東京大学 情報理工学系研究科 電子情報学専攻 2013年8月実施 専門 第5問
Author
祭音Myyura (co-authored with GPT 5.6 SOL)
Description
離散信号処理に関する以下の問いに答えよ。
(1) z を複素変数として、離散信号 x(n) の Z 変換の定義 X(z) を示せ。ただし、n<0 のとき x(n)=0 とする。
(2) x(n) を m だけずらした信号 x(n−m) の Z 変換 X′(z) を導出過程を示した上で求めよ。
(3) 下図に示す離散時間システムの応答を考える。システムの内部状態を示す状態変数 q(n) を用いて、本システムを連立差分方程式で表せ。
(4) (3) の差分方程式の Z 変換を示せ。ただし、q(n) の Z 変換を Q(z)、初期値を q(−1)=q0 とする。
(5) (3) と (4) の結果を用いて、入力 x(n) がゼロの場合のゼロ入力応答 y(n) を求めよ。
(6) 初期値を q0=0 とし、下記の単位ステップ信号 u(n) を入力とした場合の単位ステップ応答 y(n) を求めよ。
u(n)={10n≥0,n<0.
Kai
(1)
X(z)=n=0∑∞x(n)z−n
と定義する。z はこの級数が収束する領域に取る。
(2)
m≥0 のとき、k=n−m とおけば、k<0 で x(k)=0 より
X′(z)=n=0∑∞x(n−m)z−n=z−mk=−m∑∞x(k)z−k=z−mX(z).
前進 m=−r<0 の場合は、片側 Z 変換なので
X′(z)=zr[X(z)−k=0∑r−1x(k)z−k].
(3)
遅延器の出力は q(n−1) だから、
q(n)=x(n)+aq(n−1),y(n)=bq(n)+q(n−1).
(4)
Z{q(n−1)}=z−1Q(z)+q0
より、
(1−az−1)Q(z)=X(z)+aq0,Y(z)=(b+z−1)Q(z)+q0.
(5)
X(z)=0 とすると
Q(z)=1−az−1aq0,Y(z)=1−az−1(ab+1)q0.
したがって、
y(n)=(ab+1)anq0(n≥0).
(6)
q0=0 より q(n)=∑k=0nak である。したがって、n≥0 に対し
y(n)=⎩⎨⎧1−ab+1−(ab+1)an,b(n+1)+n,a=1,a=1.
実際、y(0)=b である。