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九州大学 工学府 機械系専攻 2011年8月実施 流体工学 問3

Author​

祭音Myyura (refined with GPT 6 Astra)

Description​

図のように,鉛直面に立てられた半径 RR の円形のレール上に,幅 LL,深さ HH の直方体の水槽が置かれている。水槽中には水が入れられており,水槽静止時の水深は hh である (h<H)(h<H)。水槽は一定の角速度 ω\omega でレール上を左回りに動いており,時刻 t=0t=0 において,水槽はレールの最下部を通過する。水面形状の変化は十分早く,準定常状態を仮定できるものとして,以下の問に答えよ。なお,重力加速度を gg とし,レールの半径 RR は L,HL,H および hh に比べて十分大きく,かつ遠心力は重力より大きいものとする。(50点)

(1) 時刻 tt における,水槽中の水面と水平方向とのなす角 θ\theta を求めよ。なお,R≫hR\gg h および R≫LR\gg L より,円形レールの中心から水面までの距離を RR と近似してよい。

(2) 水槽が1回転する間に水槽中の水がこぼれないための,水深 hh の条件を求めよ。なお,公式

tan⁡(α−β)=tan⁡α−tan⁡β1+tan⁡αtan⁡β\tan(\alpha-\beta)=\frac{\tan\alpha-\tan\beta}{1+\tan\alpha\tan\beta}

を用いてよい。

原題の図:円形レール上を運動する水槽

题目描述​

如图所示,在竖直面内半径为 RR 的圆形轨道上,放置一个宽度为 LL、深度为 HH 的长方体水槽。槽中装有水,水槽静止时的水深为 hh,且 h<Hh<H。水槽以恒定角速度 ω\omega 沿轨道逆时针运动,在 t=0t=0 时通过轨道最低点。设水面形状变化足够快,可以假定为准定常状态,回答下列问题。重力加速度为 gg;轨道半径 RR 远大于 L,H,hL,H,h,且离心力大于重力。(50分)

(1) 求时刻 tt 水槽内水面与水平方向的夹角 θ\theta。由 R≫hR\gg h 和 R≫LR\gg L,可以将圆形轨道中心至水面的距离近似为 RR。

(2) 求水槽转动一周期间槽内水不溢出的水深 hh 的条件。可以使用公式

tan⁡(α−β)=tan⁡α−tan⁡β1+tan⁡αtan⁡β.\tan(\alpha-\beta)=\frac{\tan\alpha-\tan\beta}{1+\tan\alpha\tan\beta}.

Kai​

(1)​

ϕ=ωt\phi=\omega t、a=Rω2>ga=R\omega^2>g とおく。固定座標を右向き xx、上向き yy とすると、槽に対して静止した流体の有効体積力は

1ρ∇p=(asin⁡ϕ,−g−acos⁡ϕ).\frac{1}{\rho}\nabla p=(a\sin\phi,-g-a\cos\phi).

自由面上で dp=0dp=0 だから

tan⁡θ=asin⁡ϕg+acos⁡ϕ.\tan\theta=\frac{a\sin\phi}{g+a\cos\phi}.

象限も含めて水面の向きを表すには

θ=atan2⁡(asin⁡ϕ, g+acos⁡ϕ)(modπ)\boxed{\theta=\operatorname{atan2}(a\sin\phi,\ g+a\cos\phi)\pmod\pi}

とすればよい。分母がゼロの時刻では水面は鉛直であり、単一の逆正接の主値に固定しない。

(2)​

槽底の水平に対する角度は ϕ\phi である。水面の槽底に対する傾斜の大きさは

s(ϕ)=∣tan⁡(ϕ−θ)∣=g∣sin⁡ϕ∣a+gcos⁡ϕ.s(\phi)=|\tan(\phi-\theta)| =\frac{g|\sin\phi|}{a+g\cos\phi}.

a>ga>g なので分母は正である。最大値は cos⁡ϕ=−g/a\cos\phi=-g/a で生じ、

smax⁡=ga2−g2.\boxed{s_{\max}=\frac{g}{\sqrt{a^2-g^2}}}.

槽底全体が水で覆われる場合、高い側の水深は h+Ls/2h+Ls/2 である。したがって、この場合の条件は

h≤H−Lg2(Rω2)2−g2.h\le H-\frac{Lg}{2\sqrt{(R\omega^2)^2-g^2}}.

題文は局所的な底面露出を排除していないため、小水量の場合も含める。傾斜が ss のとき高い側の水深を dd とすれば、単位奥行き当たりの水量 LhLh は

Lh={L(d−sL/2),d≥sL,d2/(2s),0≤d<sL.Lh=\begin{cases} L(d-sL/2),&d\ge sL,\\ d^2/(2s),&0\le d<sL. \end{cases}

後者は底の一部が露出した三角形断面である。最悪の傾斜 smax⁡s_{\max} で d≤Hd\le H を課せば、一般的な不溢水条件は

h≤{H−Lsmax⁡2,Lsmax⁡≤H,H22Lsmax⁡,Lsmax⁡>H.\boxed{\quad h\le \begin{cases} H-\dfrac{Ls_{\max}}2,&Ls_{\max}\le H,\\[4pt] \dfrac{H^2}{2Ls_{\max}},&Ls_{\max}>H. \end{cases}\quad}

等号は液面が縁に達する限界である。縁まで余裕を持たせるなら不等号を厳密にする。