えられる。
設定された位置での容量は
C∗=C(3a/4)=4dab(ε+3ε0).
放電中の電圧は VC(t)=V1e−t/(R1C∗)。瞬間の電場が及ぼす力は F2=(VC2/2)C′(3a/4) なので、
F2(t)=−2db(ε−ε0)V12exp[−R1ab(ε+3ε0)8dt].
III
- 直列回路のインピーダンスは
Z=R2+i(ωL−ωC(x)1).
したがって平均消費電力は
P2(x)=2[R22+(ωL−ωC(x)1)2]V22R2.
共振 ω2LC(x)=1 で最大値 V22/(2R2) を取る。容量の範囲は
dε0ab<C(x)≤2dab(ε+ε0).
従って、共振点が可動範囲に存在する条件は
ω2ab(ε+ε0)2d≤L<ω2ε0abd.
a/2<x<a に孤立した極大点を持つ条件では、左側の不等号も厳密な < となる。左端の等号では 0≤x≤a/2 全体で最大値を取る。
- 共振時の電流は I=(V2/R2)sinωt である。I=CdVC/dt より、
VC(t)=−ωCR2V2cosωt=R2ωLV2sin(ωt−2π).
コンデンサ電圧は電源電圧より π/2 遅れる。コイル電圧はコンデンサ電圧と逆位相で打ち消し合い、電源電圧は抵抗の電圧に等しい。電圧振幅比は ωL/R2 であり、1 を超えることもある。
