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名古屋大学 工学研究科 機械航空系 2023年8月実施 基礎部門 問題1

Author

祭音Myyura

Description

(1)

次の極限値を求めよ。

(2)

変数 が媒介変数 の関数として下記のように与えられているとき, 導関数 の関数として表せ。

(3)

不定積分 を求めよ。

(ヒント:被積分関数を実数関数の部分分数に分解して考えてみよ。)

(4)

次の関数 の極値を与える の組をすべて求めよ。

(ヒント:2変数関数は極値以外に鞍点を取ることがある点に注意せよ。)

Kai

(1)

(1)–1

置換 とおくと,,また なので

におけるテイラー展開

より

したがって

(1)–2

指数の形に直す:

したがって

ここで では ,一方

よって積は

から

したがって

(2)

まず で微分する:

したがって

次に の関係を調べる。計算すると

よってこの曲線は単位円 である。 単位円の陰関数 で微分すると

実際に を代入すると

となり両者が一致することが確認できる。したがって

さらに, から なので, だけの式で書けば

となる(点ごとにどちらかの枝が選ばれる)。

(3)

分母を実数係数で因数分解する:

したがって

とおいて係数比較をすると

ゆえに

ここで,各分数の分子を「分母の微分」と「定数」に分ける:

同様に

これを用いて積分すると

(4)

まず勾配を求める。計算しやすいように とおくと

共通因子 をはずして とおくと

整理すると

すなわち

この連立方程式を解くと

点が停留点である。

次にヘッセ行列を用いて各点を分類する。

ヘッセ行列

を計算すると,各点で

  • では 固有値は (正負混在)なので,ここは 鞍点

  • では 固有値はすべて負なので,どちらも 局所最大値 を与える点。