お茶の水女子大学 人間文化創成科学研究科 理学専攻 数学コース 2017年2月実施 問題2
Author
祭音Myyura (co-authored with GPT 5.6 SOL)
Description
3 次実正方行列全体の集合 M3(R) を通常の行列の和、実数倍について実ベクトル空間とみなす。M3(R) の部分集合 V,W を次で定める。
V={X∈M3(R)∣tX=X},W={X∈M3(R)∣tX=−X}.
ここで、tX は X の転置行列を表す。3 次実正方行列 A を
A=1000−10000
と定める。この A に対し、写像 T:M3(R)→M3(R) を
T(X)=AX−XA
で定義する。このとき次の問に答えよ。
- V,W はそれぞれ M3(R) の線形部分空間であることを示せ。
- M3(R) は V,W の直和空間になることを示せ。すなわち、任意の Z∈M3(R) は X∈V と Y∈W の和 X+Y として一意的に表せることを示せ。
- T は M3(R) から M3(R) への線形写像であることを示せ。
- T の核空間 KerT={X∈M3(R)∣T(X)=0} の基底と次元を求めよ。
- T(V)⊂W, T(W)⊂V が成立することを示せ。
- (5) によって T2=T∘T は V を不変にする。T2 を V に制限して得られる V の線形変換を S と表す。S の固有値が 0,1,4 であることを示し、それぞれの固有値に属する固有空間 V(0),V(1),V(4) を求めよ。
题目描述
令 V,W 分别为 3 阶实对称矩阵和实反对称矩阵构成的集合,A=diag(1,−1,0),并定义 T(X)=AX−XA。
- 证明 V,W 都是线性子空间。
- 证明 M3(R)=V⊕W。
- 证明 T 是线性映射。
- 求 kerT 的一组基和维数。
- 证明 T(V)⊂W、T(W)⊂V。
- 对 S=T2∣V,证明其特征值为 0,1,4,并求相应特征空间。
Kai
Eij を第 (i,j) 成分だけが 1 である行列とする。
(1)
X,Y∈V, a,b∈R に対して
t(aX+bY)=atX+btY=aX+bY
であり、零行列も V に属する。よって V は線形部分空間である。同様に X,Y∈W なら
t(aX+bY)=a(−X)+b(−Y)=−(aX+bY),
したがって W も線形部分空間である。
(2)
任意の Z∈M3(R) に対して
X=2Z+tZ,Y=2Z−tZ
とおけば、X∈V, Y∈W かつ Z=X+Y である。また、Q∈V∩W なら tQ=Q=−Q より Q=0 である。ゆえに分解は一意で、
M3(R)=V⊕W
となる。
(3)
X,Y∈M3(R), a,b∈R に対して
T(aX+bY)=A(aX+bY)−(aX+bY)A=aT(X)+bT(Y).
よって T は線形写像である。
(4)
X=(xij) とし、A の対角成分を λ1=1, λ2=−1, λ3=0 とおくと、
(T(X))ij=(λi−λj)xij.
λ1,λ2,λ3 は相異なるので、T(X)=0 なら i=j に対して xij=0 である。したがって
KerT=⎩⎨⎧a000b000ca,b,c∈R⎭⎬⎫,
ゆえに
基底 {E11,E22,E33},dimKerT=3
である。
(5)
A は対称行列である。X∈V なら
tT(X)=t(AX−XA)=XA−AX=−T(X),
よって T(X)∈W である。一方、Y∈W なら
tT(Y)=t(AY−YA)=(−Y)A−A(−Y)=AY−YA=T(Y),
よって T(Y)∈V である。
(6)
i<j に対して Fij=Eij+Eji∈V とおく。(4) の計算から
T2(Fij)=(λi−λj)2Fij,T2(Eii)=0.
ここで
(λ1−λ2)2=4,(λ1−λ3)2=(λ2−λ3)2=1.
したがって
V(0)V(1)V(4)=span{E11,E22,E33},=span{E13+E31, E23+E32},=span{E12+E21}.
各空間の次元の和は 3+2+1=6=dimV であるから、これらで V 全体を尽くす。