明治大学 先端数理科学研究科 現象数理学専攻 2019年8月実施 线性代数
Author
思齐塾, 祭音Myyura
Description
(1) 実数を成分とする行列 A が tA=−A を満たすとする。ただし, tA は A の転置行列を表す。
(a) A の固有値は純虚数であることを示せ。
(b) A の相異なる固有値 λ,μ に対し, λ に対する固有ベクトル x と μ に対する固有ベクトル y は直交することを示せ。
(2) A=0−1−110−1110 とする。
(a) A の固有値をすべて求めよ。
(b) A の各固有値に対する固有ベクトルを1つずつ求めよ。
(c) A を対角化するユニタリ行列 U を1つ求めよ。
题目描述
(1) 设实矩阵 A 满足
其中 tA 表示 A 的转置矩阵。
(a) 证明 A 的特征值均为纯虚数。
(b) 对于 A 的两个不同特征值 λ,μ,设 x 是对应于 λ 的特征向量,y 是对应于 μ 的特征向量,证明 x 与 y 正交。
(2) 设
A=0−1−110−1110.
(a) 求 A 的全部特征值。
(b) 对 A 的每个特征值,各求一个对应的特征向量。
(c) 求一个将 A 对角化的酉矩阵 U。
Kai
(1) の解答
(a) A の固有値は純虚数であることの証明
A の固有値を λ 、対応する固有ベクトルを x(x=0) とする。定義より、 Ax=λx が成り立つ。
この式の両辺のエルミート共役(随伴)をとると、 (Ax)H=(λx)H となる。
これは、 xHAH=λˉxH となる。
行列 A は実数成分を持つため、 AH=(tAˉ)=tA である。
また、問題の条件より tA=−A なので、 AH=−A となる。
これを代入すると、 −xHA=λˉxH を得る。
元の式 Ax=λx の両辺に左から xH をかけると、
xHAx=xH(λx)=λ(xHx)(1)
随伴をとった式 −xHA=λˉxH の両辺に右から x をかけると、
−xHAx=(λˉxH)x=λˉ(xHx)(2)
(1) と (2) より、 λ(xHx)=−λˉ(xHx) となる。
これを整理すると、 (λ+λˉ)(xHx)=0 となる。
x は固有ベクトルなので x=0 であり、 xHx=∣∣x∣∣2>0 である。
したがって、 λ+λˉ=0 でなければならない。
λ=a+bi ( a,b は実数) とおくと、 λˉ=a−bi なので、 λ+λˉ=2a=0 となり、 a=0 が導かれる。
よって、 λ=bi となり、 A の固有値は純虚数である( 0 を含む)。
(b) 固有ベクトルの直交性の証明
A の相異なる固有値 λ,μ に対応する固有ベクトルをそれぞれ x,y とする。
Ax=λx(3)
Ay=μy(4)
(3) のエルミート共役をとると、 xHAH=λˉxH となる。(a) と同様に AH=−A であるから、 −xHA=λˉxH となる。
この式の両辺に右から y をかけると、
−xHAy=λˉ(xHy)(5)
(4) を (5) の左辺に代入すると、
−xH(μy)=λˉ(xHy)
−μ(xHy)=λˉ(xHy)
(λˉ+μ)(xHy)=0
(a) の結果から、固有値は純虚数である。 λ=ik1,μ=ik2 ( k1,k2∈R ) とおける。
すると、 λˉ=−ik1=−λ となる。
したがって、 (−λ+μ)(xHy)=0 となる。
問題の条件より λ=μ なので、 −λ+μ=0 である。
よって、 xHy=0 でなければならない。これは、ベクトル x と y が直交することを示している。
(2) の解答
A=0−1−110−1110 とする。
(a) 固有値の計算
固有方程式 det(A−λI)=0 を解く。
det(A−λI)=−λ−1−11−λ−111−λ=−λ(λ2+1)−1(λ+1)+1(1−λ)=−λ3−λ−λ−1+1−λ=−λ3−3λ
よって、固有方程式は −λ(λ2+3)=0 である。
これを解くと、固有値は λ1=0,λ2=i3,λ3=−i3 となる。
(b) 固有ベクトルの計算
- ** λ1=0 の場合**: (A−0I)x1=0 を解く。
0−1−110−1110xyz=000⟹⎩⎨⎧y+z=0−x+z=0−x−y=0
z=t とおくと、 x=t,y=−t となる。 t=1 とすると、固有ベクトル x1=1−11 を得る。
- ** λ2=i3 の場合**: (A−i3I)x2=0 を解く。
−i3−1−11−i3−111−i3xyz=000
1行目から2行目を引くと (1−i3)x+(1+i3)y=0 。 x=1+i3 とすると y=−(1−i3)=−1+i3 。これを3行目の式 −x−y−i3z=0 に代入すると、 −(1+i3)−(−1+i3)−i3z=0⟹−2i3−i3z=0⟹z=−2 。よって固有ベクトル x2=1+i3−1+i3−2 を得る。
- ** λ3=−i3 の場合**: λ3=λˉ2 であり、行列 A が実数行列なので、対応する固有ベクトルは x2 の複素共役となる。
よって、固有ベクトル x3=xˉ2=1−i3−1−i3−2 を得る。
(c) ユニタリ行列の計算
(b)で求めた固有ベクトルを正規化し、それらを列ベクトルとするユニタリ行列 U を構成する。
- x1 のノルム: ∣∣x1∣∣=12+(−1)2+12=3
- x2 のノルム: ∣∣x2∣∣=∣1+i3∣2+∣−1+i3∣2+∣−2∣2=(1+3)+(1+3)+4=12=23
- x3 のノルム: ∣∣x3∣∣=∣∣xˉ2∣∣=∣∣x2∣∣=23
正規化された固有ベクトル u1,u2,u3 は、
u1=311−11,u2=2311+i3−1+i3−2,u3=2311−i3−1−i3−2
これらを列ベクトルとして並べ、ユニタリ行列 U を得る。
U=[u1,u2,u3]=31−3131231+i323−1+i3−232231−i323−1−i3−232=31−3131231+i323−1+i3−31231−i323−1−i3−31
この行列 U によって A は対角化され、 UHAU=0000i3000−i3 となる。