東京大学 工学系研究科 電気系工学専攻 2017年度サンプル 問題3 情報理論
Author
祭音Myyura (Based on donguri0912's answer refined with GPT 6 Astra)
Description
入力信号を A={0,1}、出力信号を B={0,1} とする二元対称通信路 Γ を考える。入力の確率分布は PA(0)=p、PA(1)=1−p であり、どちらの値を入力しても確率 q で信号が反転する。対数の底はすべて 2 とする。
(1) Γ の通信路線図を示せ。
(2) 出力の確率分布 PB を p,q で表せ。
(3) エントロピー H(B) と条件付きエントロピー H(A∣B) を p,q で表せ。
(4) (p,q)=(0.25,0) と (0.25,0.25) のそれぞれについて H(A∣B) と相互情報量 I(A;B) を求めよ。両者を比較し、この通信路における I(A;B) の意味を述べよ。
次に、無記憶通信路 Γ1 と Γ2 をカスケード接続する。Γ1 の入力を X={x1,x2}、出力を Y={y1,y2} とし、Γ2 の入力を Y、出力を Z={z1,z2} とする。同時確率を P(x,y)、条件付き確率を P(x∣y) と記す。
(5) 次式が成り立つことを示せ。
H(X∣Z)−H(X∣Y)=i=1∑2j=1∑2P(yi,zj)k=1∑2P(xk∣yi){logP(xk∣yi)−logP(xk∣zj)}.
(6) H(X∣Z)≥H(X∣Y) を示し、これに基づいて相互情報量 I(X;Z) の意味を述べよ。
(7) PX(x1)=s、PX(x2)=1−s とし、Γ1,Γ2 のどちらも確率 r で信号が反転する通信路とする。全体の通信路容量 C12 を最大にする r と、そのときの C12 を求めよ。
题目描述
考虑输入、输出均为 {0,1} 的二元对称信道 Γ。输入为 0、1 的概率分别为 p、1−p,任一输入都以概率 q 翻转。所有对数以 2 为底。
(1) 画出信道转移图。
(2) 用 p,q 表示输出分布 PB。
(3) 用 p,q 表示 H(B) 和 H(A∣B)。
(4) 分别计算 (p,q)=(0.25,0) 与 (0.25,0.25) 时的 H(A∣B) 和 I(A;B),比较结果并解释互信息的含义。
再考虑两个无记忆信道的串联 X→Y→Z,其中 X={x1,x2}、Y={y1,y2}、Z={z1,z2}。P(x,y) 表示联合概率,P(x∣y) 表示条件概率。
(5) 证明上述日文题面中给出的条件熵之差公式。
(6) 证明 H(X∣Z)≥H(X∣Y),并据此说明 I(X;Z) 的意义。
(7) 令 PX(x1)=s、PX(x2)=1−s,两个信道均以概率 r 翻转信号。求使串联信道容量 C12 最大的 r 及最大容量。
Kai
以下、二項エントロピー関数を
h(u)=−ulog2u−(1−u)log2(1−u),h(0)=h(1)=0
と定義する。エントロピーの単位は bit である。
(1)

同じ値への遷移確率は 1−q、反転する遷移確率は q である。
(2)
全確率の公式より、
PB(0)=p(1−q)+(1−p)q=p+q−2pq,
PB(1)=pq+(1−p)(1−q)=1−p−q+2pq.
(3)
b=p+q−2pq とおく。各入力に対する出力の条件付きエントロピーは h(q) なので、
H(A,B)=H(A)+H(B∣A)=h(p)+h(q).
したがって、
H(B)=h(b),H(A∣B)=h(p)+h(q)−h(b).
(4)
相互情報量は
I(A;B)=H(B)−H(B∣A)=h(p+q−2pq)−h(q)
である。よって次の値を得る。
| (p,q) | H(A∣B) [bit] | I(A;B) [bit] |
|---|
| (1/4,0) | 0 | h(1/4)≃0.811278 |
| (1/4,1/4) | 2h(1/4)−h(3/8)≃0.668122 | h(3/8)−h(1/4)≃0.143156 |
I(A;B)=H(A)−H(A∣B) は、出力の観測によって解消される入力の不確かさを表す。q=0 なら入力を完全に復元できるが、q=1/4 では反転によって入力の不確かさが残り、得られる情報量が小さくなる。
(5)
カスケード接続より X→Y→Z はマルコフ連鎖であり、
P(x,y,z)=P(y,z)P(x∣y)
が成り立つ。したがって、求める式の右辺は
x,y,z∑P(x,y,z)logP(x∣y)−x,y,z∑P(x,y,z)logP(x∣z)=x,y∑P(x,y)logP(x∣y)−x,z∑P(x,z)logP(x∣z)=−H(X∣Y)+H(X∣Z).
これが示すべき等式である。確率が 0 の項は極限によって 0 と扱う。
(6)
(5) の内側の和は KL ダイバージェンスであるから、
H(X∣Z)−H(X∣Y)=y,z∑P(y,z)DKL(PX∣Y=yPX∣Z=z)≥0.
よって
I(X;Z)=H(X)−H(X∣Z)≤H(X)−H(X∣Y)=I(X;Y).
I(X;Z) は最終出力 Z から得られる入力 X の情報量である。後段の通信路を通すことで、前段出力 Y に含まれていた X の情報量が増えることはない。等号となる場合もある。
(7)
最終出力が入力から反転するのは、二つの通信路のうち一方だけで反転した場合である。その確率は
ρ=r(1−r)+(1−r)r=2r(1−r).
したがって全体は反転確率 ρ の二元対称通信路となり、
I(X;Z)=h(ρ+s(1−2ρ))−h(ρ)≤1−h(ρ).
上限は s=1/2 で達成されるので、
C12=1−h(2r(1−r)).
0≤r≤1 において 0≤ρ≤1/2 である。h(ρ)=0 となるのは ρ=0、すなわち r=0,1 の場合に限る。よって
r=0 または r=1,maxC12=1 bit/記号.
r=1 の場合も、確実な反転が二回起こるため最終出力は元の入力に一致する。
Reference