大阪大学 情報科学研究科 情報工学 2026年8月実施 7. 【選択問題】数学解析と信号処理
Author
xxxuuu
Description
配点:(1) 15,(2-1) 10,(2-2) 15,(2-3) 30,(2-4) 30,(2-5) 25
実数上で2階微分可能(twice differentiable)な関数(function)f(x) が,定義域(domain)x∈[0,b](b>0)において次を満たすとする。
- f(0)<0,f(b)>0。
- f′(x)≥c>0。
- f′′(x)≥0。
- f′′(x) は連続。
ここで,f′ および f′′ はそれぞれ f の1階微分(first derivative)および2階微分(second derivative)を表し,f′ および f′′ の値域(range)は有界(bounded)とする。
f(α)=0 となる解 α を考える。以下の各問に答えよ。ただし,導出の過程も示すこと。
(1)
定義域 [0,b] に α が唯一解(a unique solution)として存在することを示せ。
(2)
以下の漸化式(recurrence formula)
xn+1=xn−f′(xn)f(xn)(n=0,1,⋯)(A)
を用いて α を求めることを考える。x0∈(0,b) を任意に固定する。また,写像(mapping)
F(x)=x−f′(x)f(x)(B)
を用いる。以下の各小問に答えよ。
(2-1)
F(x)=x を満たす x を F の不動点(fixed point)という。ただし,x∈[0,b] とする。α は F の不動点であることを示せ。
(2-2)
定義域 [0,b] にて F(x) の1階微分 F′(x) が連続関数であることを示せ。また,F′(α) を求めよ。
(2-3)
任意の L∈(0,1) を想定する。また,I=[α−λ,α+λ]⊂[0,b] とし,λ>0 である。λ が十分小さいならば任意の x,y∈I(ただし x=y)に対して ∣F(x)−F(y)∣<L∣x−y∣ となることを示せ。
(2-4)
小問 (2-3) の I について,x0∈I ならば整数 m>n に対して limn→∞∣xm−xn∣=0 となることを示せ。ここで,補題1を用いても良い。
補題1:小問 (2-3) の I について,任意の xn∈I に対して F(xn)∈I が成り立つ。
(2-5)
小問 (2-3) の I について,x0∈I ならば limn→∞xn=α となることを示せ。ここで,補題1,2,および3を用いても良い。
補題2:整数 m>n に対して limn→∞∣xm−xn∣=0 のとき,数列(sequence){xn} は収束する。
補題3:ある閉区間の中にある数列が収束するとき,その極限(limit)もその閉区間に入る。