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東京大学 工学系研究科 応用化学専攻 2024年度(2023年8月実施)第3問(有機化学)

Author​

祭音Myyura (Based on ソニア's answer refined with GPT 6 Astra)

Description​

図の第3問 I〜III に答えよ。

I. 1. butan-2-one、2-methylpropan-1-amine、2-methylimidazole、cis-4-aminocyclohexanolの構造を描け。2. (1S,2R)-1-クロロ-1,2-ジフェニルプロパンについて、(i)ねじれ配座のNewman投影、(ii)NaOEt/EtOH、50 °Cでの主生成物Aを描け。3. アミンB〜Eを、共役酸のpKaが大きい順に並べ、近い値には等号を用いよ。Dでは大きい方のpKaを用いる。またBとCのCH3_3Iに対する求核置換速度を比較して理由を述べよ。

II. 1. 図の反応で得られるF〜Jを描け。2. アントラニル酸と亜硝酸イソアミルからトリプチセンを合成する経路のK、Lを示し、Kの生成機構を説明せよ。

III. 1. シクロヘキセン、1,3-シクロヘキサジエン、ベンゼンの水素化熱をそれぞれ−120、−230、−206 kJ mol−1^{-1}として、ベンゼンの共鳴安定化エネルギーを求めよ。2. 環状共役化合物M〜Oの芳香族性を論じよ。3. アズレンの五員環と七員環の電荷の偏り、およびa〜eのうち求電子置換を受けやすい位置を、共鳴構造に基づいて説明せよ。

問題 1/3

問題 2/3

問題 3/3

题目描述​

I. 画出2-丁酮、2-甲基丙胺、2-甲基咪唑及顺式4-氨基环己醇;为(1S,2R)-1-氯-1,2-二苯基丙烷画交叉式Newman投影及其在NaOEt/EtOH、50 °C下的主要产物A。按共轭酸pKa排列胺B—E,近似相同者用等号,D取较大pKa;比较B和C与碘甲烷反应的速度并解释。

II. 写出F—J;确定由邻氨基苯甲酸及亚硝酸异戊酯制备三蝶烯路线中的K、L,并解释K的形成机理。

III. 给定环己烯、1,3-环己二烯和苯的氢化热分别为−120、−230、−206 kJ/mol,求苯的共振稳定能;判断M—O的芳香性;用共振式解释薁的五元环、七元环上的电荷偏向及a—e中最易发生亲电取代的位置。

Kai​

I​

1​

(i) CH3COCH2CH3\mathrm{CH_3COCH_2CH_3}、(ii) (CH3)2CHCH2NH2\mathrm{(CH_3)_2CHCH_2NH_2}。(iii) 2-メチルイミダゾールでは、二つのNの間の炭素にMeを置く。(iv) OHとNH2_2をシクロヘキサン環の1,4位の同じ面に置く。

2​

(i) C1からC2を見たねじれ配座の一例を下図に示す。(ii) C–ClとC2–Hをanti-periplanarに置いてE2脱離すると、主生成物Aは **(E)-1,2-ジフェニルプロパ-1-エン、PhCH=C(Ph)CH3\mathrm{PhCH=C(Ph)CH_3}**となる。

Newman投影、構造と立体配置

3​

(i) C ≈ B > D > E。CとBはいずれも脂肪族第三級アミンで共役酸のpKaは約11と近い。Dではもう一つのNの電子求引誘起効果により塩基性が低下する。Eの孤立電子対は芳香環と共鳴し、プロトンを受け取りにくい。

(ii) Cの方が速い。C(キヌクリジン)はNの孤立電子対が外側に向き、攻撃方向の立体障害が小さい。Bでは三つのエチル基がN周辺を遮蔽する。塩基性が近くても、SN2反応の求核性は同じとは限らない。

II​

1​

空欄主生成物
FCH3COCH2COOEt\mathrm{CH_3COCH_2COOEt}(アセト酢酸エチル)
GCH3COCH(nBu)COOEt\mathrm{CH_3COCH(nBu)COOEt}
Hシクロヘキセン
Itrans-シクロヘキサン-1,2-ジオール
Jtrans-4-tert-ブチルシクロヘキサノール(主に両置換基がエクアトリアル)

FはClaisen縮合、Gは活性メチレンのアルキル化生成物。Hは隣接ジブロミドの脱ハロゲン化で生じる。Hのエポキシ化に続く酸性開環によりIとなる。Jではtert-Buがエクアトリアルの配座が支配的で、比較的小さいヒドリドのアキシアル方向からの攻撃が、OHをエクアトリアルにする生成物を優先させる。

2​

K:ベンザイン(1,2-ジデヒドロベンゼン)、L:アントラセン。アミノ基のニトロソ化、プロトン移動と脱水によって、隣接位置にN2+_2^+とCOO−^-を持つベンゼンジアゾニウム-2-カルボキシラートを生じる。N2_2とCO2_2の脱離でベンザインが発生し、アントラセンの9,10位を含むジエン部分に付加してトリプチセンを与える。

III​

1​

独立した三つのC=Cを参照すると、水素化熱の予想値は 3(−120)=−3603(-120)=-360 kJ mol−1^{-1}。実測は−206 kJ mol−1^{-1}なので、ベンゼンの共鳴安定化エネルギーは

360−206=154 kJ mol−1.\boxed{360-206=154\ \mathrm{kJ\,mol^{-1}}}.

1,3-シクロヘキサジエンの通常の共役安定化は 2×120−230=102\times120-230=10 kJ mol−1^{-1} であるが、孤立二重結合を参照する上の定義から、この10を改めて差し引くことはしない。

2​

  • M:[10]アヌレン、非芳香族。10π電子は 4n+24n+2 を満たすが、図のall-cis構造では平面化に大きな角ひずみが必要となり、連続した平面π系を維持しない。
  • N:[18]アヌレン、芳香族。18π電子は 4n+24n+2(n=4n=4)を満たし、環全体に十分なp軌道の重なりを持つ。
  • O:[20]アヌレン、非芳香族。20π電子は 4n4n であり、平面で完全共役なら反芳香族となるため、実際には非平面化してそれを避ける。

3​

五員環がシクロペンタジエニルアニオン型(6π電子)、七員環がトロピリウムカチオン型(6π電子)になる電荷分離共鳴式が寄与する。そのため五員環は相対的に負、七員環は相対的に正に分極する。

求電子置換を受けやすい位置は b(アズレンの1位、対称な3位も等価)。ここへの攻撃で生じるσ錯体は、七員環のトロピリウム型6π共役を保持して正電荷を分散できる。

Reference​