東京大学 工学系研究科 応用化学専攻 2023年8月実施 第3問(有機化学)
Author
祭音Myyura (Based on ソニア's answer refined with GPT 6 Astra)
Description
I
以下の問いに答えよ.
1. 次の有機化合物(i)から(iv)の構造式を描け.
- (i) butan-2-one
- (ii) 2-methylpropan-1-amine
- (iii) 2-methylimidazole
- (iv) cis-4-aminocyclohexanol
2. 1-クロロ-1,2-ジフェニルプロパンに関する次の問いに答えよ.
(i) (1S,2R)-1-クロロ-1,2-ジフェニルプロパンのねじれ配座をNewman投影式で描け.
(ii) 以下の反応の主生成物Aの構造式を描け.
(1S,2R)-1-chloro-1,2-diphenylpropane A
3. 以下の4つのアミンBからEに関する次の問いに答えよ.

(i) アミンBからEを,共役酸の(二つの値をもつアミンDについては,大きい方の)が大きいものから順に並べよ.もし,ほぼ等しい値をもつものがある場合は等号(=)を用いよ.また,その順になる理由を簡潔に説明せよ.
(ii) アミンBとCのヨウ化メチルに対する求核置換反応の速度は顕著に異なる.どちらのアミンの反応速度が大きいか答えよ.また,その理由を簡潔に説明せよ.
II
以下の問いに答えよ.
1. 次の反応(i),(ii),(iii)における有機化合物FからJの構造式を描け.
(i)

(ii)

(iii)

2. トリプチセンの合成に関する以下の問いに答えよ.
(i) 次の反応における有機化合物KおよびLの構造式を描け.

(ii) 上記の反応において,Kが生成する際の反応過程を説明せよ.
III
以下の問いに答えよ.
1. シクロヘキセン,1,3-シクロヘキサジエン,ベンゼンの水素化熱は,それぞれ,,である.ベンゼン環の共鳴安定化エネルギーを見積もれ.
2. 以下の有機化合物M,N,Oが芳香族性を有するか答えよ.また,その理由を説明せよ.

3. アズレンに関する以下の問いに答えよ.
(i) アズレンは大きな電気双極子モーメントを持つ.その理由を説明せよ.
(ii) アズレンの求電子置換反応は図3.1のaからeで示す位置に依存する.容易に置換される位置を全て答えよ.また,その理由を説明せよ.

题目描述
I
回答以下问题。
1. 画出下列(i)〜(iv)有机化合物的结构式。
- (i) butan-2-one(2-丁酮)
- (ii) 2-methylpropan-1-amine(2-甲基丙-1-胺)
- (iii) 2-methylimidazole(2-甲基咪唑)
- (iv) cis-4-aminocyclohexanol(顺式-4-氨基环己醇)
2. 回答有关1-氯-1,2-二苯基丙烷的问题。
(i) 用Newman投影式画出(1S,2R)-1-氯-1,2-二苯基丙烷的交叉式构象。
(ii) 画出上述反应的主要产物A:使(1S,2R)-1-氯-1,2-二苯基丙烷在下与反应。
3. 对上图所示4种胺B〜E,回答以下问题。
(i) 按共轭酸从大到小排列B〜E;对于具有两个的胺D,使用其中较大的值。若有近似相等者,用等号(=)表示。简洁说明该排序的原因。
(ii) 胺B和C对碘甲烷的亲核取代反应速率有显著差异。指出哪一种反应更快,并简洁说明理由。
II
回答以下问题。
1. 画出上图反应(i)、(ii)、(iii)中的有机化合物F〜J的结构式。
2. 回答以下有关三蝶烯合成的问题。
(i) 画出上图反应中有机化合物K、L的结构式。
(ii) 说明上述反应中生成K的反应过程。
III
回答以下问题。
1. 环己烯、1,3-环己二烯、苯的氢化热依次为、、。估算苯环的共振稳定化能。
2. 判断上图有机化合物M、N、O是否具有芳香性,并说明理由。
3. 回答以下有关薁的问题。
(i) 薁具有较大的电偶极矩,说明原因。
(ii) 薁的亲电取代反应活性与图3.1所标出的a〜e位置有关。写出所有容易发生取代的位置,并说明理由。
Kai
I
1
(i) 。
(ii) 。
(iii) 2-メチルイミダゾールでは、二つのNの間の炭素にMeを置く。
(iv) OHとNHをシクロヘキサン環の1,4位の同じ面に置く。
2
(i) C1からC2を見たねじれ配座の一例を下図に示す。
(ii) C–ClとC2–Hをanti-periplanarに置いてE2脱離すると、主生成物Aは **(E)-1,2-ジフェニルプロパ-1-エン、**となる。
3
(i) C ≈ B > D > E。CとBはいずれも脂肪族第三級アミンで共役酸のpKaは約11と近い。Dではもう一つのNの電子求引誘起効果により塩基性が低下する。Eの孤立電子対は芳香環と共鳴し、プロトンを受け取りにくい。
(ii) Cの方が速い。C(キヌクリジン)はNの孤立電子対が外側に向き、攻撃方向の立体障害が小さい。Bでは三つのエチル基がN周辺を遮蔽する。塩基性が近くても、SN2反応の求核性は同じとは限らない。
II
1
| 空欄 | 主生成物 |
|---|---|
| F | (アセト酢酸エチル) |
| G | |
| H | シクロヘキセン |
| I | trans-シクロヘキサン-1,2-ジオール |
| J | trans-4-tert-ブチルシクロヘキサノール(主に両置換基がエクアトリアル) |
FはClaisen縮合、Gは活性メチレンのアルキル化生成物。Hは隣接ジブロミドの脱ハロゲン化で生じる。Hのエポキシ化に続く酸性開環によりIとなる。Jではtert-Buがエクアトリアルの配座が支配的で、比較的小さいヒドリドのアキシアル方向からの攻撃が、OHをエクアトリアルにする生成物を優先させる。
2
(i) K:ベンザイン(1,2-ジデヒドロベンゼン)、L:アントラセン。
(ii) アミノ基のニトロソ化、プロトン移動と脱水によって、隣接位置にNとCOOを持つベンゼンジアゾニウム-2-カルボキシラートを生じる。NとCOの脱離でベンザインが発生し、アントラセンの9,10位を含むジエン部分に付加してトリプチセンを与える。
III
1
独立した三つのC=Cを参照すると、水素化熱の予想値は kJ mol。実測は−206 kJ molなので、ベンゼンの共鳴安定化エネルギーは
1,3-シクロヘキサジエンの通常の共役安定化は kJ mol であるが、孤立二重結合を参照する上の定義から、この10を改めて差し引くことはしない。
2
- M:[10]アヌレン、非芳香族。10π電子は を満たすが、図のall-cis構造では平面化に大きな角ひずみが必要となり、連続した平面π系を維持しない。
- N:[18]アヌレン、芳香族。18π電子は ()を満たし、環全体に十分なp軌道の重なりを持つ。
- O:[20]アヌレン、非芳香族。20π電子は であり、平面で完全共役なら反芳香族となるため、実際には非平面化してそれを避ける。
3
(i) 五員環がシクロペンタジエニルアニオン型(6π電子)、七員環がトロピリウムカチオン型(6π電子)になる電荷分離共鳴式が寄与する。そのため五員環は相対的に負、七員環は相対的に正に分極する。
(ii) 求電子置換を受けやすい位置は b(アズレンの1位、対称な3位も等価)。ここへの攻撃で生じるσ錯体は、七員環のトロピリウム型6π共役を保持して正電荷を分散できる。