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東京大学 情報理工学研究科 数理情報学 2022年8月実施 第1問

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hari64boli64

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正の整数 および有限実数数列 に対して、

と定義する。ただし、 は自然対数を表す。以下の設問に答えよ。

(1) が成り立つことを示せ。また、 となる の必要十分条件を求めよ。

(2) 任意の空でない有限実数数列 に対して、

が成り立つことを示せ。

(3) 任意の実数 に対して、 とおき、

で定める。このとき、

となるような関数 の具体的な表式を導出せよ。

(4) が最小となる実数 を求めよ。

Kai

(1)

等号成立条件は、上の式変形より、 である。

(2)

定義に従って示せばよい(変則的だが、分かりやすさの為、左向きの矢印を使用する)。

最後の不等式は、三角不等式より成立する。

以上より、 が示された。

(3)

区分求積法そのままなので、

である。

よって、

となる。

(4)

を中心とする対称関数であり、 微分などを計算すると、図 1 のようになる。

図1: のグラフ

よって、 あまり厳密な議論ではないが、 区間幅1の の最も大きな部分は の時に成立する。 (しかし、これは厳密に行う事も出来るはず)

以上より、 が答え。

実際、これが正しいことは、図 2 より分かる。

図2: のグラフ