京都大学 理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻 2018年8月実施 問題III-2-AB
Author
祭音Myyura (refined with GPT 6 Astra)
Description
III-2A(電磁気学)
真空の誘電率を ε0 として以下の問いに答えよ。なお、解答には SI 単位系を用いよ。
(1) 総電荷が e に等しく、内部が一様に帯電した半径 a の球があるとする。球の中心を原点として、原点からの距離 r を用いて、この球がつくる電場を表せ。
(2) 小問 (1) の球がもつ静電エネルギー U0 を求めよ。
π 中間子には、中性のものと、素電荷 e を持つものがあり、荷電 π 中間子は中性 π 中間子よりわずかにエネルギーが高い(すなわち、質量がわずかに大きい)。このエネルギー差を静電エネルギーの差で説明できるとする。ここで、以下の 2 つのモデルを比較する。
モデル I: π 中間子は半径 a の球である。荷電 π 中間子は内部が一様に帯電しているのに対し、中性 π 中間子はまったく帯電していない。
モデル II: π 中間子は、いずれも同じ距離 b 離れた 2 つの点電荷の対からなる。荷電 π 中間子は電荷 31e と 32e を持つ点電荷対からなる。一方、中性 π 中間子は、電荷 31e と −31e を持つ点電荷対からなる状態 A と、電荷 32e と −32e を持つ点電荷対からなる状態 B の重ね合わせで表される。中性 π 中間子の静電エネルギーは、各状態 A, B の静電エネルギーの相加平均で与えられる。なお、仮想的に b を無限大とした場合、荷電および中性 π 中間子の静電エネルギーに差はないものとする。
(3) 荷電 π 中間子と中性 π 中間子の静電エネルギーの差がモデル I とモデル II で等しいとしたとき、比 a/b の値を求めよ。
III-2B(統計力学)
N 個の要素が直線状に連なった鎖状分子がある。各要素 i はそれぞれ独立に σi=+1 または −1 のいずれかの状態を取ることができ、長さ l+σia、エネルギー ϵ+σiΔ をもつものとする。ただし、l,a,ϵ,Δ は定数である。この鎖状分子を一定の外力 f で引っ張るときの全系のエネルギーは
E({σi})=i=1∑N(ϵ+σiΔ)−fL(A)
で与えられる。ただし、
L=i=1∑N(l+σia)
は鎖状分子全体の長さである。以下の設問において、A は物理量 A の温度 T のカノニカル分布での期待値を表す。ボルツマン定数は kB とする。
(1) 温度 T におけるカノニカル分布で σi=1 である確率を求めよ。
(2) σi の期待値 σi とゆらぎの大きさ (σi−σi)2 を計算せよ。
(3) 温度一定で外力を f から f+δf に変化させると、分子の長さの期待値は L から L+δL に変化した。このとき、δf が小さければ、近似的に
δL≃kδf(B)
と表される。この係数 k を求めよ。
(4) 式 (A) を一般化して、全系のエネルギーが
E({σi})=E0({σi})−fL
の形に与えられるとき、式 (B) で定義される k を分子の長さのゆらぎ (L−L)2 を用いて表せ。なお、E0({σi}) は f に依存しないものとする。
题目描述
III-2A(电磁学)
设真空介电常数为 ε0,回答下列问题。答案使用 SI 单位制。
(1) 一个半径为 a 的球内部均匀带电,总电荷为 e。以球心为原点,用到原点的距离 r 表示该球产生的电场。
(2) 求小问 (1) 中球的静电能 U0。
π 介子有中性和带有元电荷 e 的两种,带电 π 介子的能量略高于中性 π 介子(即质量略大)。假定这一能量差可由静电能之差解释,比较以下两种模型。
模型 I: π 介子为半径 a 的球。带电 π 介子内部均匀带电,中性 π 介子则完全不带电。
模型 II: 两类 π 介子均由相距同一距离 b 的两个点电荷组成。带电 π 介子的点电荷为 31e 和 32e;中性 π 介子由状态 A 与状态 B 叠加表示,状态 A 的点电荷为 31e 和 −31e,状态 B 的点电荷为 32e 和 −32e。中性 π 介子的静电能是状态 A、B 静电能的算术平均。另假设在虚拟的 b→∞ 情况下,带电与中性 π 介子的静电能无差别。
(3) 若模型 I 与模型 II 给出的带电与中性 π 介子的静电能之差相等,求比值 a/b。
III-2B(统计力学)
一个链状分子由 N 个单元沿直线连接而成。各单元 i 独立地取 σi=+1 或 −1 状态,其长度为 l+σia,能量为 ϵ+σiΔ,其中 l,a,ϵ,Δ 为常数。用恒定外力 f 拉伸该分子时,整个系统的能量为
E({σi})=i=1∑N(ϵ+σiΔ)−fL.(A)
这里
L=i=1∑N(l+σia)
是分子的总长度。以下 A 表示物理量 A 在温度 T 的正则分布下的期望值,玻尔兹曼常数为 kB。
(1) 求温度 T 的正则分布下 σi=1 的概率。
(2) 计算 σi 的期望值 σi 和涨落大小 (σi−σi)2。
(3) 保持温度不变,将外力从 f 改为 f+δf,分子长度的期望值从 L 变为 L+δL。当 δf 足够小时,近似有
δL≃kδf.(B)
求系数 k。
(4) 将式 (A) 推广为
E({σi})=E0({σi})−fL,
用分子长度的涨落 (L−L)2 表示式 (B) 定义的 k。假定 E0({σi}) 不依赖 f。
Kai
III-2A
(1) ガウスの法則から
E(r)=4πε0e{(r/a3)err−2er(r≤a),(r≥a).
(2) 内外の場のエネルギーを積分して
U0=2ε0∫E2d3r=8πε0e2(5a1+a1)=20πε0a3e2.
(3) 模型 II の差は
ΔUII=4πε0be2[92−21(−91−94)]=8πε0be2.
ΔUI=U0 と等置して a/b=6/5。
III-2B
βT=1/(kBT)、h=fa−Δ とおく。一要素の分配関数は z=2e−βT(ϵ−fl)cosh(βTh)。
(1) P(σi=1)=eβTh/[2cosh(βTh)]=1/(1+e−2βTh)。
(2) σi2=1 より
σi=tanh(βTh),Var(σi)=sech2(βTh).
(3) L=Nl+Natanh(βTh) を微分して
k=(∂f∂L)T=kBTNa2sech2kBTfa−Δ.
(4) 一般の分配関数 Z=∑e−βT(E0−fL) から、∂flogZ=βTL。さらに微分すると
k=βT(L2−L2)=kBT(L−L)2.
この導出は要素間の独立性を必要としない。
Reference