九州大学 工学府 機械系専攻 2019年8月実施 熱工学 問3
Author
祭音Myyura (co-authored with GPT 6 Astra)
Description
図3.1の p–h 線図上に示されている蒸気圧縮式の理論冷凍サイクルがある。状態1から2では冷媒は外部から lC だけ仕事をされ,状態2から3では qH だけ放熱し,状態4から1では qL だけ受熱する。表3.1は冷媒の飽和蒸気表である。次の問いに答えよ。(40点)

表3.1 冷媒の飽和蒸気表
| 温度 | 圧力 | 比エンタルピー | 比エントロピー |
|---|
| TH | pH | hH′,hH′′ | sH′,sH′′ |
| TL | pL | hL′,hL′′ | sL′,sL′′ |
注:表内の「′」は飽和液,「″」は乾き飽和蒸気を意味する。
(1) リストから用語を選び,カッコ内に記号ア~シを入れて,冷凍サイクルの説明文を完成させよ。なお,同じ記号を複数回使っても良い。
説明文:
状態1における冷媒の状態は(①)である。
次の状態2までの過程は(②)で進み,冷媒は圧縮機により仕事 lC を受けて(③)となる。
次の状態3に至る過程は(④)で進み,冷媒は(⑤)により qH 放熱して(⑥)となる。
その後,状態4に至る過程では膨張弁により(⑦)で進み,冷媒は(⑧)となる。
次の状態1までの過程は(⑨)で進み,冷媒は(⑩)によって qL 受熱して(⑪)になる。
リスト:
| 記号 | 用語 | 記号 | 用語 |
|---|
| ア | 蒸発器 | イ | 凝縮器 |
| ウ | 膨張弁 | エ | 圧縮機 |
| オ | 飽和液 | カ | 圧縮液 |
| キ | 過熱蒸気 | ク | 湿り蒸気 |
| ケ | 乾き飽和蒸気 | コ | 等エンタルピー変化 |
| サ | 等エントロピー変化 | シ | 等圧変化 |
(2) 状態4の乾き度 x4 を表3.1の記号を使って表せ。
(3) 図3.2の T–s 線図上にこのサイクルを描け。なお状態1,4は予め与えている。

(4) 表3.1の記号,および lC,x4 を使って状態1,2,3,4の比エンタルピー,比エントロピーを求め,次の表にまとめて示せ。
(5) ヒートポンプ,冷凍機としての成績係数 εHP 及び εR を,各状態の比エンタルピー h1,h2,h3,h4 を使ってそれぞれ示せ。
(6) 圧縮機の断熱効率 ηC が 0<ηC<1 となり不可逆過程となった。この時の冷凍機としての成績係数を εR∗ とする。εR∗<εR となることを証明せよ。
题目描述
图3.1的 p–h 图给出一个蒸汽压缩式理论制冷循环。状态1→2中冷媒接受外界所做的功 lC,2→3中放出热量 qH,4→1中吸收热量 qL。表3.1为冷媒的饱和蒸汽表。回答下列问题。(40分)
表3.1 冷媒饱和蒸汽表
| 温度 | 压力 | 比焓 | 比熵 |
|---|
| TH | pH | hH′,hH′′ | sH′,sH′′ |
| TL | pL | hL′,hL′′ | sL′,sL′′ |
注:′表示饱和液体,″表示干饱和蒸汽。
(1) 从词语列表中选择,在括号内填入ア~シ,完成制冷循环的说明。同一选项可以重复使用。
状态1的冷媒状态为(①)。
到下一状态2的过程为(②),冷媒接受压缩机所做的功 lC,变成(③)。
到下一状态3的过程为(④),冷媒通过(⑤)放热 qH,变成(⑥)。
之后到状态4的过程,通过膨胀阀按(⑦)进行,冷媒变成(⑧)。
回到状态1的过程为(⑨),冷媒通过(⑩)吸热 qL,变成(⑪)。
| 选项 | 词语 | 选项 | 词语 |
|---|
| ア | 蒸发器 | イ | 冷凝器 |
| ウ | 膨胀阀 | エ | 压缩机 |
| オ | 饱和液体 | カ | 压缩液体 |
| キ | 过热蒸汽 | ク | 湿蒸汽 |
| ケ | 干饱和蒸汽 | コ | 等焓变化 |
| サ | 等熵变化 | シ | 等压变化 |
(2) 用表3.1中的符号表示状态4的干度 x4。
(3) 在图3.2的 T–s 图中画出该循环,状态1、4已给出。
(4) 使用表3.1中的符号及 lC,x4,求各状态的比焓、比熵,并填入下表。
(5) 用各状态的比焓 h1,h2,h3,h4,分别表示热泵性能系数 εHP 和制冷机性能系数 εR。
(6) 压缩机绝热效率变为 0<ηC<1,过程成为不可逆过程。将此时的制冷机性能系数记为 εR∗,证明 εR∗<εR。
Kai
(1)
① ケ、② サ、③ キ、④ シ、⑤ イ、⑥ オ、⑦ コ、⑧ ク、⑨ シ、⑩ ア、⑪ ケ。
理論圧縮は可逆断熱なので等エントロピー。膨張弁は断熱・軸仕事なしの絞りで、定常流のエネルギー式から h4=h3 となる。
(2)
h4=h3=hH′=hL′+x4(hL′′−hL′)
より
x4=hL′′−hL′hH′−hL′.
(3)
1→2 は鉛直上向き。2→3 は高圧等圧線に沿って過熱域を下り、TH で水平に飽和液線に至る。3→4 は不可逆絞りを示す破線で結び、4→1 は TL の水平線である。

(4)
| 状態 | 比エンタルピー h | 比エントロピー s |
|---|
| 1 | hL′′ | sL′′ |
| 2 | hL′′+lC | sL′′ |
| 3 | hH′ | sH′ |
| 4 | hH′ | sL′+x4(sL′′−sL′) |
状態 2 では h2−h1=lC、状態 4 では液・蒸気の質量比による混合則を用いた。
(5)
lC=h2−h1、qH=h2−h3、qL=h1−h4 より
εHP=h2−h1h2−h3,εR=h2−h1h1−h4.
h3=h4 なので εHP=εR+1。
(6)
実際の圧縮機出口の比エンタルピーを h2∗ とすると
ηC=h2∗−h1h2−h1,h2∗−h1=ηCh2−h1.
両圧力を維持し、蒸発器出口を乾き飽和蒸気、凝縮器出口を飽和液とする条件は変わらないので、h1,h3,h4 と冷凍効果 qL は不変。したがって
εR∗=(h2−h1)/ηCh1−h4=ηCεR<εR.
Reference