九州大学 工学府 機械系専攻 2013年8月実施 熱工学 問1
Author
祭音Myyura (refined with GPT 6 Astra)
Description
図に示すように,断面積 S のシリンダが鉛直に立てられている。シリンダ内部は,「ピストン1」と「ピストン2」により,「領域1」と「領域2」に分割されている。それぞれの領域には,単位質量の同じ理想気体(気体定数 R,比熱比 κ)が封入されている。ピストンはいずれも質量が m で,摩擦なく動くことができるが,動かないように固定することもできる。領域1の気体は「ヒータ」により加熱することができる。シリンダ壁とピストンはともに断熱であるが,ピストン2には,熱の移動が可能な「仕切り材」が埋め込まれている。仕切り材が「断熱カバー」で覆われているときには,ピストン2を通過する熱の移動は無視できるが,覆われていないときには,仕切り材を通して熱のみのやりとりが可能である。気体,断熱カバー,および仕切り材の質量は十分小さく無視でき,また,ヒータおよび断熱カバーの体積も十分小さく無視できるものとする。重力加速度を g として,以下の問に答えよ。(55点)

(1) まず,2つのピストンが自由に動ける状態にあり,ピストン2は断熱カバーで仕切り材が覆われている。大気圧が p0,領域1および領域2の温度がいずれも T0 のとき,つりあいが保たれていた。それぞれの領域の高さ h1 と h2 の比 α=h1/h2 を,p0,S,m,g を用いて表せ。
(2) 上の状態のまま,ピストン2を動けないように固定し,ピストン1の上に質量 M のおもりをのせたところ,領域1の高さが h1/2 になった。M を p0,S,m,g,κ を用いて表せ。
(3) 次に,ピストン2を固定したままおもりをおろしたのち,ヒータにより領域1の温度を TA まで上昇させた。加熱により領域1の気体がした仕事 W,および気体が吸収した熱量 Q を T0,TA,R,κ を用いて表せ。
(4) さらに,ピストン2を固定したまま,ピストン2の断熱カバーをはずした。十分に時間が経過した後の,領域1の温度 TB を T0,TA,κ を用いて表せ。
(5) 上の状態のまま,再びピストン2の仕切り材を断熱カバーで覆い,さらにピストン1の位置も固定したうえで,ヒータにより領域1の温度をさらに TC まで上昇させた。そしてピストン2を自由に動けるようにしたが,ピストン2は動かなかった。TC を T0,TB,α を用いて表せ。
题目描述
如图,截面积为 S 的气缸竖直放置。气缸内部由活塞1和活塞2分成区域1与区域2,各区域封入单位质量的同种理想气体(气体常数 R,比热比 κ)。两个活塞的质量均为 m,可无摩擦运动,也可固定使其不动。区域1的气体可用加热器加热。气缸壁和活塞均绝热,但活塞2中嵌有可传热的隔板。隔板被绝热罩覆盖时,可忽略通过活塞2的热量传递;未被覆盖时,只允许热量通过隔板交换。气体、绝热罩及隔板的质量均足够小,可以忽略;加热器和绝热罩的体积也可忽略。重力加速度为 g,回答下列问题。(55分)
(1) 最初两个活塞均可自由运动,活塞2中的隔板被绝热罩覆盖。大气压为 p0,两区域的温度均为 T0,系统处于平衡。用 p0,S,m,g 表示两区域高度之比 α=h1/h2。
(2) 在上述状态下固定活塞2,在活塞1上放质量为 M 的重物,区域1的高度变成 h1/2。用 p0,S,m,g,κ 表示 M。
(3) 接着保持活塞2固定,取下重物后,用加热器将区域1的温度升至 TA。用 T0,TA,R,κ 表示加热过程中区域1的气体所做的功 W 和吸收的热量 Q。
(4) 继续保持活塞2固定,移去其绝热罩。经过足够长时间后,用 T0,TA,κ 表示区域1的温度 TB。
(5) 在上述状态下,再次用绝热罩覆盖活塞2的隔板,并固定活塞1的位置,然后用加热器将区域1的温度进一步升至 TC。随后解除活塞2的固定,使其能够自由移动,但活塞2没有移动。用 T0,TB,α 表示 TC。
Kai
(2)–(3)のおもりの載せ降ろしは、準静的な断熱操作として解く。原文は操作の速さを明示していないため、以下ではこの解釈を採用する。断熱という条件だけでは、一般の不可逆操作に pVκ=const. を適用することはできない。
(1) 初期の高さ比
初期の圧力を p10,p20 とする。各ピストンの力のつり合いより
p10=p0+Smg,p20=p10+Smg=p0+S2mg.
単位質量の気体なので p10Sh1=p20Sh2=RT0。したがって
α=h2h1=p10p20=p0S+mgp0S+2mg.
(2) おもりの質量
準静的断熱圧縮により、領域1の圧力は
p1′=p10(h1/2h1)κ=2κp10.
一方、最終的な力のつり合いは p1′S=p0S+(m+M)g であるから
M=(2κ−1)(gp0S+m).
(3) 加熱中の仕事と熱量
準静的におもりを下ろすと、領域1は同じ断熱曲線を戻り、初期温度 T0 に復する。その後の加熱は圧力 p10 一定で行われる。
W=p10(V1A−V10)=R(TA−T0).
cv=R/(κ−1)、cp=κR/(κ−1) を用いると
W=R(TA−T0),Q=ΔU+W=κ−1κR(TA−T0).
(4) 断熱カバーを外した後の温度
領域1はピストン1が動くため等圧、領域2は両境界が固定されているため等積で変化する。両領域の交換熱量の和が零なので
cp(TB−TA)+cv(TB−T0)=0.
よって
TB=κ+1κTA+T0.
この間の領域1の境界仕事を含めるため、両側の熱容量をともに cv として平均してはならない。
(5) ピストン2が動かない条件
(4)の終了時の体積は
V1B=p10RTB,V2B=p20RT0.
カバーを戻して両ピストンを固定すると、領域1だけが等積加熱される。したがって、解放直前の圧力は
p1C=p10TBTC,p2C=p20T0TB.
ピストン2が動かない条件 p2C−p1C=mg/S=p20−p10 を代入し、α=p20/p10 を使うと
αT0TB−TBTC=α−1.
ゆえに
TC=αT0TB2+(1−α)TB.