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京都大学 理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻 2016年度 II-3

Author​

祭音Myyura (refined with GPT 6 Astra)

Description​

一次元対称ランダムウォークを Sn=∑i=1nXiS_n=\sum_{i=1}^nX_i、S0=0S_0=0 で定める。独立な XiX_i は +1,−1+1,-1 を等確率でとる。経路の各位置を sis_i と書く。図1は n=10000n=10000 の経路の一例である。

図1:10000ステップのランダムウォークの経路例(原題)

  1. ⟨Sn⟩\langle S_n\rangle と分散を求めよ。
  2. 2m2m ステップ後に原点にいる事象を S2m0S^0_{2m} とし、その確率 u2mu_{2m} を求めよ。スターリングの公式 n!∼e−nnn2πnn!\sim e^{-n}n^n\sqrt{2\pi n} から大きい mm の漸近形を求めよ。u0=1u_0=1 とする。

出発後 kk ステップの間すべて si>0s_i>0 である事象を Sk>S_k^>、すべて si≥0s_i\ge0 である事象を Sk≥S_k^\ge とする。S2m≥S_{2m}^\ge と S2m0S_{2m}^0 の経路数は一対一対応によって等しく、P(S2m≥)=u2mP(S_{2m}^\ge)=u_{2m} であることは既知としてよい。図2は S6>S_6^>、S6≥S_6^\ge、S60S_6^0 に属する経路の例である。

図2:正・非負・原点復帰の各事象に属する経路例(原題)

  1. S2m>S_{2m}^> と S2m−1≥S_{2m-1}^\ge の経路数が等しいことを示し、P(S2m≥),P(S2m−1≥),P(S2m>)P(S_{2m}^\ge),P(S_{2m-1}^\ge),P(S_{2m}^>) の関係を求めよ。
  2. 原点から 2k2k ステップ後に原点に戻り、その後 2m−2k2m-2k ステップは正である事象の確率を
α2k,2m=P(S2k0)P(S2m−2k>)\alpha_{2k,2m}=P(S^0_{2k})P(S^>_{2m-2k})

とする。これを u2ju_{2j} で表し、m,k,m−k≫1m,k,m-k\gg1 の漸近形を x=k/mx=k/m の関数で表せ。

原点より上にいるステップ数が 2k2k である事象を Q2k,2mQ_{2k,2m} とし、確率を β2k,2m\beta_{2k,2m} とする。ただし s2i=0s_{2i}=0 のとき、その符号は s2i−1s_{2i-1} と同じとみなす。以下の手順で β2k,2m=2α2k,2m\beta_{2k,2m}=2\alpha_{2k,2m} を調べる。

  1. 初めて原点に戻る時刻が 2i2i である確率を f2if_{2i} とする。u2mu_{2m} を f2i,u2jf_{2i},u_{2j} で表せ。
  2. 最初の帰還までの符号で経路を二つに分け、β2k,2m\beta_{2k,2m} の再帰式を f2af_{2a} と短い経路の β\beta で表せ。
  3. 短い経路について帰納法を用い、β2k,2m\beta_{2k,2m} を u2ju_{2j} で表せ。

题目描述​

一维对称随机游走满足 Sn=∑i=1nXiS_n=\sum_{i=1}^nX_i、S0=0S_0=0,各独立步长 Xi=±1X_i=\pm1 等概率。路径位置记作 sis_i,上图1给出了 n=10000n=10000 的一条路径。

  1. 求均值与方差。
  2. 求 2m2m 步后回原点的概率 u2mu_{2m} 及大 mm 渐近式,取 u0=1u_0=1。

Sk>S_k^> 表示前 kk 步位置始终严格为正,Sk≥S_k^\ge 表示始终非负。已知 P(S2m≥)=u2mP(S_{2m}^\ge)=u_{2m};上图2为 S6>S_6^>、S6≥S_6^\ge、S60S_6^0 的路径示例。

  1. 证明严格正的 2m2m 步路径与非负的 2m−12m-1 步路径数相同,求相应三种概率的关系。
  2. 定义 α2k,2m=u2kP(S2m−2k>)\alpha_{2k,2m}=u_{2k}P(S_{2m-2k}^>),表示先在 2k2k 步回原点、以后严格为正的概率。用 uu 表示并求 m,k,m−k≫1m,k,m-k\gg1 时关于 x=k/mx=k/m 的渐近式。

Q2k,2mQ_{2k,2m} 表示在原点上方的步数为 2k2k,其概率为 β2k,2m\beta_{2k,2m};偶数时刻为零时归入上一步的符号。按下列步骤研究 β=2α\beta=2\alpha。

  1. f2if_{2i} 为首次返回概率,用 ff 和 uu 表示 u2mu_{2m}。
  2. 按首次返回前的正负划分,写出 β\beta 的递推关系。
  3. 用较短路径的归纳假设,求 β\beta 的显式式子。

Kai​

(1)​

⟨Xi⟩=0\langle X_i\rangle=0、⟨Xi2⟩=1\langle X_i^2\rangle=1、異なる増分は独立なので

⟨Sn⟩=0,Var⁡(Sn)=n.\boxed{\langle S_n\rangle=0,\qquad\operatorname{Var}(S_n)=n}.

(2)​

原点に戻るには正負のステップがそれぞれ mm 回必要である。

u2m=122m(2mm)∼1πm.\boxed{u_{2m}=\frac1{2^{2m}}\binom{2m}{m}\sim\frac1{\sqrt{\pi m}}}.

(3)​

厳密に正の経路から最初の +1+1 のステップを除き、高さを 1 下げれば、長さ 2m−12m-1 の非負経路になる。この操作は可逆なので経路数は等しい。分母となる全経路数は 2 倍違うから

P(S2m−1≥)=2P(S2m>).P(S_{2m-1}^\ge)=2P(S_{2m}^>).

非負な奇数長経路の終点は少なくとも 1 なので、末尾にどちらのステップを加えても非負である。よって

P(S2m≥)=P(S2m−1≥)=2P(S2m>)=u2m.\boxed{P(S_{2m}^\ge)=P(S_{2m-1}^\ge)=2P(S_{2m}^>)=u_{2m}}.

(4)​

0≤k<m0\le k<m に対して独立性と (3) から

α2k,2m=12u2ku2(m−k).\boxed{\alpha_{2k,2m}=\frac12u_{2k}u_{2(m-k)}}.

両区間が長いとき

α2k,2m∼12πk(m−k)=12πmx(1−x).\boxed{\alpha_{2k,2m}\sim\frac1{2\pi\sqrt{k(m-k)}} =\frac1{2\pi m\sqrt{x(1-x)}}}.

(5)​

最初の帰還が 2i2i の経路を分けると、その後の 2m−2i2m-2i ステップは独立な原点帰還経路なので

u2m=∑i=1mf2iu2(m−i).\boxed{u_{2m}=\sum_{i=1}^mf_{2i}u_{2(m-i)}}.

(6)​

0<k<m0<k<m では、最初の帰還前が正なら正の滞在時間 2r2r を使い、負なら正の滞在時間は使わない。両方の確率は f2r/2f_{2r}/2 である。

β2k,2m=12∑r=1kf2rβ2(k−r),2(m−r)+12∑r=1m−kf2rβ2k,2(m−r).\boxed{\beta_{2k,2m} =\frac12\sum_{r=1}^kf_{2r}\beta_{2(k-r),2(m-r)} +\frac12\sum_{r=1}^{m-k}f_{2r}\beta_{2k,2(m-r)}}.

端点では、全期間を正側または負側にいる確率は、零点の符号規約から非負経路の確率に等しく

β0,2m=β2m,2m=u2m.\boxed{\beta_{0,2m}=\beta_{2m,2m}=u_{2m}}.

(7)​

短い経路について β2j,2ℓ=u2ju2(ℓ−j)\beta_{2j,2\ell}=u_{2j}u_{2(\ell-j)} を仮定し (6) に代入すると

β2k,2m=u2(m−k)2∑r=1kf2ru2(k−r)+u2k2∑r=1m−kf2ru2(m−k−r)=u2ku2(m−k).\begin{aligned} \beta_{2k,2m} &=\frac{u_{2(m-k)}}2\sum_{r=1}^kf_{2r}u_{2(k-r)} +\frac{u_{2k}}2\sum_{r=1}^{m-k}f_{2r}u_{2(m-k-r)}\\ &=\boxed{u_{2k}u_{2(m-k)}}. \end{aligned}

端点の結果と m=0m=0 を初期条件として帰納法が成立する。したがって 0≤k<m0\le k<m では β2k,2m=2α2k,2m\beta_{2k,2m}=2\alpha_{2k,2m}。

k=mk=m では後半が空の区間であり、事象の通常の定義では P(S0>)=1P(S_0^>)=1、従って α2m,2m=u2m\alpha_{2m,2m}=u_{2m} である。端点にも β=2α\beta=2\alpha と書くには、α2m,2m=u2m/2\alpha_{2m,2m}=u_{2m}/2 という端点への延長規約が必要となる。滞在時間の確率 β2k,2m=u2ku2(m−k)\beta_{2k,2m}=u_{2k}u_{2(m-k)} は両端を含め成立する。

Reference​