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九州大学 工学府 機械系専攻 2020年度 熱工学 問3

Author​

祭音Myyura (co-authored with GPT 6 Astra)

Description​

蒸気圧縮式の理論冷凍サイクルを考える。pp–hh 線図において、状態 1 は低圧 pLp_L の乾き飽和蒸気線上、状態 2 は高圧 pHp_H の過熱域、状態 3 は pHp_H の飽和液線上、状態 4 は pLp_L の湿り域にある。1→21\to2 は理論圧縮、2→32\to3 と 4→14\to1 は水平線、3→43\to4 は鉛直線で結ばれる。1→21\to2 で外部から仕事 lCl_C を受け、2→32\to3 で qHq_H を放熱、4→14\to1 で qLq_L を受熱する。

飽和蒸気表の記号を次のように定める。プライムは飽和液、二重プライムは乾き飽和蒸気を表す。

温度圧力比エンタルピー比エントロピー
THT_HpHp_HhH′,hH′′h_H',h_H''sH′,sH′′s_H',s_H''
TLT_LpLp_LhL′,hL′′h_L',h_L''sL′,sL′′s_L',s_L''
  1. 次の説明文の空欄にリストの記号を入れよ。同じ記号を複数回用いてよい。

    状態 1 の冷媒は(①)。1→21\to2 は(②)で進み、圧縮機により仕事 lCl_C を受けて(③)となる。2→32\to3 は(④)で進み、(⑤)により qHq_H 放熱して(⑥)となる。3→43\to4 は膨張弁により(⑦)で進み、(⑧)となる。4→14\to1 は(⑨)で進み、(⑩)により qLq_L 受熱して(⑪)となる。

    リスト:ア)蒸発器、イ)凝縮器、ウ)膨張弁、エ)圧縮機、オ)飽和液、カ)圧縮液、キ)過熱蒸気、ク)湿り蒸気、ケ)乾き飽和蒸気、コ)等エンタルピー変化、サ)等エントロピー変化、シ)等圧変化。

  2. 状態 4 の乾き度 x4x_4 を表の記号で表せ。

  3. TT–ss 線図上にこのサイクルを描け。状態 1 は TLT_L の乾き飽和蒸気線上、状態 4 は TLT_L の湿り域に予め与えられている。

  4. 表の記号および lC,x4l_C,x_4 を使い、各状態の比エンタルピー・比エントロピーを表に示せ。

  5. ヒートポンプ、冷凍機としての成績係数 εHP,εR\varepsilon_{HP},\varepsilon_R を h1,h2,h3,h4h_1,h_2,h_3,h_4 で表せ。

  6. 圧縮機の断熱効率が 0<ηC<10<\eta_C<1 となった場合の冷凍機成績係数を εR∗\varepsilon_R^* とする。εR∗<εR\varepsilon_R^*<\varepsilon_R を示せ。

题目描述​

理想蒸气压缩制冷循环中,1 为低压 pLp_L 的干饱和蒸气,2 为高压 pHp_H 的过热蒸气,3 为高压饱和液体,4 为低压湿蒸气。1→2 为理想压缩,2→3、4→1 在 pp–hh 图中水平,3→4 竖直。压缩输入功为 lCl_C,高温侧放热为 qHq_H,低温侧吸热为 qLq_L。用 hH′,hH′′,sH′,sH′′h_H',h_H'',s_H',s_H'' 表示高温侧饱和液、干饱和蒸气的焓与熵,低温侧相应用下标 L。① 从日文题面给出的器件、相态和过程列表中填完 11 处空白。② 求 4 的干度。③ 画 TT–ss 循环图,1、4 的位置已给。④ 列各状态焓与熵。⑤ 求热泵、制冷机性能系数。⑥ 证明压缩机绝热效率小于 1 时制冷性能系数降低。

Kai​

(1)​

① ケ、② サ、③ キ、④ シ、⑤ イ、⑥ オ、⑦ コ、⑧ ク、⑨ シ、⑩ ア、⑪ ケ。

理論圧縮は可逆断熱なので等エントロピー。膨張弁は断熱・軸仕事なしの絞りで、定常流のエネルギー式から h4=h3h_4=h_3 となる。

(2)​

h4=h3=hH′=hL′+x4(hL′′−hL′)h_4=h_3=h_H'=h_L'+x_4(h_L''-h_L')

より

x4=hH′−hL′hL′′−hL′.\boxed{x_4=\frac{h_H'-h_L'}{h_L''-h_L'}}.

(3)​

1→21\to2 は鉛直上向き。2→32\to3 は高圧等圧線に沿って過熱域を下り、THT_H で水平に飽和液線に至る。3→43\to4 は不可逆絞りを示す破線で結び、4→14\to1 は TLT_L の水平線である。

蒸気圧縮式冷凍サイクルのT–s線図

(4)​

状態比エンタルピー hh比エントロピー ss
1hL′′h_L''sL′′s_L''
2hL′′+lCh_L''+l_CsL′′s_L''
3hH′h_H'sH′s_H'
4hH′h_H'sL′+x4(sL′′−sL′)s_L'+x_4(s_L''-s_L')

状態 2 では h2−h1=lCh_2-h_1=l_C、状態 4 では液・蒸気の質量比による混合則を用いた。

(5)​

lC=h2−h1l_C=h_2-h_1、qH=h2−h3q_H=h_2-h_3、qL=h1−h4q_L=h_1-h_4 より

εHP=h2−h3h2−h1,εR=h1−h4h2−h1.\boxed{\varepsilon_{HP}=\frac{h_2-h_3}{h_2-h_1},\qquad \varepsilon_R=\frac{h_1-h_4}{h_2-h_1}}.

h3=h4h_3=h_4 なので εHP=εR+1\varepsilon_{HP}=\varepsilon_R+1。

(6)​

実際の圧縮機出口の比エンタルピーを h2∗h_2^* とすると

ηC=h2−h1h2∗−h1,h2∗−h1=h2−h1ηC.\eta_C=\frac{h_2-h_1}{h_2^*-h_1},\qquad h_2^*-h_1=\frac{h_2-h_1}{\eta_C}.

両圧力を維持し、蒸発器出口を乾き飽和蒸気、凝縮器出口を飽和液とする条件は変わらないので、h1,h3,h4h_1,h_3,h_4 と冷凍効果 qLq_L は不変。したがって

εR∗=h1−h4(h2−h1)/ηC=ηCεR<εR.\boxed{\varepsilon_R^*=\frac{h_1-h_4}{(h_2-h_1)/\eta_C} =\eta_C\varepsilon_R<\varepsilon_R}.

Reference​