大阪大学 基礎工学研究科 数理科学 (システム創成専攻) 2024年度 数理科学 [II-7]
Author
祭音Myyura (co-authored with GPT 5.6 SOL)
Description
(μ1,μ2)∈R2 とし、実数値確率変数 Y1,Y2 は独立で Yj∼N(μj,1) とする。Y12+Y22 の分布を自由度2、非心度 μ12+μ22 の非心カイ二乗分布という。その累積分布関数を F(x;2,λ2)(λ≥0)とする。Φ,g は標準正規分布の累積分布関数と密度、f1 は自由度1のカイ二乗密度とする。
(1) λ≥0,x≥0 に対して
F(x;2,λ2)=∫0x{Φ(λ+x−v)−Φ(λ−x−v)}f1(v)dv
を示せ。
(2) λ2≥λ1≥0,x≥0 に対して
F(x;2,λ12)−F(x;2,λ22)=∫0x∫λ1−x−vλ2−x−v[1−e−2x−v(u+x−v)]g(u)f1(v)dudv
を示せ。
(3) 同じ条件で F(x;2,λ22)≤F(x;2,λ12) を示せ。
(4) θ>0 とし、Ω を原点中心・半径 θ の閉円板とする。0<α<1 に対し、H0:(μ1,μ2)∈Ω 対 H1:(μ1,μ2)∈Ωc の検定関数 φ:R2→{0,1} で
Eμ[φ]≤α (μ∈Ω),Eμ[φ]≥α (μ∈Ωc)
を満たすものを1つ構成せよ。
Kai
(1)
標準2変量正規分布の回転不変性より、平均を (λ,0) としてよい。Y22=v で条件付けると、0≤v≤x に対して
P(Y12≤x−v)=Φ(x−v−λ)−Φ(−x−v−λ)=Φ(λ+x−v)−Φ(λ−x−v).
これに f1(v) を掛けて 0≤v≤x で積分すればよい。
(2)
s=x−v とし、H(λ)=Φ(λ+s)−Φ(λ−s) とおく。
H(λ1)−H(λ2)=∫λ1λ2{g(t−s)−g(t+s)}dt=∫λ1−sλ2−s{g(u)−g(u+2s)}du.
g(u+2s)=g(u)e−2s(u+s) を代入し、(1)に用いれば設問の式を得る。
(3)
積分範囲では s≥0, u+s≥λ1≥0 である。従って 1−e−2s(u+s)≥0 であり、(2)の右辺は非負となる。
(4)
F(c;2,θ2)=1−α を満たす c>0 を取り、
φ(y1,y2)=1{y12+y22>c}
とする。λ2=μ12+μ22 とおくと
Eμ[φ]=1−F(c;2,λ2).
(3)よりこれは λ の非減少関数であり、λ=θ で α に等しい。したがって帰無仮説内では α 以下、その外では α 以上となる。