九州大学 経済学府 経済工学専攻 2019年8月実施 経済数学
Author
Miyake, 祭音Myyura
Description
題意の要約
出典:九州大学 2020年度 経済数学。
問1・問2の両方に解答し、それぞれで (1)、(2) の一方を選ぶ。
(1)
t∈R とし、
x1=201,x2=909,x3=1t8,03=000,X=(x1,x2,x3).
- (a) 3列が線形独立となる t の条件を求める。
- (b) 任意の3次元ベクトル c について、X⊤Xc=03 から Xc=03 が従うことを、X⊤X の正則性を仮定せず示す。⊤ は転置を表す。
- (c) X⊤X が正則となる t の条件を求める。
(2)
a>0 とする。
- (a) xz 平面内の曲線 z=(x−a)2(x≥0)を z 軸のまわりに回転した曲面の式が z=(x2+y2−a)2 となることを示す。
- (b) f(x,y)=(x2+y2−a)2 の極値を求める。
(1)
三角形 ABC の辺 BC,CA,AB の長さを a,b,c、面積を S とする。
内部の点 D から直線 BC,CA,AB までの距離を順に x,y,z とする。
- (a) (x,y) の取り得る範囲を求める。
- (b) x2+y2+z2 の極小値を求める。
- (c) (b) の値が最小値でもあることを示す。
- (d) xyz の最大値を求める。
(2)
n∈N、0<p<1、t∈R、λ>0 とする。
- (a) X∼Bin(n,p) の確率関数は pX(x)=(xn)px(1−p)n−x(x=0,…,n)。E[etX] を求める。
- (b) Y∼Poisson(λ) の確率関数は pY(y)=e−λλy/y!(y=0,1,…)。E[etY] を求める。
- (c) n>λ とし、Zn∼Bin(n,λ/n) について limn→∞E[etZn] を求める。
题目描述
第 1、2 题都要作答;每题在 (1)、(2) 中任选一项。
第 1 题 (1):令 t∈R,并以
x1=(2,0,1)⊤,x2=(9,0,9)⊤,x3=(1,t,8)⊤
为列构成矩阵 X。
- 求三个向量线性无关时 t 的条件。
- 不假设 X⊤X 可逆,证明对任意三维向量 c,若 X⊤Xc=0,则 Xc=0。
- 求 Gram 矩阵 X⊤X 可逆时 t 的条件。
第 1 题 (2):设 a>0。
- 将 xz 平面上的曲线 z=(x−a)2(x≥0)绕 z 轴旋转,证明所得曲面为 z=(x2+y2−a)2。
- 求函数 f(x,y)=(x2+y2−a)2 的极值。
第 2 题 (1):三角形 ABC 的三边 BC,CA,AB 长度依次为 a,b,c,面积为 S。内部点 D 到这三条边所在直线的距离依次为 x,y,z。
- 求 (x,y) 的取值范围。
- 求 x2+y2+z2 的极小值。
- 证明该极小值也是最小值。
- 求 xyz 的最大值。
第 2 题 (2):设 n∈N、0<p<1、λ>0、t∈R。
- 对 X∼Bin(n,p),求矩母函数 E(etX)。
- 对 Y∼Poisson(λ),求矩母函数 E(etY)。
- 当 n>λ、Zn∼Bin(n,λ/n) 时,求 limn→∞E(etZn)。
Kai
問 1
(1)
(a)
detX=−9t なので、
x1,x2,x3 が1次独立になるのは、
t=0 のときである。
(b)
c=abc
とすると、
Xc=ax1+bx2+cx3
なので、 Xc は
x1,x2,x3 の1次結合で表される。
また、
XTXc=x1T(Xc)x2T(Xc)x3T(Xc)
と表されるので、 XTXc=03 は、
Xc が x1,x2,x3
のいずれとの内積も 0 であることを意味する。
したがって、 XTXc=03 ならば、
Xc=03 である。
(c)
det(XTX)=(detXT)(detX)=(detX)2=81t2
なので、 XTX が正則なのは t=0 のときである。
(2)
(a)
回転前の座標を ρ≥0 とすると、回転後の点は
(x,y,z)=(ρcosθ,ρsinθ,(ρ−a)2),0≤θ<2π.
ρ=x2+y2 より、曲面の式は
z=(x2+y2−a)2 となる。
(b)
r=x2+y2 とおくと f=(r−a)2≥0 である。
r=a、すなわち円 x2+y2=a2 上の各点で最小値 0 を取る。
原点では f(0,0)=a2 であり、0<r<2a ならば
f(x,y)−a2=r(r−2a)<0.
したがって原点は厳密な極大点で、極大値は a2 である。
r>0 では ∇f=2(r−a)(x,y)/r なので、他の極値はない。
なお r→∞ で f→∞ のため、大域的な最大値は存在しない。
問 2
(1)
(a)
D と3辺でできる三角形の面積を足すと、
ax+by+cz=2S.
D は内部の点なので x,y,z>0 であり、
x>0,y>0,ax+by<2S.
逆に、この条件を満たす (x,y) に対して
z=(2S−ax−by)/c>0 とおけば、正の重心座標
(ax,by,cz)/(2S) が和 1 を持ち、対応する内部の点 D が存在する。
(b)
制約 ax+by+cz=2S の下で Lagrange の未定乗数法を使うと
2x=μa, 2y=μb, 2z=μc となる。
したがって
(x,y,z)=a2+b2+c22S(a,b,c),
における極小値は
a2+b2+c24S2.
(c)
Cauchy–Schwarz の不等式から
(2S)2=(ax+by+cz)2≤(a2+b2+c2)(x2+y2+z2).
(b) の正の距離の組で等号が成り立つため、これは最小値である。
(d)
ax,by,cz>0 に相加相乗平均の不等式を適用すると、
abcxyz≤(3ax+by+cz)3=(32S)3.
ax=by=cz=2S/3 のとき等号が成り立つ。この点は三角形の重心であり、
maxxyz=27abc8S3.
(2)
(a)
E[exp(tX)]=x=0∑nexp(tx)⋅nCxpx(1−p)n−x=x=0∑n nCx(pet)x(1−p)n−x=(1−p+pet)n
(b)
E[exp(tY)]=y=0∑∞exp(ty)⋅exp(−λ)y!λy=exp(−λ)y=0∑∞y!(λet)y=exp(−λ)⋅exp(λet)=exp(λ(et−1))
(c)
(a) より、
E[exp(tZn)]=(1+nλ(et−1))n
なので、
n→∞limE[exp(tZn)]=exp(λ(et−1))
である。右辺は Poisson(λ) の積率母関数であり、t=0 の近傍で一致するので、Zn は Poisson(λ) に分布収束する。