跳到主要内容

東京大学 情報理工学研究科 数理情報学 2023年8月実施 第2問

Author

Kurosu9991

Description

上で定義された十分滑らかな凸関数 の最小化問題を考える。ただし、最小解 が存在することを仮定する。 における勾配を と表す。 また、 のユークリッドノルムを と表す。以下の設問に答えよ。

(1) 微分方程式

に対して考える。ただし初期条件 は与えられているものとする。 とおく。 このとき、 を示せ。 また、 に依存しないある定数 が存在して、 で成立することを示せ。

(2) 微分方程式(*)の離散化として

に対して考える。 ただし、 は任意のスカラーまたはベクトルの列 に対して は定数 で定義される作用素とする。 とし、(**)に解が存在すると仮定する。 とおく。このとき、

を示し、さらに を示せ。 ただし、任意のスカラー列 に対し成立する関係式 を証明せず用いてよい。

(3) (**) に解が存在すると仮定する。このとき、 に依存しないある定数 が存在して、 で成立することを示せ。

Kai

(1)

を微分すると

また、 は凸関数であるため、 は正定値行列であり、 がわかる。

ゆえに、 に対して

となる。したがって、 とすればよい。

(2)

よって、

 

となる。ただし、二行目から三行目の変形で、方程式 (**) を用いた。

(3)

(1) と同じように考えて、 を証明すれば良い()。