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大阪大学 工学研究科 機械工学専攻 2014年8月実施 熱工学 問題1

Author​

祭音Myyura (refined with GPT 6 Astra)

Description​

問題1(解答用紙:赤)

密閉された一定体積の容器が仕切り板により二つの区画に分けられており、一方の体積は V1V_1、他方の体積は V2V_2 でそれぞれ一定である。容器の壁は断熱壁である。仕切り板の体積は無視できるものとする。以下の問いの気体 A ならびに気体 B はそれぞれ異なる理想気体である。一般気体定数を R0R_0 とする。気体 A と気体 B の定積モル比熱は等しく cvc_v であり、温度によらず一定値である。以下の問い中の状態変化はすべて準静的に行われるものとする。以下の問いに答えなさい。解答には導出過程をすべて示しなさい。

(1) V1V_1 の区画と V2V_2 の区画の双方に気体 A のみが入っている状況を考える。初期の状態で、V1V_1 の区画の圧力と温度はそれぞれ P0,T0P_0,T_0、また V2V_2 の区画の圧力と温度はそれぞれ 2P0,4T02P_0,4T_0 であった(状態1-1)。この状態から、仕切り板を通じて熱が伝達し、十分な時間が経った後、双方の区画の温度が等しくなった(状態1-2)。続いて、この仕切り板を静かに取り除いたところ、温度を一定に保ったまま状態が変化し、十分に時間が経った後、容器全体が均一な圧力となった(状態1-3)。

(1-1) 状態1-1のときの、V1V_1 と V2V_2 のそれぞれの区画の気体のモル数を求めなさい。

(1-2) 状態1-2のときの、温度ならびにそれぞれの区画の圧力を求めなさい。

(1-3) 状態1-3のときの、圧力を求めなさい。

(1-4) 状態1-1から状態1-3に変化した際の、系全体のエントロピー変化量を求めなさい。

(2) V1V_1 の区画に気体 A のみが、V2V_2 の区画には気体 B のみが入っており、それぞれの圧力は P0P_0、温度は T0T_0 で等しい状況を考える(状態2-1)。仕切り板を静かに取り除いたところ、十分に時間が経った後、気体 A と気体 B が均一に混合した(状態2-2)。

(2-1) 状態2-1から状態2-2に変化した際の、系全体のエントロピー変化量を求めなさい。

(2-2) この気体 A と気体 B の混合過程が不可逆過程であることを示しなさい。

题目描述​

问题1(使用红色答题纸)

一个密闭、体积恒定的容器被隔板分成两个区域,体积分别为 V1V_1、V2V_2,且各自保持不变。容器壁为绝热壁,隔板的体积可以忽略。以下问题中的气体 A、B 为不同种类的理想气体,通用气体常数为 R0R_0。两种气体具有相同的定容摩尔比热 cvc_v,且不随温度变化。假定题中所有状态变化均准静态进行。回答下列问题,并写出全部推导过程。

(1) 考虑体积为 V1V_1、V2V_2 的两个区域均只含气体 A 的情形。初始状态下,V1V_1 区域的压力、温度分别为 P0,T0P_0,T_0,V2V_2 区域分别为 2P0,4T02P_0,4T_0(状态1-1)。随后热量通过隔板传递,经过足够长时间后,两区域温度相等(状态1-2)。接着缓慢取出隔板,状态在温度保持不变的情况下变化,经过足够长时间后,整个容器内的压力均匀(状态1-3)。

(1-1) 求状态1-1时两个区域各自的气体摩尔数。

(1-2) 求状态1-2时的温度及两个区域各自的压力。

(1-3) 求状态1-3时的压力。

(1-4) 求由状态1-1变到状态1-3时整个系统的熵变。

(2) 考虑 V1V_1 区域只含气体 A、V2V_2 区域只含气体 B,且两区域压力均为 P0P_0、温度均为 T0T_0 的情形(状态2-1)。缓慢取出隔板,经过足够长时间后,气体 A、B 均匀混合(状态2-2)。

(2-1) 求由状态2-1变到状态2-2时整个系统的熵变。

(2-2) 证明气体 A、B 的这一混合过程是不可逆过程。

Kai​

(1-1)​

状態方程式から

n1=P0V1R0T0,n2=P0V22R0T0.\boxed{n_1=\frac{P_0V_1}{R_0T_0}},\qquad \boxed{n_2=\frac{P_0V_2}{2R_0T_0}}.

(1-2)​

全内部エネルギーの保存より、共通温度 TfT_f は

(n1+n2)cvTf=n1cvT0+n2cv(4T0),Tf=2V1+4V22V1+V2T0.(n_1+n_2)c_vT_f=n_1c_vT_0+n_2c_v(4T_0),\qquad \boxed{T_f=\frac{2V_1+4V_2}{2V_1+V_2}T_0}.

各室の体積は一定なので

P1=P0TfT0,P2=P02TfT0.\boxed{P_1=P_0\frac{T_f}{T_0}},\qquad \boxed{P_2=\frac{P_0}{2}\frac{T_f}{T_0}}.

(1-3)​

隔壁を除いても理想気体全体の内部エネルギーと温度は変わらない。N=n1+n2N=n_1+n_2 とおけば

Pf=NR0TfV1+V2=P0V1+2V2V1+V2.\boxed{P_f=\frac{NR_0T_f}{V_1+V_2} =P_0\frac{V_1+2V_2}{V_1+V_2}}.

(1-4)​

同種気体のモルエントロピーは s=cvlog⁡T+R0log⁡(V/n)+s0s=c_v\log T+R_0\log(V/n)+s_0 と書ける。最終状態では全体を NN モルの単一気体として扱うので

ΔS=cv[n1log⁡TfT0+n2log⁡Tf4T0]+R0[Nlog⁡V1+V2N−n1log⁡V1n1−n2log⁡V2n2].\begin{aligned} \Delta S={}&c_v\left[n_1\log\frac{T_f}{T_0} +n_2\log\frac{T_f}{4T_0}\right]\\ &+R_0\left[N\log\frac{V_1+V_2}{N} -n_1\log\frac{V_1}{n_1}-n_2\log\frac{V_2}{n_2}\right]. \end{aligned}

すべてを与えられた量で書けば

ΔS=P0cvR0T0[V1log⁡2V1+4V22V1+V2+V22log⁡V1+2V22(2V1+V2)]+P0T0[V1log⁡2(V1+V2)2V1+V2+V22log⁡V1+V22V1+V2].\boxed{\begin{aligned} \Delta S={}&\frac{P_0c_v}{R_0T_0}\left[ V_1\log\frac{2V_1+4V_2}{2V_1+V_2} +\frac{V_2}{2}\log\frac{V_1+2V_2}{2(2V_1+V_2)}\right]\\ &+\frac{P_0}{T_0}\left[ V_1\log\frac{2(V_1+V_2)}{2V_1+V_2} +\frac{V_2}{2}\log\frac{V_1+V_2}{2V_1+V_2}\right]. \end{aligned}}

同種気体なので、二つの初期部分を異なる化学種として扱う混合エントロピーは加えない。

(2-1), (2-2)​

異種理想気体の混合では、各成分の占有可能な体積が V1+V2V_1+V_2 になる。温度は T0T_0 のままであるから

ΔS=P0T0[V1log⁡V1+V2V1+V2log⁡V1+V2V2]>0.\boxed{\Delta S=\frac{P_0}{T_0}\left[ V_1\log\frac{V_1+V_2}{V_1} +V_2\log\frac{V_1+V_2}{V_2}\right]>0}.

断熱された系のエントロピーが増大するので、混合は不可逆である。操作を静かに行うことだけでは可逆性は保証されない。