大阪大学 基礎工学研究科 2022年度 化学I 問題4
Author
祭音Myyura (Based on Miyake's answer refined with GPT 6 Astra)
Description
エンタルピー H およびエントロピー S に関する以下の問いに答えよ。ただし、R は気体定数である。
(a) 一定圧力 p において系が膨張以外の仕事を行わないとき、系が吸収する熱 dq とエンタルピー変化 dH の間に dq=dH が成り立つことを示せ。
(b) 温度 T で、1.0 mol の完全気体を圧力 p から 0.5p に可逆的に変化させたときの ΔH,ΔS を求めよ。
(c) 温度 T の 1.0 mol の完全気体を体積 V から 2V に断熱可逆的に変化させた。この過程の ΔH,ΔS および終状態の温度 Tf を求めよ。定圧モル熱容量は Cp,m=2.5R であり、この変化の範囲では温度に依存しない。
(d) 下図のように、隔壁により二つの同じ体積 V の室に区分された容器がある。それぞれの室には、温度 T の 1.0 mol の完全気体 A と B が入っている。隔壁を取り除いて平衡に達する過程の ΔH,ΔS を求めよ。A と B は化学反応を行わず、容器は外界から孤立している。

(e) (d) の過程が不可逆であることを示せ。
题目描述
回答关于焓 H 和熵 S 的问题,R 为气体常数。
(a) 证明系统在恒压 p 下仅做体积功时,吸热量满足 dq=dH。
(b) 1.0 mol 理想气体在温度 T 下可逆地从压强 p 变为 0.5p,求 ΔH,ΔS。
(c) 初温为 T 的 1.0 mol 理想气体从体积 V 可逆绝热膨胀至 2V,求 ΔH,ΔS 和终温 Tf。其定压摩尔热容为常数 Cp,m=2.5R。
(d) 一个孤立容器被隔板分成体积均为 V 的两室,各装有温度为 T、物质的量为 1.0 mol 的理想气体 A 和 B。移除隔板使其达到平衡,求 ΔH,ΔS。A、B 不发生化学反应。
(e) 证明 (d) 的过程不可逆。
Kai
(a)
膨張仕事のみを考えると、熱力学第1法則は dU=dq−pdV である。H=U+pV より
dH=dU+pdV+Vdp=dq+Vdp.
圧力一定では dp=0 なので dq=dH。
(b)
完全気体のエンタルピーは温度だけの関数であり、等温変化なので
ΔH=0.
初期体積を V1=RT/p とすると、終体積は 2V1 である。可逆等温膨張で dq=p(V)dV なので
ΔS=∫V12V1Tp(V)dV=Rln2.
(c)
可逆断熱過程だから ΔS=0。また
CV,m=Cp,m−R=23R,γ=CV,mCp,m=35.
TVγ−1=const. より
Tf=T(2VV)2/3=2−2/3T.
したがって
ΔH=Cp,m(Tf−T)=25RT(2−2/3−1).
(d)
孤立した剛体容器なので全内部エネルギーは保存される。完全気体では内部エネルギーは温度のみで決まり、初めに両気体の温度が等しいため、終温も T である。したがって
ΔH=0.
異なる気体 A、B の各成分は、それぞれ利用可能な体積が V から 2V になる。エントロピーは状態関数なので、各成分の可逆等温膨張で評価できる。
ΔSA=Rln2,ΔSB=Rln2,
よって
ΔS=2Rln2.
(e)
外界から孤立しているため、系へのエントロピーの流入はない。それにもかかわらず
ΔS=2Rln2>0
であり、正のエントロピー生成が生じる。したがって混合過程は不可逆である。
Reference