東京大学 情報理工学研究科 数理情報学 2019年8月実施 第1問
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(1) 条件
を満たす
(2)
Kai
(1)
よって、Bは対角行列のみを考えれば良い。
よって、
(2)
より、示される。
Knowledge
正定値性は、基本的には対称行列かエルミート行列 (つまり、自己随伴行列、
実対称行列の正定値性は以下の4条件が同値。
- (1)
- (2)
の固有値が全て正 (固有ベクトルに対して、 、逆も (3) より従う) - (3) ある直交行列
と、対角成分が全て正の対角行列 を用いて、 と表せる - (4) ある正則行列
を用いて、 と表せる
以下の性質が上記の証明で重要。
- (1) 固有値がすべて異なる場合、固有ベクトル
は自動的に直交するので、大きさが1になるように選ぶことにより 、 は直交行列となり、この を用いて、 を対角行列にできる。 - (2) 固有値に重複がある場合にも、対称行列では、重複する固有値に属する1次独立な固有ベクトルを重複度分だけ見つけることが常に可能それらをグラム・シュミットの直交化法により正規直交化すれば、他の固有ベクトルも合わせてすべての固有ベクトルが直交することとなり、それらを規格化すればやはり直交行列
が得られる。
また、正則であり、逆行列も正定値行列。
ちなみに、本問はシルベスター方程式というものらしい。