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九州大学 工学府 機械系専攻 2019年度 熱工学 問2

Author​

祭音Myyura (refined with GPT 6 Astra)

Description​

A 君は、水平に置いた長さ LL、半径 rwr_w、一定熱伝導率 kk の細い円柱に流体を直交して流し、円柱を一様に通電加熱する定常実験を行った。電圧・電流から電気抵抗を求め、その温度依存性により円柱の平均温度 TmT_m を測定した。発熱量 Q˙\dot Q から正しく求めた表面熱流束 qwq_w と温度差 Tm−TfT_m-T_f を使って熱伝達率を計算したところ、B 君に誤りを指摘された。

TfT_f は流体温度である。熱伝達率は一様、円柱は十分長いものとして、次に答えよ。(60 点)

  1. 単位体積・単位時間当たりの発熱量 q˙v\dot q_v と表面熱流束 qwq_w を求めよ。
  2. A 君の求めた熱伝達率 hAh_A を表せ。
  3. B 君の指摘の理由を述べ、hAh_A が正しい値 hh より高いか低いか答えよ。
  4. 次の熱伝導方程式を解く際の中心の境界条件を示せ。
1rddr(krdTdr)+q˙v=0.\frac1r\frac{d}{dr}\left(kr\frac{dT}{dr}\right)+\dot q_v=0.
  1. 表面温度を TwT_w として半径方向温度分布を求めよ。
  2. 円柱の平均温度 TmT_m と表面温度 TwT_w の差を求めよ。
  3. 測定値 Tm,Q˙T_m,\dot Q を用いて正しい hh を表せ。
  4. hAh_A が正しい hh と 10% 以内の差で一致するには、測定温度上昇 Tm−TfT_m-T_f がいくら以上となるよう加熱すればよいか。
  5. 内部の温度分布の大きさと表面・流体間の温度差との比を判断する無次元数の名称・定義を示せ。代表寸法は rwr_w としてよい。その値がどうなら A 君の方法でもほぼ正しいか。

题目描述​

长 LL、半径 rwr_w、导热率 kk 的圆柱均匀电加热,总功率 Q˙\dot Q,外部温度 TfT_f 的流体横向流过。由电阻测到的是圆柱平均温度 TmT_m,A 却用它代替表面温度计算换热系数。求体积发热率、表面热流、A 的估计值及偏差方向、中心边界条件、温度分布、平均与表面温差、正确的换热系数、10% 相对误差条件,以及控制内部温差影响的无量纲数。稳态、导热率和换热系数恒定,忽略端部影响。

Kai​

(1)​

q˙v=Q˙πrw2L,qw=Q˙2πrwL=q˙vrw2.\boxed{\dot q_v=\frac{\dot Q}{\pi r_w^2L},\qquad q_w=\frac{\dot Q}{2\pi r_wL}=\frac{\dot q_vr_w}{2}.}

(2)​

hA=qwTm−Tf=Q˙2πrwL(Tm−Tf).\boxed{h_A=\frac{q_w}{T_m-T_f} =\frac{\dot Q}{2\pi r_wL(T_m-T_f)}.}

(3)​

対流の駆動温度差は Tw−TfT_w-T_f である。内部発熱のため Tm>TwT_m>T_w であり、Tm−TfT_m-T_f を使うと分母を過大評価する。したがって hA<h\boxed{h_A<h}。

(4)​

中心の対称性と温度の有限性から

T′(0)=0.\boxed{T'(0)=0.}

(5)​

方程式を積分し、中心条件および T(rw)=TwT(r_w)=T_w を使うと

krT′=−q˙vr22,T(r)=Tw+q˙v4k(rw2−r2).krT'=-\frac{\dot q_vr^2}{2}, \qquad\boxed{T(r)=T_w+\frac{\dot q_v}{4k}(r_w^2-r^2).}

(6)​

円柱の体積平均は半径に比例する重みをもつので

Tm−Tw=2rw2∫0rw[T(r)−Tw]r dr=q˙vrw28k=Q˙8πkL.T_m-T_w=\frac{2}{r_w^2}\int_0^{r_w}[T(r)-T_w]r\,dr =\frac{\dot q_vr_w^2}{8k} =\boxed{\frac{\dot Q}{8\pi kL}}.

(7)​

δ=Q˙/(8πkL)\delta=\dot Q/(8\pi kL) とおけば Tw=Tm−δT_w=T_m-\delta であり、

h=Q˙2πrwL(Tm−Tf−Q˙8πkL).\boxed{h=\frac{\dot Q}{2\pi r_wL\left(T_m-T_f-\dfrac{\dot Q}{8\pi kL}\right)}.}

加熱時には分母の温度差が正でなければならない。

(8)​

正しい hh を基準に相対誤差をとると

h−hAh=δTm−Tf≤0.10.\frac{h-h_A}{h}=\frac{\delta}{T_m-T_f}\le0.10.

したがって

Tm−Tf≥10δ=5Q˙4πkL.\boxed{T_m-T_f\ge10\delta=\frac{5\dot Q}{4\pi kL}.}

なお、h,kh,k を一定とするこのモデルでは Q˙\dot Q と Tm−TfT_m-T_f が比例するため、加熱量だけを増やして相対誤差を減らせるわけではない。

(9)​

円柱自身の熱伝導率で定義する Biot 数

Bi=hrwk\boxed{\mathrm{Bi}=\frac{hr_w}{k}}

を用いる。実際に

Tm−TwTw−Tf=Bi4,h−hAh=Bi4+Bi.\frac{T_m-T_w}{T_w-T_f}=\frac{\mathrm{Bi}}4, \qquad \frac{h-h_A}{h}=\frac{\mathrm{Bi}}{4+\mathrm{Bi}}.

したがって Bi≪1\mathrm{Bi}\ll1 なら内部温度差は小さく、A の方法はよい近似となる。