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東京大学 工学系研究科 電気系工学専攻 2021年8月実施 問題3 情報工学I

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donguri0912

Description

I

情報理論に関する以下の問に答えよ.無記憶情報源 における 番⽬ (ただし ) の信号を とし, となる確率を となる確率を とする.近似値として を⽤いてよい.

(1) のときのエントロピー を求めよ.

(2) のとき, の連続した つの信号をひとまとめにした 値を効率よく符号化したい.符号化の例を示し,そのときの平均符号長を求めよ.

を⼊⼒とする無記憶通信路 を考える.その出⼒を , 番⽬の出⼒信号を したとき,% の確率で となるが,% の確率で にかかわらず となる.

(3) のときのエントロピー を求めよ.また,相互情報量 を求めよ.

(4) を最⼤化する より⼤きいか⼩さいか答えよ.根拠も簡潔に述べよ.

II

信号処理に関する以下の問に答えよ.時間 および⾓周波数 は実数, は虚数単位であり,複素数 の複素共役を と表す.また,複素関数 のフーリエ変換 とそのフーリエ逆変換を次式で定義する.

(1) が成り立つことを示せ.

(2) が実関数のとき, が成り立つことを示せ.

アナログフィルタ Aのインパルス応答を実関数 で表す. の応答が因果律を満たすことから, において である.また, の実部および虚部をそれぞれ とおくと, である.

(3) を, を⽤いて表せ.

(4) を, を⽤いて表せ.

(5) が既知で が未知のとき,フーリエ変換とフーリエ逆変換を⽤いることで から を求めることができる.その⼿続きを ⾏程度で説明せよ.必要に応じて図や式を⽤いても良い.

ある実信号 の⾓周波数帯域が である,すなわち, のとき とする.この信号により⾓周波数 の搬送波を変調する状況を考える.

(6) 実信号 のフーリエ変換 を⽤いて表せ.また, の⾓周波数帯域が となることを示せ.

(7) が既知であれば,適切な実信号 を準備し,実信号 を⽣成することで, の⾓周波数帯域を に制限することができる. から を求める⼿続きを ⾏程度で説明せよ.必要に応じて図や式を⽤いても良い.

Kai

I

(1)

-(0.75 log 0.75 + 0.25 log 0.25) = 0.8

(2)

下図は一例。

───┬─0────────── 0  : 00 = 9/16
└─1─┬─0────── 10 : 01 = 3/16
└─1─┬─0── 110: 10 = 3/16
└─1── 111: 11 = 1/16

平均符号長は

(3)

      X        Y
0.25: 1 ─────── 1 : 0.25 + 0.75 * 20% = 0.40
   ─┐ 0.75 * 20%


0.75: 0 ─────── 0 : 0.75 * 80% = 0.60
Yで、1となる確率は 0.25 + 0.75 * 20% = 0.40
(もしくは 80% * 0.25 + 20% = 0.40か。
最初こう考えたが図で表しづらく他に応用が利かないと思った。)
よって、H(Y) = -(0.4 log 0.4 + 0.6 log 0.6) = 0.94
また、
H(Y|X) = -(0.25 log 100% + (0.75*20%) log 20% + (0.75*80%) log 80%) = 0.53
I(X; Y) = H(Y) - H(Y|X) = 0.41
(H(Y(X)、I(X; Y)は計算機と答えが違う))

(4)

これが最大となるのは となるときである。

よって最大となる より小さい。ただし、 の筆記体はエントロピー関数。

II

(1)

(2)

(3)

(4)

(5)

において、 となることから、 において (3) より

のとき となる。よって、

これの逆フーリエ変換 から または を計算すればよい。

(6)

ただし、 は畳み込み積分である。

帯域は、 または に広がり、簡単化すると、

または

より または  

よって

(7)

ここで とすると、

となる。

よって、 であるから、 とすればよい。