明治大学 先端数理科学研究科 現象数理学専攻 2018年8月実施 微积分
Author
思齐塾, 祭音Myyura
Description
以下の問いに答えよ。
(1) k を実数の定数で, k=0 とするとき, f(x,y)=x3−x+2ky2+kxy とおく。
(a) f(x,y) の1階偏導関数をすべて求めよ。
(b) f(x,y) の極値点をすべて求めよ。
(2) R 上の連続関数 f(x) が
f(x)=ex+∫0xex−sf(s)ds
を満たすとする。
(a) f(0) を求めよ。
(b) dxd∫0xex−sf(s)ds を求めよ。
(c) f(x) の満たす微分方程式を求めよ。
(d) f(x) を求めよ。
题目描述
回答下列问题。
(1) 设 k 为满足 k=0 的实常数,并定义
f(x,y)=x3−x+2ky2+kxy.
(a) 求 f(x,y) 的全部一阶偏导数。
(b) 求 f(x,y) 的全部极值点。
(2) 设定义在 R 上的连续函数 f(x) 满足
f(x)=ex+∫0xex−sf(s)ds.
(a) 求 f(0)。
(b) 求
dxd∫0xex−sf(s)ds.
(c) 求 f(x) 所满足的微分方程。
(d) 求 f(x)。
Kai
(1)の解答
与えられた関数は f(x,y)=x3−x+2ky2+kxy であり, k は k=0 を満たす実数の定数である。
(a) 1階偏導関数
f(x,y) を x について偏微分する。
fx(x,y)=∂x∂f=∂x∂(x3−x+2ky2+kxy)=3x2−1+ky
f(x,y) を y について偏微分する。
fy(x,y)=∂y∂f=∂y∂(x3−x+2ky2+kxy)=ky+kx=k(x+y)
よって、1階偏導関数は次の通りである。
fx(x,y)=3x2−1+ky
fy(x,y)=k(x+y)
(b) 極値点
極値点であるための必要条件は、 fx(x,y)=0 かつ fy(x,y)=0 である。
{3x2−1+ky=0k(x+y)=0⋯(1)⋯(2)
k=0 なので、(2)式より x+y=0 、すなわち y=−x となる。
これを(1)式に代入する。
3x2−1+k(−x)=0⟹3x2−kx−1=0
この x に関する2次方程式を解の公式を用いて解くと、
x=2(3)−(−k)±(−k)2−4(3)(−1)=6k±k2+12
よって、臨界点は次の2つである。
P1=(6k+k2+12,−6k+k2+12)
P2=(6k−k2+12,−6k−k2+12)
次に、2階偏導関数を計算し、ヘッセ行列の判別式 D(x,y) を用いてこれらの臨界点を分類する。
fxx(x,y)=∂x2∂2f=6x
fyy(x,y)=∂y2∂2f=k
fxy(x,y)=∂y∂x∂2f=k
判別式 D(x,y) は、
D(x,y)=fxxfyy−(fxy)2=(6x)(k)−k2=6kx−k2
臨界点 P1 について: x1=6k+k2+12
D(x1,y1)=6k(6k+k2+12)−k2=k(k+k2+12)−k2=kk2+12
- k>0 の場合: D>0 かつ fxx(x1,y1)=6x1=k+k2+12>0 。よって、 P1 は極小点である。
- k<0 の場合: D<0 。よって、 P1 は鞍点であり、極値点ではない。
臨界点 P2 について: x2=6k−k2+12
D(x2,y2)=6k(6k−k2+12)−k2=k(k−k2+12)−k2=−kk2+12
- k>0 の場合: D<0 。よって、 P2 は鞍点であり、極値点ではない。
- k<0 の場合: D>0 かつ fxx(x2,y2)=6x2=k−k2+12<0 。よって、 P2 は極大点である。
結論として、極値点は以下の通り。
- k>0 のとき、極小点 (6k+k2+12,−6k+k2+12)
- k<0 のとき、極大点 (6k−k2+12,−6k−k2+12)
(2)の解答
与えられた積分方程式は f(x)=ex+∫0xex−sf(s)ds である。
(a) f(0) を求める
与式に x=0 を代入すると、
f(0)=e0+∫00e0−sf(s)ds=1+0=1
よって、 f(0)=1 である。
(b) dxd∫0xex−sf(s)ds を求める
積分項を I(x)=∫0xex−sf(s)ds とおく。 ex は積分変数 s に依存しないため、積分の外に出すことができる。
I(x)=ex∫0xe−sf(s)ds
積の微分法と微積分学の基本定理を用いると、
dxdI=dxd(ex∫0xe−sf(s)ds)
=(dxdex)(∫0xe−sf(s)ds)+ex(dxd∫0xe−sf(s)ds)
=ex∫0xe−sf(s)ds+ex(e−xf(x))
=I(x)+f(x)
ここで、元の積分方程式 f(x)=ex+I(x) より I(x)=f(x)−ex であるから、これを代入すると、
dxdI=(f(x)−ex)+f(x)=2f(x)−ex
(c) f(x) の満たす微分方程式を求める
元の積分方程式 f(x)=ex+∫0xex−sf(s)ds の両辺を x で微分する。
f′(x)=dxd(ex)+dxd(∫0xex−sf(s)ds)
(b)の結果を用いると、
f′(x)=ex+(2f(x)−ex)
f′(x)=2f(x)
よって、 f(x) が満たす微分方程式は f′(x)−2f(x)=0 である。
(d) f(x) を求める
(c)で得られた微分方程式 f′(x)=2f(x) を解く。これは変数分離形の1階線形微分方程式である。
f(x)f′(x)=2
両辺を積分して、
∫f(x)f′(x)dx=∫2dx⟹ln∣f(x)∣=2x+C1
∣f(x)∣=e2x+C1=eC1e2x
C=±eC1 とおくと、一般解は f(x)=Ce2x となる。
(a)で求めた初期条件 f(0)=1 を用いて定数 C を決定する。
f(0)=Ce2⋅0=Ce0=C
よって C=1 である。
したがって、求める関数 f(x) は、
f(x)=e2x