京都大学 理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻 2020年8月実施 I-1
Author
祭音Myyura (co-authored with GPT 6 Astra)
Description
z 方向に無限に延びた導体内に真空の中空があり、そこに電磁波が伝搬する。中空の xy 平面(断面)は一定の長方形であり、図 1 に示すように、x 方向の長さが a、y 方向の長さが b である。電磁波は真空中を z 方向に伝搬する。真空の誘電率を ε0、真空の透磁率を μ0 とするとき、以下の設問に答えよ。なお、解答は SI 単位系で述べよ。

(1) 電場が E=E0(x,y)exp[i(kz−ωt)]、磁束密度が B=B0(x,y)exp[i(kz−ωt)] と与えられるとする。ここで電磁波の z 方向の波数 k と角振動数 ω は定数である。E=(Ex,Ey,Ez)、B=(Bx,By,Bz) とおいたとき、マクスウェル方程式 ∇×E=−∂B/∂t の x,y 成分より、∂Ez/∂x と ∂Ez/∂y を Ex,Ey,Bx,By によって表わせ。電場および磁束密度の z と t に対する依存性が、問題で与えられた形に限定されていることに注意せよ。
(2) 小問 (1) と同様の条件で、マクスウェル方程式 ∇×B=ε0μ0∂E/∂t の x,y 成分より、∂Bz/∂x と ∂Bz/∂y を Ex,Ey,Bx,By によって表わせ。
(3) これ以降 Ez=0 の場合を考える(TE モード)。小問 (1) で求めた Ez の x および y による偏微分も同様に 0 となる。このとき、小問 (2) で求めた ∂Bz/∂x を Ey によって表せ。同様に ∂Bz/∂y を Ex によって表せ。
(4) マクスウェル方程式 ∇×E=−∂B/∂t の z 成分に小問 (3) の結果を代入することにより、Bz の満たすべき 2 階の微分方程式を求めよ。
(5) 前問の一般解を、変数分離法により
Bz=[Acos(kxx)+Bsin(kxx)]×[Ccos(kyy)+Dsin(kyy)]exp[i(kz−ωt)]
とおく。小問 (4) で得られた方程式に代入し、kx,ky の間に成り立つ関係式を求めよ。
(6) 小問 (3) で求めた Ex と Ey に、小問 (5) で与えた
Bz=[Acos(kxx)+Bsin(kxx)]×[Ccos(kyy)+Dsin(kyy)]exp[i(kz−ωt)]
を代入する。導体表面での境界条件に関してその物理的意味合いについて述べ、それを満たすために kx,ky に課される具体的な条件を、中空の断面の辺の長さ a,b を用いて求めよ。
[ヒント]図 1 のように、長方形の角のひとつを座標原点に取るとよい。
(7) 群速度を理解するために、波数 k と振動数 ω がそれぞれ微妙に異なる、2 つの波の合成を考える。z 方向に伝搬する 2 つの波、cos(kz−ωt) と cos[(k+δk)z−(ω+δω)t] を同じ振幅で重ね合わせ、その群速度を導出せよ。ここで δk や δω はそれぞれ k や ω よりも十分小さいとする。
(8) 小問 (1)–(6) における真空を気体で満たし、気体中を伝搬する電磁波の角振動数 ω が z 方向の波数 k の連続的な関数になっているものとする。kx,ky は k に依存して変化しないとする。電磁波はさまざまな波数の重ね合わせで与えられる。このとき、z 方向の波数 k の成分に対する位相速度 ω/k と、この波数に対応した群速度との積を求めよ。気体の持つ誘電率を ε とする。透磁率は真空の値 μ0 を用いる。
(9) 小問 (8) において気体の持つ誘電率 ε が ε>ε0 の関係を満たすとき、波数 k に対する位相速度と群速度の積と、真空中を伝搬する光速の 2 乗との大小関係を求めよ。
题目描述
沿 z 方向无限延伸的导体内部有真空空腔,电磁波在其中传播。空腔的 xy 截面为大小不变的长方形,如图 1,x 方向长度为 a,y 方向长度为 b。电磁波在真空中沿 z 方向传播。真空介电常数、磁导率分别为 ε0,μ0,以下答案采用 SI 单位制。

(1) 给定电场 E=E0(x,y)exp[i(kz−ωt)] 和磁感应强度 B=B0(x,y)exp[i(kz−ωt)],其中沿 z 方向的波数 k 和角频率 ω 为常数。令 E=(Ex,Ey,Ez)、B=(Bx,By,Bz),从麦克斯韦方程 ∇×E=−∂B/∂t 的 x,y 分量,用 Ex,Ey,Bx,By 表示 ∂Ez/∂x 和 ∂Ez/∂y。注意电场和磁场对 z,t 的依赖仅限于题目给定的形式。
(2) 在 (1) 相同条件下,从 ∇×B=ε0μ0∂E/∂t 的 x,y 分量,用 Ex,Ey,Bx,By 表示 ∂Bz/∂x 和 ∂Bz/∂y。
(3) 以下考虑 Ez=0 的 TE 模式。(1) 中求得的 Ez 对 x,y 的偏导数也为 0。此时,用 Ey 表示 (2) 中的 ∂Bz/∂x,用 Ex 表示 ∂Bz/∂y。
(4) 将 (3) 的结果代入 ∇×E=−∂B/∂t 的 z 分量,求 Bz 满足的二阶微分方程。
(5) 用分离变量法,将上一问的通解设为
Bz=[Acos(kxx)+Bsin(kxx)]×[Ccos(kyy)+Dsin(kyy)]exp[i(kz−ωt)].
代入 (4) 得到的方程,求 kx,ky 满足的关系。
(6) 将 (5) 给出的上述 Bz 代入 (3) 求得的 Ex,Ey。说明导体表面边界条件的物理意义,并用截面边长 a,b 求满足该条件所需的 kx,ky 的具体条件。
[提示]可如图 1,将长方形的一角取为坐标原点。
(7) 为理解群速度,考虑波数 k 和频率 ω 略有差别的两列波的叠加。将沿 z 方向传播的两列波 cos(kz−ωt) 和 cos[(k+δk)z−(ω+δω)t] 以相同振幅叠加,导出其群速度。δk,δω 分别远小于 k,ω。
(8) 将 (1)–(6) 中的真空区域充满气体,设电磁波角频率 ω 是沿 z 方向波数 k 的连续函数,kx,ky 不随 k 变化,电磁波由各种波数成分叠加而成。求 z 方向波数为 k 的成分的相速度 ω/k 与对应群速度的乘积。气体介电常数为 ε,磁导率采用真空值 μ0。
(9) 若 (8) 中气体的介电常数满足 ε>ε0,比较波数 k 对应的相速度与群速度乘积和真空光速的平方的大小。
Kai
(1)
∂z=ik, ∂t=−iω より
∂xEz∂yEz=ikEx−iωBy,=ikEy+iωBx.
(2)
同様に
∂xBz∂yBz=ikBx+iωε0μ0Ey,=ikBy−iωε0μ0Ex.
(3)
Ez=0 から Bx=−kEy/ω, By=kEx/ω。
K2=ε0μ0ω2−k2 と書けば
∂xBz=ωiK2Ey,∂yBz=−ωiK2Ex.
(4)
K2=0 の TE モードでは
Ex=K2iω∂yBz,Ey=−K2iω∂xBz.
これを ∂xEy−∂yEx=iωBz に代入して
(∂x2+∂y2+K2)Bz=0.
(5)
kx2+ky2=ε0μ0ω2−k2.
(6)
完全導体では表面に沿う電場がゼロである。したがって x=0,a で Ey=0、y=0,b で Ex=0、すなわち Bz の法線微分がゼロとなる。非自明なモードは
Bz=B∗cosamπxcosbnπyei(kz−ωt),kx=amπ,ky=bnπ,
m,n=0,1,2,…、ただし (m,n)=(0,0)。両方ゼロでは有限周波数の TE 波にならない。伝搬には ε0μ0ω2>(mπ/a)2+(nπ/b)2 が必要である。
(7)
和積公式により合成波は
2cos2δkz−δωtcos[(k+2δk)z−(ω+2δω)t].
ゆっくり変化する包絡線の速度は δω/δk であるから
vg=dkdω.
(8)
気体を非分散媒質(ε が周波数によらない)として
εμ0ω2=k2+kx2+ky2 を微分すると
vg=εμ0ωk,vpvg=εμ01.
(9)
vpvg=εμ01<ε0μ01=c02.
Reference