東北大学 理学研究科 物理学専攻 2018年8月実施 問題1(基礎数学)
Author
Miyake, 祭音Myyura
Description
[1]と[2]は別々の解答用紙に解答せよ.
[1]
以下の問いに答えよ.
- 半径 a の球面の内部を考え,中心からの距離を r とする.以下の積分を直交座標から極座標に直し,積分範囲を明記して計算せよ.ただし,座標変換にともなうヤコビアンの導出については記載しなくてよい.
∭r≤ar21dxdydz
- 以下の行列の全ての固有値を求めよ.また,対応する全ての独立な固有ベクトルを,互いに直交する単位ベクトル(正規直交基底)の形で求めよ.
−1−11−1−1−11−1−1
[2]
i を虚数単位,x,y をともに実数として,複素平面 z=x+iy 上の複素関数の微分と積分について,以下の問いに答えよ.
- 複素関数 f(z) を実関数 u(x,y),v(x,y) を用いて以下のように表す.
f(z)=u(x,y)+iv(x,y)
また,その複素微分を以下のように定義する.
Δh→0limΔhf(z+Δh)−f(z)
f(z) が微分可能なとき,Δh=Δx+iΔy をどの方向から0に近づけても極限値は等しくなることに留意し,Δx=0 と Δy=0 の2つの場合について上記の極限操作を行うことで,∂x∂u,∂y∂u,∂x∂v,∂y∂v の間の関係式を求めよ.
- 下図に描かれた閉じた経路 C は,実軸上の2つの直線部分,半径 R と ε の2つの半円 (R>ε>0) からなる.この経路 C での積分
I=∮Czeizdz
を利用して,
∫0∞xsinxdx
を求めよ.ただし,全ての積分経路について計算過程も記すこと.

题目描述
[1]和[2]须分别在不同的答题纸上作答。
[1] 回答下列问题。
- 考虑半径为 a 的球面内部,r 表示到球心的距离。将下列积分从直角坐标改为极坐标,明确写出积分范围并计算。无须写出坐标变换的雅可比行列式的推导。
∭r≤ar21dxdydz
- 求下列矩阵的所有特征值,并以相互正交的单位向量(标准正交基)的形式求出对应的所有线性无关特征向量。
−1−11−1−1−11−1−1
[2] 设 i 为虚数单位,x,y 均为实数。对于复平面 z=x+iy 上的复函数的微分和积分,回答下列问题。
- 用实函数 u(x,y),v(x,y) 表示复函数:
f(z)=u(x,y)+iv(x,y).
复导数定义为
Δh→0limΔhf(z+Δh)−f(z).
注意,当 f(z) 可微时,无论 Δh=Δx+iΔy 从哪个方向趋于0,极限值都相同。分别在 Δx=0 和 Δy=0 两种情况下进行上述极限操作,求 ∂x∂u,∂y∂u,∂x∂v,∂y∂v 之间的关系式。
- 上图中的闭合路径 C 由实轴上的两段直线,以及半径分别为 R 和 ε 的两个半圆 (R>ε>0) 组成。利用沿此路径的积分
I=∮Czeizdz,
求
∫0∞xsinxdx.
须写出每一段积分路径上的计算过程。
Kai
[1]
正の z 軸から測る極角(余緯角)を θ 、xy 平面内の方位角を φ とすると、
dxdydz=r2sinθdrdθdφ であるから、
∭r≤ar21dxdydz=∫0adr∫0πdθ∫02πdφr2r2sinθ=2πa[−cosθ]0π=4πa
である。
与えられた行列の固有値を λ とすると、
0∴λ=λ+11−11λ+11−11λ+1=(λ−1)(λ+2)2=1,−2
である。
(i) 固有値 1 に対応する固有ベクトルを求めるため、次のようにおく:
−1−11−1−1−11−1−1xyz=xyz.
これを整理すると、 x+y=0,x=z であるから、例えば、
v1=311−11
が規格化された固有ベクトルである。
(ii) 固有値 −2 に対応する固有ベクトルを求めるため、次のようにおく:
−1−11−1−1−11−1−1xyz=−2xyz.
これを整理すると、 y=x+z であるから、例えば、
v2=21110,v3=61−112
が規格化された互いに直交する固有ベクトルである。
[2]
Δy=0 のとき、 Δh=Δx であり、次のようになる:
Δh→0limΔhf(z+Δh)−f(z)=Δx→0limΔx{u(x+Δx,y)+iv(x+Δx,y)}−{u(x,y)+iv(x,y)}=∂x∂u(x,y)+i∂x∂v(x,y).
Δx=0 のとき、 Δh=iΔy であり、次のようになる:
Δh→0limΔhf(z+Δh)−f(z)=Δy→0limiΔy{u(x,y+Δy)+iv(x,y+Δy)}−{u(x,y)+iv(x,y)}=−i∂y∂u(x,y)+∂y∂v(x,y).
これらの実部どうし・虚部どうしが等しいので、次を得る:
∂x∂u(x,y)=∂y∂v(x,y), ∂x∂v(x,y)=−∂y∂u(x,y).
C の内部で eiz/z は特異点を持たないので、 I=0 である。
また、I は次のように4つの積分に分けて計算できる:
I1I2I3I4∣I4∣=∫εRxeixdx=∫εRxcosxdx+i∫εRxsinxdx,=∫−R−εxeixdx=−∫εRxcosxdx+i∫εRxsinxdx,=∫π0εeiθeiεexp(iθ)iεeiθdθ=−i∫0πeiεexp(iθ)dθε→0−i∫0πdθ=−iπ,=∫0πReiθeiRexp(iθ)iReiθdθ=i∫0πeiRexp(iθ)dθ=i∫0πeR(icosθ−sinθ)dθ,≤∫0πeR(icosθ−sinθ)dθ=∫0πe−Rsinθdθ<RπR→∞0.
以上より、I=I1+I2+I3+I4=0 は ε→0,R→∞ において、
2i∫0∞xsinxdx−iπ=0
となり、
∫0∞xsinxdx=2π
を得る。
Reference