東京大学 工学系研究科 2016年8月実施 数学 第5問
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 で定義される関数  のラプラス変換  は
で定義される。ただし,  は複素数,  は自然対数の底とする。以下の問いに答えよ。導出過程を示すこと。
以下の関係式が成り立つことを示せ。
 が自然数のとき, 
 が微分可能であるとき, 
 が実数のとき, 
II.
ラプラス変換を用いて,  における以下の微分方程式の解を求めよ。
ただし,  の関係式を用いてよい。
III.
次の連立微分方程式を満足する点  が,  のとき点  を通るとする。ただし,  は実数とする。
ラプラス変換を用いて,  における式(3)の解を求めよ。
問 III.1 の解から  を消去し,  と  の関係式を示せ。
 および  のとき,  を  から無限大まで連続的に変化させた場合の点  の軌跡をそれぞれ図示せよ。
Kai
II.
両辺をラプラス変換すると,
ここで,  の関係を利用すると,
設問
であるから, ラプラス変換した微分方程式は, 
となる。ラプラス逆変換により,
 より,  と決まり, 求める解  を得る。
III.
 のラプラス変換をそれぞれ, ,  とおく。連立微分方程式(3)をラプラス変換すると,
 であることに注意して, 式  より,
式  より,
求める解は,
 を  の式に代入して,
(i).
 のとき,
 のとき,  より, 点  の軌跡は下図左のようになる。
(ii).
 のとき,  より, 点  の軌跡は下図右のようになる。
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