東京大学 情報理工学系研究科 2025年8月実施 数学 第2問
Author
祭音Myyura (co-authored with GPT 6 Astra)
Description
x を実数の独立変数,y(x) を実数値関数として,以下の常微分方程式を考える.
ここで,a,b,c,d は実数の定数であり,x+cy+d=0 とする.
dxdy=x+cy+dax+y+b.(2.1)
以下の問いに答えよ.
(1) a=c=0 とする.この場合の式 (2.1) の一般解を求めよ.
(2) ac=1 とする.この場合の式 (2.1) を適当な変数変換により変数分離形にせよ.
(3) ac=1 とする.この場合の式 (2.1) を適当な変数変換により同次形にせよ.
次に,以下のような形式の常微分方程式を考える.
ここで,P(x),Q(x),R(x) は x のみに依存する実数値関数である.
dxdy+P(x)+Q(x)y+R(x)y2=0.(2.2)
(4) R(x)=0 とする.この場合の式 (2.2) の一般解を求めよ.
(5) P(x)=0 とする.この場合の式 (2.2) は,y についての適当な変数変換により問 (4) と同様の形式の常微分方程式へ変形できることを示せ.また,その常微分方程式の一般解を求めよ.
(6) 式 (2.2) の特殊解の一つを y1(x) とする.変数変換 z=y−y1 により,式 (2.2) は問 (5) と同様の形式の常微分方程式へ変形できることを示せ.
(7) P(x)=x2+x+1,Q(x)=2x+1,R(x)=1 とする.この場合の式 (2.2) の一般解を求めよ.
题目描述
设 x 是实自变量,y(x) 是实值函数,a,b,c,d 是实常数,且 x+cy+d=0。考虑常微分方程
dxdy=x+cy+dax+y+b.(2.1)
(1)当 a=c=0 时,求式 (2.1) 的通解。
(2)当 ac=1 时,通过适当的变量代换,将式 (2.1) 化为可分离变量形式。
(3)当 ac=1 时,通过适当的变量代换,将式 (2.1) 化为齐次形式。
再考虑下列常微分方程,其中 P(x),Q(x),R(x) 是仅依赖于 x 的实值函数:
dxdy+P(x)+Q(x)y+R(x)y2=0.(2.2)
(4)当 R(x)=0 时,求式 (2.2) 的通解。
(5)当 P(x)=0 时,证明对 y 作适当的变量代换,可将式 (2.2) 化为与(4)相同形式的常微分方程,并求该方程的通解。
(6)设 y1(x) 是式 (2.2) 的一个特解。证明代换 z=y−y1 可将式 (2.2) 化为与(5)相同形式的常微分方程。
(7)当 P(x)=x2+x+1、Q(x)=2x+1、R(x)=1 时,求式 (2.2) 的通解。
Kai
(1)
dxd(x+dy+b)=(x+d)2(x+d)y′−(y+b)=0
より,任意定数 C を用いて
y=C(x+d)−b,x=−d.
(2)
ac=1 なので c=0 である.z=x+cy+d=0 とおくと,
dxdz=1+cx+cy+dax+y+b=z2z+bc−d.
したがって,2z+bc−d=0 では変数分離形
2z+bc−dzdz=dx
を得る.また,bc=d の場合には,分離の際に除いた定数解
z=(d−bc)/2 も存在する.
(3)
h=1−acbc−d,k=1−acad−b,X=x−h,Y=y−k
とおく.ah+k+b=0,h+ck+d=0 なので,
dXdY=X+cYaX+Y
となる.右辺は X,Y の零次同次関数であり,X=0 では
(a+Y/X)/(1+cY/X) と書ける.
(4)
基準点 x0 を固定し,q(x)=∫x0xQ(s)ds とおく.
積分因子 eq(x) を用いると
dxd(eq(x)y(x))=−eq(x)P(x).
よって一般解は
y(x)=e−q(x)(C−∫x0xeq(s)P(s)ds).
(5)
y=0 の区間で u=1/y とおくと,
u′=−y2y′=Qu+R,u′−Qu−R=0.
これは問 (4) と同じ一階線形方程式であり,その一般解は
u(x)=eq(x)(C+∫x0xe−q(s)R(s)ds).
元の方程式の解は,y≡0 および
y(x)=C+∫x0xe−q(s)R(s)dse−q(x)
である.後者は分母が零にならない区間で考える.
(6)
y=z+y1 を代入し,y1′+P+Qy1+Ry12=0 を引くと,
z′+(Q+2Ry1)z+Rz2=0.
定数項がないので,問 (5) と同じ形式である.
(7)
代入により y1=−x は特殊解である.z=y+x とおくと,問 (6) から
z′+z+z2=0.
z≡0 から y=−x を得る.z=0 では u=1/z とおくと
u′−u=1,u=Cex−1.
したがって,すべての解は
y=−xまたはy=−x+Cex−11,C∈R
で与えられる.後者は Cex=1 の区間で定義され,C=0 のとき y=−x−1 となる.
Knowledge
変数分離形,同次形,一階線形微分方程式,積分因子,Bernoulli 方程式,Riccati 方程式.